第七話 逸る気持ち
愕然としている頭を何とか働かせようと、僕はゆっくりと呼吸をする。
まさか、日を間違えたのか――。
いや、それはないはずだ。
日を間違えているなら、お母さんが見送るなんておかしい。
冷静になりつつある僕は、ふとあることを思い出した。
「確か、集合時間は十六時だったよな」
校舎の玄関に行って壁時計を確認すると、時計の針は十五時十五分を指していた。
どうやら早すぎたらしい。
待ち時間は短いようで、とても長く感じた。
集合時間が近付くにつれ、徐々に団員らしき人達が集まってきたが、人見知りの僕は話しかけることなど到底できず、校庭の隅で一人うずくまるように座っていた。
「しゅうごーーーう!」
十六時になり、六年生だと思われる背の高い人が集合を掛ける。
恐らくチームの主将なのだろう。
合図に従って、団員が「おう」だか「おい」だかハッキリしない声を出す。
僕は球場でいうところのレフトスタンド側にいたのだが、集合している場所はライトスタンド側だった。
リュックを左右に揺らしながら小走りで向かった。
そこには三十名程度の団員と、監督と思しき強面のおじさん、そして少し離れた位置に大人にしては背が低くぽっちゃりしたおじさんがいた。
何をどうすればいいのか分からず目をキョロキョロさせていると、強面のおじさんが近づいてきた。




