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ぼくとお父さん  作者: 青野 乃蒼
第一章

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第九話 野球人生の幕開け

 自己紹介を終えて安心と余韻に浸っていると、いつの間にか新入生の挨拶が終わっていた。


「よし、それじゃ早速練習始めるぞ。いつも通り全体でランニング、体操、キャッチボール。

 それが終わったらもう一度集合だ」


「はいっ!」


 上級生が一斉に声を上げる。あまりの声の大きさに驚いていると、強面のおじさんがニヤリと笑う。


「三年生も分かったか」


 どうやらこの人はこうなることを予想していたらしい。

 上級生に(なら)い負けじと大きな声で返事をした。


「はいっ!」



 こうして僕の野球人生は幕を開けた。





「ただいまー!」


 練習気分が抜けず、家の中ではうるさいぐらいの大きな声で言ってしまった。

 それでも、お父さんとお母さんは僕を心待ちにしていたかのように満面の笑みで迎えてくれた。


「おかえり、翔」


「初めての練習はどうだった?」


「すっごく楽しかったよ! 三年生だけで練習したんだけど僕が一番上手かったよ」


 二人とも笑っているが、お父さんは少し怪訝そうに首を傾げる。


「上級生は練習来てなかったのか?」


「ううん。来てたよ。上級生と三年生で別れて練習したんだよ」


「あ、なるほど。そりゃそうだよな。ははは」


 納得したのかお父さんはまた笑顔になる。

 僕もつられて笑う。


 もっと今日の話をしようと思い口を開こうとしたそのとき、お母さんが機先を制した。


「翔、服も体も汚れてるわよ。お風呂に入って綺麗にしてきなさい。

 お風呂から出たら練習の話たっぷり聞いてあげるから」


 盛り上がっていたところに水を差され少しムッとしたが、汚れているのは事実だし、お風呂に入りたいという気持ちがなくもない。後で話を聞いてくれるならまぁいいか。


「絶対だよ、約束だからね」


 そう言い残しお風呂場へ向かう。

 お母さんは呆れたような表情をしていたが、なんだか嬉しそうだった。

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