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第三話
ー塾の帰りー
「アーツ疲れた。何だよ二次関数って意味わかんねえよ。こんなことが将来何の役に立つんだよ。俺はもっと実用的なものを学びてえんだよ」
夜の8時を回り暗くなった夜道を二人で歩いていた。学校や塾は駅前にあって、そのあたりは栄えてはいるものの、少し離れるととたんに田舎色が強くなる。
そういったこともあってわりと自由に道路を闊歩しながらべらべらと話をしていた。
「激しく同意だわ。下に凸ってなんだよ。エロすぎんだよ」
そういってげらげらと笑い、ふらふらと歩いていると、突然横道から車が飛び出してきた。