表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

日本の伝統料理、サンマ寿司

「できました」

「はい」


風守の巫女、くノ一達がサンマ寿司をみた。


心なしか声が弾んでいる。


「うむうむ、油の乗ったサンマ。艶ある酢飯。丁寧に握られてサンマ寿司となっておる」


「味見をお願いします、天代様」

「わしか? 子供勢のほうがいいじゃろて」

「こういうのはキチンとやるでござる。天代様がいいでござるよ」


「ふむ、道理じゃな。では一口」


そういって天代はサンマ寿司に手を伸ばした。


口に運ぶ。


「……うむ」


口に広がる米の味、サンマの旨み。

酢がしみわたっている。

丁寧に包まれたサンマ寿司が旨みの広がりと共にとろけるように崩れる。


「……うまいのじゃ!!」


天代様、うまいと言う。


「よくできておる」


「それにしても……」

天代は微笑んだ。


サンマ寿司を作る女達をどこか遠いものをみるように見る。


「……懐かしいの」


呟く。

サンマ寿司は日本の伝統料理だ。

日本で長き時を生きる天代はこうやって日本の伝統料理を作る光景をみてきた。

年寄りのばぁさん達だけでなく、こうやって若い女が作る光景はいいものだと、天代は感じた。


――例えそれが日本を守る、日本を守るために全てをかけた破綻した■■の風の意志だとしても


「……それもまた良し、というやつじゃの」


天代の呟きはそよ風に消える。

風が人に届くように、彼女達が作った日本の伝統料理が、日本の誰かに届くように。


天代は仄かに祈るのであった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ