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5話目

遅くなりました。

私、ユナはいつも孤独だった。家の縛りによって。いや正確には自ら孤独になったのだ。

人と交われば世界が色鮮やかになって、希望を持ってしまうから。だから私の内に立ち入りにくいよう、口調を義務的に変えた。友達は最初、驚いたようだったがそのうち慣れたようだった。そして私も。同じ理由で強くなった。みんなの私を見る目は畏怖。狙い通り、誰も私のうちに入らなくなった。

だというのに、何なんだ、あいつは!私の内にするっと入ってきて!なんだかんだで、メンバーのなかで一番好感度が高い。

いや、違う。

それは、他がダメなせいだ。全速で走って集合場所に行くのが慣わしなわけ無いだろ!私の家は何がしたいんだ!それをすばらしいって逆に馬鹿にしてるだろ!

だから、相対的にあいつが良く見えるだけだ。騙されるな!

このままだとあいつ、ルークのことでぐるぐると考え込んでしまう、初対面のヤツが原因で悩むなんて真っ平御免だ。

それに、と森をユナは注意深く見つめる。この森はなにかがおかしい。危険だ。ユナは試験へと意識を集中させた。

そのとき、ばちばちっと鋭い音が背中越しに聞こえる。

瞬間ふり向く。ルークが倒れ、ドミニオがそれを見て、笑っている。

ちょっと、ルークから白い煙があがってないか!?私から怒りが立ちのぼったのが、分かったのだろう。ドミニオがおどおど、弁解を始めた。ドミニオはルークに雷の魔法を放ったらしい。理由はルークが学園でトップクラスの私となれなれしかったから、らしい。意味が分からない。雷の魔法は中級魔法だ。当たれば即死もありえる、どちらにしろ、ルークの退場は免れない。更に私の怒りの度合いが増す。

「ユナさん怒らなくていいよ」と聞こえるはずの無い声。

「痛てて」とそこには軽々しく立ち上がるルークの姿が在った。

ありえない。確かにルークは倒れていた。中級魔法をもろに受けて無傷の人なんて・・良くても重傷だ。私は目を疑いながら、ルークを問い詰めると「オレってタフだから?」いやいや、何だそれは!

ルークにも理由は分からないらしい。が、最近急に魔法を受けても大丈夫になったらしい。

むぅ、そんな話はきいたことがない。釈然としないままにこの尋問は終わりを告げる。

遠視魔法を使ってから、約10分前後、キーリが魔物らしきものを見つけたのだ。

キーリいわく魔物の生息地域でこんなにも魔物がいない場所は始めてらしい。情報からすると魔物の居る場所までかなり距離が離れている。それは森の中心部に近いということ。中心部の距離は魔物のレベルに比例している。

中心部に近ければそれだけ、レベルの強い魔物が居る可能性が多い。どうするべきか。

ドミニオが私にびくびくしながら、その場に行って確認してから判断でもいいのでは、といってきた。

確かに、イラつくが一理ある。「ドミニオの言うとおりだ、そこまで言って判断する」

私がそういうとドミニオはあからさまに調子に乗った。こいつは危険だ、感情で行動し、自分はすごいと思ってるタイプだ。注視しなければ。

森の奥に歩を進めていく。キーリを疑うわけではないのだが、魔物がここまで居ないのはおかしい。というのに、妙に張り詰めた緊張感があたりを支配している。やはり、戻ったほうがいいと思った。そのとき

ドミニオがあっと大声を上げる。ドミニオが指差す方向には一匹のゴブリンが居た。






ここまで読んでいただきありがとうございます。また戦闘シーンになりませんでした。次話こそは!よろしくお願いします。

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