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2話目

ヒロイン登場です。

時は経ち、つらい日々を耐え忍んだルークは卒業まであと1ヶ月を切っていた。

その期間、神に感謝、と幸せそうにに涙を流す男の噂は多分、オレだ。

BBQ学園では、毎年、卒業資格の取得条件が違う。論文提出であったり、戦闘試合だったりだ。噂では、その年の上流層の出来と得意分野によって変わるそうだ。

まぁ、ありがちな話だ。

今回の卒業資格の試験内容が学園に貼り出される。

『魔の森に入り、タッグを組み、魔獣を倒すこと』

タッグ・・・・・。オレ、ハブられないよ、ね、よね?あれ、おかしいな、目から水がでてきた!

説明しておくと魔の森とは、初心者でも倒せる魔獣が多く、生息している。今年の上流層の出来がいまいちなためか、今回の試験は抜け道が存在する。要は、雑魚を倒しても試験はパスできるのだ。また、これはタッグ。

足手纏いがいてもメンバーに一人、強者が入れば、資格は取得出来るシステム。ヘボなオレにとっても、卒業資格の入手は、確実なわけだ!(ハブられるけど!)フハハハ!


その代によって、学園には段違いにレベルの高い者が居たりする。

異質。畏怖の対象。

そして冷血女王という、軽くイヤミな異名を持つ、ユナもその一人であった。

170cmいくか、いかないかの高身長。髪と切れ長の目は同じ青。整った容姿が視線を更に鋭く周囲を威圧する。律動的な動きが彼女の真の通った性格を現しているかのようだった。

ユナのきつい目つきに苛立ちが混じったのは卒業試験の内容を見に行ってからだった。

(タッグといいつつ、強者が魔物と戦い、他は見ているだけ、というわけか。)

これが卒業資格といえるのだろうか、だが、ここで立ち止まるわけには行かない。足手まといは無視していけばいい。私の個人戦とおもえばいい。

休み時間ということもあり、騒がしい教室に帰る。

一部のクラスメートが私に集まってくる。いつも私について回る連中。

私と居ることで強くなった気でいる。腹立たしい。私が鬱陶しがっているのに気づかないのか。

思わず眉を潜めると勘違いしたらしく、連中の一人が言い出す。

「ユナさん、クラスの奴ら、うっさいし、不快ですよね」

まさか、君のほうが不快だ、とは言えない。「ま、まぁ」とユナが口ごもると、

「ちょっとぉ、そこの騒いでる奴ら!ユナさんが迷惑してるんですけど!」いやいや、なんだそれは!

すぐさま、撤回しようと口を開くが、クラスはおびえ、静まりかえっていた。

口をパクパクさせる私に「これでもう、大丈夫ですね!」無邪気に笑う。

修復不可能だよ!!!

気まずくて、私は何も言わず、異様な雰囲気の教室を出る。

そいつがまた「ホラッ、あんた達のせいでユナさんが怒ったじゃない!!」

あんたのせいだよ!!てか、あんた、わざとだろ!!!私は泣きそうになるのをこらえて更に速度を上げ、その場を立ち去った。・・・・ぐすん。


そして、試験当日がやってきた。

ルークはタッグのメンバー表を見に行って愕然とした。メンバーの中にあの冷血女王ユナが居るのだ!

直接、見たことは無い。が、うわさの冷血女王ユナの数々の所業。気に入らないヤツを学園に入れなくした、騒がしかったからクラスを阿鼻叫喚に陥れた、など、まさに悪魔。

そしてそんな冷血女王が一番嫌いなものが、無能なヤツなのだ!やべぇえ!

父さん、母さん、オレ、もう、だめかも・・・。











ここまで読んでいただきありがとうございます。

次話から戦闘シーンなのでテンポよくいきたいと思います。

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