二人が仲違いになったキッカケは?
前 回 の あ ら す じ っ ☆
どうも、サバラです。
……え?前回のあらすじなんていらない?
そんな、かったーい事は言わないで。
ベルシアンとベルアンテは、グレンドー国では有名なビラベ家出身の双子。
海洋大学校へ進学し、順風満帆かと思われた。
……さて、ここからどうなるか。
今回は回想としてお送りします。
それでは!本編すたぁと!
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――それは、あの二人が2年生の時の2学期末。
次期生徒会長を決める際に、その事件は起きた。
因みに、次期生徒会長には、ベルシアンとベルアンテが立候補。
先に立候補を挙げていた他の生徒は、皆立候補を取り下げた。
……二人には敵わない、そう言う理由で。
普通、選挙で決まる事案だが……この時は違っていた。
「……はい?選挙ではなく、試合形式で決めたいだと?」
教務室前で、生徒会担当のナバメ先生が、そう聞き返した。
「ええ、どっちがこの学校の主に相応しいか勝負したいのよ。」
ベルシアンが言った。
「別に、規約違反では無いでしょう?」
ベルアンテもそう言う。
「た、確かにそうだが……」
「……あの二人、まさかあんな事を言い出すなんてな。」
その場で見ていた――後の副官である――リュウは、近くにいた同級生にそう呟いた。
「確かに。いっつも『自分が一番の指示を出している』って言っているしな。ただ、生徒会長を決めるのに、戦艦を使うだなんて……ある意味イカれてるぜ。」
それから、3日後。
「まさか、本当に試合形式で片を付けるなんて……」
リュウはそう呟いた。
……そう、異例の『試合形式で生徒会長を決める』事が決まったのだ。
今回の試合は、F型とA型のみで艦隊を組む。
戦艦の船員は、お互いの後援生徒以外均等に分けられた。
そうして、次期生徒会長を決める試合が行われた。
▪▪▪
結果は……そう、ベルシアンが勝った。
ベルシアンがずっと優勢で動いていた。
ベルアンテは劣勢で負けた事を悔やんだ。
「……むっきー!ベルシアンとはやってられないわ!」
こうして、ベルアンテは転校を決意したのだ。
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「……ベルシャーラ殿、ご子息のベルアンテ様が別の海洋学校に転校するお話は聞いていますか。」
その頃、部下のニーベイスがベルシャーラにそう聞いた。
「ああ、別に構わないと思っているが。」
「……は、はあ。海洋学校は、第2級戦艦免許 (下士官で入隊) ですから、ご子息の身分的にはどうかと……」
ベルシャーラは、右手の指を机に数回叩く。
これ以上言うと、逆鱗に触れる合図だ。
「……申し訳ございません。」
それ以上の事は言えなかった。
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セルイントロ海洋学校に転校した理由なのだが、唯一『ビラベ家』が (ご息女や転校を含めて) 卒業をしていないのが決め手だったらしい。
ちなみにだが、セルイントロ海洋学校の校長が彼の転校を歓迎し、生徒会長とは別に特別枠として隊長を任命したらしい。
(生徒会長は、後に出てくる副官のメーバ。)
そんなこんなで、今を迎えている――
余談だが、仲違いは多少緩和されたらしく、たまに電話をする事があるみたい。
▪▪▪
……さて、二回でお送り致しました物語。
如何でしたか?
少しでも面白い、そう思って頂ければ幸いです。
サバラ・ビラベがお相手でしたっ!
それでは、また何処かでお会いしましょう♪
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「ベルシアン、何だか呆気ない終わり方だったわね。」
「そうね。もうちょっと盛っても良かったのに。」
へっくち。
うーん、また誰か私の噂をしているなぁ。
まあ、いっか。
上手いこと纏めた訳だし。
ふあぁ。余り寝ていないから、寝ようっと……。
[おしまい。]