3.武器選び
武器を決めます。武器種は0話としての設定資料集をいつか書きますので参照よろしくお願いいたします。
ゲームが始まった。このゲームはファンタジーといっているだけあって剣と魔法の世界...という訳でもない。正確に言うなら剣と魔法と銃と..,その他...etcの世界。とにかく色んなゲームが混じった世界感なのである。
「なんだここ」
そんなわけだから。最初に俺が降り立ったのは本当に沢山の種類の建物が立ち並ぶ商店街の一角。の脇道の店と店との隙間。
最初のスポーン地点に若干の不満はあるがとりあえずここがゲーム内らしい。最新鋭の機種らしく、道端の花のいい匂いや、そこの屋台のいい匂いが立ち並ぶ。
「とりあえず...丸腰じゃダメか」
まあ、一応初期装備として適当にキャラメイクして、目付き悪い感じにしたので、メガネとかアクセサリーで緩和してもよい。何にしろTシャツとズボンで冒険の旅になど出れるか。
マップを見て、武器屋の位置を確認。ちなみに基本操作にはすぐ慣れた。一応キャラメイクの次に説明はされたし、そんなに覚える事もない。UIも使いやすい。
とりあえず着いたので、ガランゴロンと音のなる扉を開けて中へ入る。そこはまあ、武器屋。片手剣や斧、槍や太刀など、色んなものが置いてある。
「ラインナップは?これだけか?」
そこまで言って中のゴツそうなあんちゃんの方を向いてご機嫌を伺う。NPC...だよなぁ?とりあえず店とかってまだ買えるなんて聞いてないし...。
「ほらよ、この中から選びな」
とりあえず俺のぶっきらぼうな挨拶はこのあんちゃんはスルーみたいで助かった。喋るの苦手でね、少し乱暴な言葉だったか。
何も渡されてはいないがウィンドウが開いて買えるもの一覧が出てきた。色々なマイナーな物も置いてある。さあて、どうしよう。かなり重要な決断だ。武器は後で変えれるにしろ、序盤では武器種は絞った方が出品が嵩まないのは自明の理。即ちこの中から一つを選ばなければならない。近接武器なら力や速さ。銃や弓ならエイム力。何が鍛えれるかはそれによって異なる。
「おい、あんちゃ...おじさん」
「何だ」
「1番色んなことが出来る武器は何だ」
NPCには強く当たっても大丈夫だと分かった俺。少しこんな感じで話してみる。
「ふむ」
あんちゃんはそう言って少し考え込むと、1拍置いてこう言った。
「色んな武器を使えば色んなことが出来る、当たり前だ。お前の前にもプレイヤーだったか?が来たんだがなあ。そいつには1番強い武器は何かと聞かれた。俺は、お前が1番扱いやすい武器が強いんじゃねぇのかと思って言ったんだが。何だかそいつには刺さらなかったみてぇでな...」
「なんで人の武器を他人に選ばせるんだがなぁ...」
「武器は命を守る盾だべや。そんな物を他人に選ばせる奴は大抵バカだべや」
なるほど。一理あるが反論しておこう。
「しかし、こういうのはその道のプロにお願いするのが1番じゃないのか?」
「まあ、確かにそうかもしれんがな...結局は人が選んだ武器で勝つより自分で選んだ武器で勝つ方がなんぼもいいわ」
納得。と言うかこの人この後にもプレイヤー来そうだからな、頑張ってと言いたいが、それは上から目線すぎるだろう。
ともかく俺は何を買うかは決まった。いざ、実践と行こうか。