吾輩はネコである❤︎
❤︎吾輩はネコである❤︎
1
吾輩はネコである
名前はネコ
百合カップルのイチャイチャに
挟まれながら昇天したのは覚えている
そして真空の宇宙空間らしき闇の中
ぐるぐるぐるぐる世界がまわる
異世界らしき青の惑星
大気圏でブルブルしながら
緑の草原が近づいてくる
ドォォォォン!
ネコ「にゃあ……」
ドラゴンボー◯によく出るクレーター
草を散らしてしまった。南無阿弥陀。
ネコ「にゃにゃ」
見渡す
森
草
貴族の馬車と筋肉モリモリゴブリン
いつもの
ネコ「にゃ!」
百合ップル!
お嬢様とメイド!
抱き合って、ブルブル
ドレスを擦り合わせているっ!
ネコ「百合だー」ブハッ
ウッ、鼻血。この吾輩が鼻血。
そうか。やる事は決まった。
吾輩、百合ップルを助ける!
ネコ「百合ー!」
右手、一閃!
筋肉モリモリゴブリンの
急所にあたった!
ブッシャー!
お嬢様「ひゃ」
メイド「ひゃ」
ミッション完了
百合ップルは救われた
ま、まだドレスを擦り合わせてる
ゴクリ
ネコ「大丈夫ですか?」
お嬢様「勇者様!」
メイド「勇者様!」
ネコ「に゛ゃ? わ、吾輩、ネコであるぞ」
抱きつかれた!
抱きつかれた!
両手に百合!
あああああ
めっっっっっっっちゃ
良い匂いするぅぅぅ!
お嬢様「ネコ様!」
メイド「ネコ様!」
ネコ「ぶはっっっっっっっ!」
鼻血
目の前が真っ白になった……
2
吾輩、彼女がいなかった
飼い主の百合ップルに挟まれてはいた
その度に興奮してニャンニャン鳴いて
目の前が真っ白になっていた。
お嬢様「ネコさま……」
メイド「ネコさま……」
彼女はできなかった。
でも幸せ者だ私は。
彼女なんていなくても、幸せになれる
彼女なんていなくても
彼女なんていなくても
彼女なんていなくても
お嬢様「ネコさまー」
メイド「ネコさま起きてー」
ネコ「ん?」
お嬢様とメイドと触手
触手……触手!
おっ、おっ、おっ!
とりあえず触手切る!
ネコ「きりさく!」
きゅうしょに あたった
ブッシャー
触手は倒れた
ネコ「どういう状況?」
首を食われた馬
でかいタコ
潰された馬車
ネコ「吾輩、タコを切断すればいいのだな」
お嬢様「はう……」
メイド「気をつけてください。Sランクの……」
ネコ「きりさく!」
ザシュ ザシュ
きゅうしょに あたった
タコは倒れた !
ネコ「やった!」
お嬢様「さすがネコさま」
メイド「お見事でした」
うむうむ。吾輩感謝されておる
悪くない。むしろとても良いぞ
3
吾輩、王様の前に立っている
魔王討伐の依頼を受けるシーンである
王様「さては魔王の手先だな」
ネコ「にゃん?」
え、どゆこと?
王様「地下牢へ真っ逆さまじゃ!」
ポチッとな
ブゥン
足元が消えた
ネコ「にゃぁぁぁぁ!」
お嬢様「ネコさまー」
メイド「ネコさまー」
王様「くっくっく。私が魔王だったのだ」
お嬢様「きゃあああああ」
メイド「逃げますわよ」
その必要はない!
ネコ「必殺、ツバメ返し!」
斬 斬 斬!
きゅうしょに あたった
魔王は三枚おろしになった
魔王「あばばばばばばばー」
ずりゅーん
ネコ「吾輩、世界を救ったのだ」
お嬢様「ネコさまー」
メイド「さすがでございます」
王様「おお、勇者よ、魔王を
ワンパンするろはすさましい
お主には、伝説の装備をやろう」
ネコ「にゃ?」
青いドレス
吾輩、青い服は嫌いではない。
ウェディングドレスに近く
少々動きが制限されるが
ネコ「にゃん!」
くるりん!
ちょっと回ってみたかったのだ。
ネコ「にゃんにゃん」
くるくるりん!
お嬢様「ネコさま似合ってます」
メイド「私は全身武装のほうが好みですがっ」
吾輩、楽しくなってきた。
4
吾輩、ドレスで走り回っている
河原の草原を、ごろごろと
ローリングしたり、ジャンピング
したり。
ネコ「にゃんにゃんにゃーん」
すると遠くから
お嬢様「ネコさまー」
魔王が現れた
お嬢様「くっくっく。娘の身体はいただいた」
ネコ「なんて卑怯な」
ま、まずいである。
お嬢様の身体を切断してはいけない
新しい技を
お嬢様「地獄の業火、ヘルフレイム」
炎……
新しい技……
新しい技……
そうだ
あまえる
ネコ「にゃん❤︎」
お嬢様「ウッ……なんだ?」
効いてる効いてる
もう1発
ネコ「にゃんにゃん❤︎」
お嬢様「ま、魔力が抜けていく……
……貴様何をした」
だまれ
ネコ「ごろにゃーん❤︎」
お嬢様「はうううう❤︎」
よしよしナデナデ
ネコ「にゃんにゃん❤︎」
お嬢様「はう。ネコさまぁ❤︎」
ナデナデ
ナデナデ
ナデナデ
ネコ「かわいいです」
お嬢様「ぽっ、うれしい❤︎」
ナデナデ
ナデナデ
ナデナデ
はう。良い匂い
……
気づいたら魔王は消えていた。
5
それから私とお嬢様は
ヒミツの関係になった
食事のときに、くっついたり
トイレで一緒にくっついたり
一緒のドレスを着て
パーティーで、くっついたり
一緒のベッドでくっついたり
だがしかし
吾輩まだ「付き合っている」と
宣言していないのである。
まだ大丈夫
慌てる時間じゃない
メイド「ネコさま。単刀直入に言います」
ネコ「何であるか?」
メイド「お嬢様と私、どっちが好きですか?」
ネコ「にゃ? どっち、かにゃ? 選べないにゃ」
メイド「ふ、ふふ、ふふふ、という事は
押せば堕とせる!」
ネコ「にゃ?」
ドン!
ベッドがミミックに変身した。
ミミック「シャァァァァァ、シャァァァァァ!」
ネコ「にゃにゃ!」
メイド「さあミミックの中で
一つになりましょう!
融合発動!」
なんと
メイドとミミックは
融合して
メイドミミックになった!
メイドミミック「一つになりましょう!」
ネコ「にゃっ……」
まずいである。
融合前に倒し損ねたのである。
どうするにゃ
ネコ「あまえる。にゃん❤︎」
メイドミミック「捕食力が増幅するぅ!」
ガブ
ネコ「ギャー」
痛い痛い。
逆効果であるぞ。
うーん、うーん
あまえるが効かない
切断しか無い?
いやいや吾輩
もっと考えるのである
メイドミミック「ガブガブガブガブ」
ネコ「痛い痛い痛いにゃ……んん?」
あ、これ受けきれる攻撃だ
余裕である。
というかカワイイな
ネコ「ナデナデ」
メイドミミック「捕食ー、ガブガブガブ」
ネコ「ナデナデ」
メイドミミック「ガブガブガブガブ」
ネコ「ナデナデ」
メイドミミック「ガブガブガブガブ」
ネコ「ナデナデ」
メイドミミック「ガブガブガブガブ」
ネコ「ナデナデ」
メイドミミック「ガブガブガブガブ」
ネコ「ナデナデ」
メイドミミック「ガブ…………?」
ネコ「かわいい」
メイドミミック「はう」
メイドミミックはメイドに擬態した
あまがみ
メイドミミック「はむっ❤︎」
ネコ「はうう。かわいいよお」
吾輩、幸せになった。
6
吾輩、二股をはじめた。
お嬢様とイチャイチャして
メイドとイチャイチャして
繰り返し
繰り返し
繰り返し
やがて2人がブチギレた
お嬢様「変身!」
メイド「変身!」
ドォォォォン
お嬢様はレッドドラゴンになった
お嬢様「クソビッチ。今日こそ踏み潰して
その汚いハラワタぶちまけてやる」
ドォォォォン
メイドは城ミミックになった
メイド「このネコ泥棒。貴様こそ
脳髄ぶちまけて、汚物を晒せ」
〜〜〜〜〜〜〜〜
テレレレ
テレレレ
テレレレ
テレレレ
デーーン
お嬢様のはかいこうせん!
メイドに110のダメージ!
メイドの食いちぎり!
お嬢様に75のダメージ!
お嬢様は反動で動けない!
メイドのくらいつく!
お嬢様に75のダメージ!
両者一歩も譲らぬ戦いー!
〜〜〜〜〜〜〜〜
ネコ「やめてー、私のために争わないでー」
吾輩、この戦いを止める方法が
まるで全然見当が付かないのである。
7
引き続き、メイドvsお嬢様
国王「ど、どうすればいいのだ」
ネコ「分からないにゃ」
国王「ぐぬぬ」
ネコ「うにゃにゃ」
国王「我が国では、ハーレムは合法」
ネコ「そうだったのにゃ」
国王「だがしかし、そのせいで、こんな」
ネコ「乙女の争いにゃ」
国王「ええい、法改正の時」
大臣s「まかせろー」
枢機卿「まかせろー」
裁判長「まかせろー」
国王「絆パワーだ!」
みんな「「「「オー!」」」」
パーパカパッカ
パッパカパパ
裁判長「静粛に。今から、結婚相手を決定する」
お嬢様「ガタッ」
メイド「ガタッ」
裁判長「被告人ネコ、前へ」
ネコ「にゃん」
さてどんな芝居になるだろう
裁判長「ネコはお嬢様とメイド両者を
たぶらかして暴走させた。その罪は
大陸のプレートより重い。よって死刑」
お嬢様「そんな!」
メイド「そんな!」
裁判長「ただーし、明日の日の出まで
結婚相手を1人に決めるのだ
そうすれば無罪放免と、なーる」
お嬢様「ぐぬぬ」
メイド「ぐぬぬ」
国王「というわけじゃ。勇者よ、
一晩歩いて考えなさい」
吾輩、決断の時が迫っている。
8
真夜中
吾輩は散歩をしている。
夜の城下町、冒険者の爆笑
冒険者「ぎゃははははは」
冒険者「やっぱりマネージャー欲しいよね」
冒険者「そうそう。ニッコリ笑顔で」
冒険者「男はパワー、女はエロ」
冒険者「だからマネージャーだって」
冒険者「笑顔!」
冒険者「パワー!」
何を言っているのだ?
まあエロが大事なのは
人類共通なのである。
しかし冒険者には、
パワーが必要である。
そんな事より結婚相手を
決めなければならない。
冒険者「伝説の武器さえあればハーレムよ」
冒険者「ガチャ回すか……あー外れ」
冒険者「当たるまで回せば当たるんだよ」
冒険者「うおおおおおおおおおおおおお」
吾輩、ギャンブルはしない主義
自分のことは自分で決めるのが
人生効率的である。
……そうか
自分で決める、か。
冒険者「ぎゃあああああああ」
冒険者「全財産スッたー」
冒険者「ええいローンだ」
冒険者「当たればいいんだよ当たれば」
吾輩、自分の人生は自分で決める。
9
深夜2時
お嬢様の放ったはかいこうせんが
城下町を襲う
国中大混乱
10
吾輩、自分の爪を研ぐことにした
石でジョリジョリ
水かけて、ジョリジョリ
爪どうしをくっつけてジョリジョリ
朝5時まで続けるのだ
11
城
ついに結婚のとき
裁判長「ネコ! 前へ」
ネコ「にゃあ」
裁判長「ネコ! お前には、今から
結婚相手を宣言してもらう
もし即決できなかったとき
言葉に詰まったり
決断できなかった時
うっかり国王に求婚したとき
その時は死刑
お前の首を斬らせてもらう」
ネコ「……」
裁判長「では、結婚相手の宣言、ハイ!」
ネコ「メイド」
メイド「わあ!」
お嬢様「ウガガガガガガガガ」
裁判長「本当に、本当によろしいか」
ネコ「はい」
メイド「嬉しい……末長くよろしくお願いします」
お嬢様「ウガガガ、なぜだ、私のほうが
最初に出会い、ヒロイン感を
出していたのに」
ネコ「だって、メイドのほうがカワイイ」
お嬢様「ギャー!」
ボカァァァァァン
お嬢様は爆発四散
南無阿弥陀
メイド「うふふふふ。これからは一緒です
ガブガブガブガブガブガブガブ」
ネコ「かわいい。ナデナデしちゃう」
メイド「はうう」
12
吾輩、結婚式をしている。
枢機卿「健やかなる時も、病める時もー
誓いますか?」
ネコ「誓います」
メイド「誓います」
ちゅっ
この後めちゃくちゃ復興作業した
13
城下町が輝いているのである。
めでたし めでたし