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第一章 学園卒業編 1話目

思ったより話が進みませんでした、次話こそ進むはずです。温かく見守っていただけると嬉しいです。

相変わらず追いかけてくるクラスメートを見て、げんなりとする。

(しつこいな、オレが何かしたか)

息切れしているにも関わらず、思わずため息が漏れて

「もばばっ」となった。ついでに舌も噛んだ。涙が出ちゃう。 

ルークはクラスメートから必死に逃げながら今回の原因を思い出した。

あれは剣技の実践授業を終え、放課後になってのことだった。

元々、ルークは剣技の授業が嫌いだった。なぜなら、下手だからだ。

それを言えばルークは全ての授業で落ちこぼれだ。

また、補習王の名をほしいままにしているので全て嫌いになりそうな気もするが、一番、剣技の実技が嫌であった。

ルークの動体視力はかなりいい。だが剣が向かってくると体が動かなくなるのだ。

向かってくる剣を、見続けるのはかなり怖い。

あっ、あたりそう、あたった!、痛い!!というのが授業で何回も繰り返されるわけだ。

防ぎたいのに、見えてるのに。

そんなままならなさ、自分のへぼさが一番、体感される瞬間でも在るのだ。

まぁ、そんなことでいつものように馬鹿にされ、授業が終わり、そこからが問題だった。

クラスの一人がルークに剣技のレッスンをじきじきにするとか言い出した。コレはおれをぼこる口実だ。

誰か、助けを!

先生は「良かったね、ルーク君!」とウインク。この先生のあだ名は『お花畑の住人』である。

(ちきしょー、オレの人権は何処に行った)恨みがましく先生を見つめるとウインクを返された。

この先生、もう、知らん!

俺も『家が遠いからもう帰る作戦』で回避を試みたが、

クラスメートになぜか、白い目で見られた。

「おまえ、寮に住んでるじゃん」

確かに!やべぇ、逆に悪化した!

お花畑の住人が教室から出て行くと、空気が一変、にやにやとした空気だ。

クラスメートたちがオレをいじり始める。

ちぃっ、寮まで逃げろ。

そして現在にいたるのだった。

さすがにもう、つかまってサンドバックにされかねない。

疲労で止まりそうになる足を無理やり動かす。

とっさに前方に在った角を曲がると、壁に張り付いて、透明化呪文を自分にかける。

すぅっと自分の体が透ける。普通ならこの状態で動くことが出来るが、ルークの腕ではそれは無理な話だ。だがこの技はお披露目は初めて。

ばれることは無い、はず。オレは空気だ。すごい息切れはしているが、空気だ。

伏字を連呼するルークぼこり隊が無事にルークの前を通り過ぎる。

後には、汗だくで壁に張り付いて、ニマニマする変態が残された。



ここまで読んでありがとうございます。感想を書いてあげると作者が小躍りします。

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