15 ドラゴンを従魔にしました
読んで下さってありがとうございます。
当初の目標だった1ヶ月連続投稿が達成出来ました。もう一つの目標である投稿作品の完結も3作品完結しました。これも読んで下さった皆様のお陰と感謝しています。1ヶ月間の全力投入で他の事が疎かになりました。目標達成を期に一旦投稿を止め、日常生活に戻ります。作品の半分弱の投稿で中断となりますが、次に長期に渉る時間が取れたら完結する予定です。その際には新しい作品にも取り組みますのでその節は宜しくお願いします。
短い間でしたがお付き合い頂いて有難う御座いました。 猫にゃん
集合場所に行くとまだどのパーティーも帰っていなかった。
「早かったな。獲物を出してみろ。」
先生に言われたのでサララちゃんが草狼30頭とワイバーン5頭の死体を出す。
「これ、私が単独で倒した狼です。」
「これが私の倒した狼。」
「私が倒したのはこれよ。」
お友達がボロボロの草狼を指して胸を張る。
「間違いないか?」
先生がシャリアに確認する。
「はい。3人共単独で狼を倒しました。8頭は共同討伐。残りの狼とワイバーンはサララさんの単独討伐です。」
「そ、そうか。全員が戻るまで休憩していろ。」
獲物はギルド職員が運んで行ったので4人と一緒に吾輩も休憩。
「さあお昼にしよう。」
「「「は~い。」」」
4人は本部奥の草地に座ってお弁当を広げている。
「シロの分もあるからね。頑張ってくれてありがとう。」
「私もシロにあげるわ。」
「私も」
「私も」
お友達もお弁当を分けてくれた。
うん、お友達は天使。
魔獣討伐もなかなか良いものだ。
話を聞いていると魔獣のランクによって得点が決まっていて、総得点の高い順で成績が決まるそうだ。少しでも得点を上げるために各パーティーは時間ギリギリまで討伐するので帰って来るのは夕方らしい。
今はまだお昼を過ぎたばかり。
うん、お昼寝しよう。
物音で目を覚ますと生徒達がポツポツと帰って来るところだった。
サララちゃん達は素材買取り代金の清算も済んでニコニコ顔。
パーティーなので平等の分配。
大金が入ったので明日は4人でお買い物らしい。
「お前らはリタイアか?」
一応王子が取り巻きを連れてやって来た。
「かよわい女性ばかりですので、課題を達成したらすぐに帰ってまいりましたの。」
サララちゃんが気持ち悪い話し方をしている。
「フン、どうせ小物ばかりを倒しただけで疲れ果てたのだろう。俺達はCランクの森猪を倒したぞ。」
「凄いですわね。私達は明日の相談をしているので邪魔をしないで下さいませ。」
「明日の相談?」
「明日はみんなでお買い物ですの。Bランクの魔獣を倒して沢山お金を頂きましたから。」
「Bランクだと。」
「ワイバーンを5頭倒しましたのよ、おほほほほ。」
「わ、ワイバーン5頭だと。」
「冒険者の方にも確認して頂きましたので不正は御座いませんわ、ねえ皆さま。」
「「「はい。」」」
悔しそうな顔をして王子と取り巻きが離れて行った。
「あの顔見たぁ?」
「めっちゃ悔しそうだったね。」
「サララも貴族みたいな話し方が出来るんだ。」
「伊達に礼儀作法の授業を受けている訳では御座いませんのよ。」
「サララが貴族みたいに話すとめっちゃ嫌味に聞こえるね。」
「そうでございましょうか、おほほほほ。」
「気持ち悪いからやめて。」
「本当に気持ち悪いわ。でも王子はかなりショックだったみたいよ。」
「Cランク魔獣を倒したって自慢しに来たみたいだもの。」
「まあ私達はシロとサララのお陰だけどね。」
「初めての討伐で全員が単独討伐出来たんだからみんなも頑張ったよ。」
「昨日の練習が役立ったね。」
「うん。まさか剣で大きな狼を倒すとは思っていなかったけどね。」
「サララの風刃、凄かったよね。」
「そうそう、ググっと曲がってサクッと首が飛んだから驚いちゃった。」
「冒険者のお姉さんも焦っていたわよね。」
「ワイバーンは強い魔獣だって必死に説明していたわ。」
「要するにサララが強すぎるって言う事。」
「あはははは。」
サララちゃんが笑って誤魔化した。
「でも殿下もしつこいわよね。」
「サララが首席なのが気に入らないのよ。」
「そうなの?」
「殆どの王子は首席入学主席卒業なのに、入試では主席だったらしいけど、1年生の学年成績ではサララが首席だったでしょ。」
「入試では王子が主席だったの?」
「だって新入生代表で挨拶したじゃない。新入生代表は首席の役割よ。」
「そうなんだ。」
そう言えば入学試験の後、学院長が代表挨拶の事で屋敷に来ていた。
「それなのに学年末の成績が32位。何とか汚名挽回って思っているんじゃない?」
「私もそう思う。何とか自分の方が上だと見せつけたいわけね。」
「でも王子だから採点を甘くした先生もいる筈なのに32位ってどうなの?」
「41位以下なら2組降格?」
「一応王子殿下だから学院が成績を誤魔化すんじゃない?」
「まあ王立学院だからね。」
吾輩には良く判らぬが、成績と言う物が重要らしい。
見た所ワイバーン以上の獲物を倒して来たパーティーは無いし、お友達も皆笑顔なので良い成績なのだろう。
めでたし、めでたし。
カンカンカン、カンカンカン。
カンカンカン、カンカンカン。
カンカンカン、カンカンカン。
警報の鐘が鳴り響いている。
この鳴り方は魔獣の襲来とギルマスが言っていた。
索敵範囲を広げてみる。
大きな魔力を持った魔獣が西南西から王都に向かっている。
「ニャンニャン。」
「うん、行くよ。」
サララちゃんが走り出す。
ギルドに飛び込んだら入り口にギルマスがいた。
「ドラゴンがこちらに向かっている。サララもシロと迎撃準備をしてくれ。」
「どんなドラゴン?」
「そこまでは判らん。サララは西の城壁に登ってくれ。」
「シロ、行くよ。」
サララちゃんと一緒に西の城壁の上で空を見上げた。
遥か彼方に小さな点が見え、グングンと近づいてくる。
サララちゃんが空に舞い上がった。
吾輩も後を追って飛ぶ。
「ニャンニャン(どうするの)?」
「従魔術を使ってみたい。」
「ニャァ(はあ)?」
「ドラゴンを従魔にしたら竜騎士になれるでしょ。」
いやいやいや。竜騎士が乗っているのは飛竜、ドラゴンじゃ無いし。
「相手を痛めつけて従わせれば従魔術が効き易いのよね。」
「ニャン(まあそうだけど)。」
って、本当にやる気?
思う間もなくドラゴンが接近して来た。
“氷槍” “氷槍” “氷槍” “氷槍” “氷槍”
サララちゃんが“氷槍”を連発する。
効いている。このドラゴンも火属性らしい。
鱗を貫く事は出来ないが衝撃が効いている。
“氷塊” “氷塊” “氷塊” “氷塊” “氷塊”
吾輩も氷魔法を連発する。
ダメージが通っている手応えがある。
竜の速度がガクンと落ちた。
「ニャンニャン(落とすぞ)。」
早くしないと王都に入ってしまう。
「了解。」
サララちゃんが従魔術を練り始める。
”超重力“
重力魔法でドラゴンを地上に落として押さえつける。
サララちゃんが従魔術を発動した。
ガン!
弾かれる。
「ニャンニャンニャア(暫く押さえておけるからもっと集中して)。」
「うん。」
超重力に魔力を送り込む。
ドラゴンが弱って来た。
地面が徐々にへこんでドラゴンの形の穴になっていく。
「ニャンニャア(大丈夫だから落ち着いて)。」
「うん。」
サララちゃんがさっきより時間をかけて練った従魔術を発動した。
通った。
「私はサララ、あなたはクロよ。」
「ギュルル。」
超重力を解除するとドラゴンがフラフラしながら穴から這い上がって来た。
ドラゴンはあちこちに打撲があるらしくかなり弱っている。
「浄化、治癒、回復。」
浄化で外側に付いた血は綺麗になったが他の魔法は弾かれる。
ドラゴンの鱗は魔法が通らない。
「ニャンニャン(口を開けさせろ)。」
「口を開けなさい。」
ドラゴンが口を開ける。
「浄化、治癒、回復。」
サララちゃんの魔法がドラゴンの口に吸い込まれて行く。
「ギュルゥ。」
ドラゴンが元気になった。
安心したのかサララちゃんがふらついた。
魔力の使いすぎだ。
吾輩の体で支えてやる。
「ギュル?」
「ニャンニャン(大丈夫)。」
「ギュルル。」
クロがサララちゃんを心配している。
振り返ると王都の城壁上で大勢の兵士と冒険者が武器を構えてこちらを見ている。
「ニャンニャニャン(警戒されているよ)。」
サララちゃんが城壁の観衆に気が付いた。
「シロ、私をクロの頭に乗せて。」
前足でサララちゃんを掴んでクロの頭に乗せる。
風魔法で結界を造って落ちないように支えてあげた。
「クロ、城壁に向かってゆっくり歩いて。」
クロがゆっくりと立ち上がり城壁に向かって歩く。
クロの頭の上でサララちゃんが城壁に向かって手を振っている。
「この子は私の従魔です。皆さんに危害を加える事はありません。」
サララちゃんが叫んでいる。
城壁にたどり着くと今度は城壁沿いにゆっくりと歩く。
「この子は私の従魔です。皆さんに危害を加える事はありません。」
サララちゃんが叫ぶと、城壁の上にぎっしりと並んだ兵や冒険者達が歓声を上げながらサララちゃんに向かって手を振っている。
サララちゃんもクロの頭の上で兵達に手を振っている。
「止まって。」
クロが止まった。
「どうなっているんだ?」
叫んでいるのはギルドマスター。
「ドラゴンを従魔にしちゃいました、てへっ。」
“てへっ“って、そんなことでギルマスは納得しないと思うぞ。
「流石はサララだ。よくやった。」
納得しちゃったよ。
まことに申し訳ありません。
作者の日常生活を優先する為にここで中断となります。
いつの日か長い時間が取れたなら書き書きを再開して作品を完結させます。
その際には宜しくお願い致します。 猫にゃん




