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俺の異世界生活日記(仮)  作者: 藤 工
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俺氏、転移する

僕が初めて書いた作品です!

文章の拙さや支離滅裂なことを言っても、ある程度目を瞑って下さい。批判する場合は事前に言ってください。泣かないように努力します。

俺の名前は山崎 空、高校1年生だ。単刀直入に言う、俺は超能力者だ。

妄想なんかじゃないよ?本当だからね?

……ごほん。俺がいつから超能力者だったのかは知らない。気がついた時には自然に扱っていた。

他の皆には無い特別な才能。………そのせいかもしれない、俺には友人ができなかった。小・中学校の間、友達がいなかった。もちろん、高校にもいない。

しかし俺は、友達なんかいなくとも世界で、最低でも日本で1番特別な存在だと思っていた。

……あの世界に行くまでは…………。



1章.こんにちは。俺の知らない世界



俺は夜の街を徘徊していた(これだけ聞くと不審者だが断じて違う)街を徘徊しているのは超能力の特訓をするためだ。

夜、家を抜け出しては超能力をただひたすら使う特訓だ。それが正しい方法なのかは俺にはわからない。ただ、この時間が俺の唯一の楽しみだ。俺は高校生だが、学校はとても暇で楽しみも特に無いので正直やってられない。

……まあ、学校は勉強するために行く場所なんだが。家にいてもつまらない。家族はいるけど話はしないし、会うことも滅多にない。食事はテーブルの上に五○○○札がポツリと置いてあるだけだ、朝、昼、晩勝手に買って食えって意味だな。あ、さすがにお釣りは返してるよ?

そんなこんなで街の徘徊が1日の中で一番楽しい。遅くなったが、俺の超能力は身体強化だ!『え……地味すぎ……』って思ったやつ、表でろ。

今の時刻は二時三○分。悪い子はまだ寝てない時間だ。俺は帰ろうとして方向転換した。

ーーーーーその時だった、恥ずかしいことに俺は足を滑らした。

今の時期は冬、アスファルトが凍っていたのだろう。寒いからポケットに手を入れていたので咄嗟に受け身も出来ない(踏ん張りも効かなかった)。

俺はそのままツルッツルなアスファルトに頭をぶつけた。


「ぐえッ!」


情けない声が出てしまった。恥ずかちい……。俺は急いで起き上がった。しかし、あることに気がついた。


「ここ、何処だ…………?」


周りが明るかった。人工的な光とはまったく違う、本物の太陽がでてる。それにさっきまでいた場所じゃない。

さっきまでは黒に近い灰色のアスファルト、周りを照らしていた灰色の電柱、シャッターが降りていた名前の知らない店があったのに対し、今は、茶色の砂のようなもの奥には、デカイ岩がある。この風景を見ていると砂漠を連想させる。

これを受け入れてしまったら最後、自分の価値観が崩れてしまう、そんな恐怖・予感が自分の中から溢れてくる。

なので俺は眠りにつくことにした。現実逃避だ。しかし眠りにつくことは出来なかった…………寝る際には最低でも枕とおふとぅんが必要な体質なのです……ええ。できれば風呂に入った後がいい。


「いや、そんなことはどうでもいい。これはなんだ?異世界転生か?……けど、死んでないし。……いや、滑って頭をぶつけた際に死んだかもしれない……。……いや、だけど…んー…………」


そんな下らないことを考えていたが、思考が中断された。地震が起きたのだ。否、地震ではない、これは……巨大な足音だ。

無駄にでかい足音のせいで地震が起きたと勘違いしたのだ(決して俺がおバカさんなわけではない)。

俺は体をすぐさま起き上がらせ、デカイ岩の後ろに隠れた。あまりにも自然な動作だったので、もしや自分の前世は忍者だったのかもしれない……!と混乱していたが、再び巨大な足音が鳴った。仕方が無いので、その足音の方へ意識を向けた。


「ーーーーーーーーーー」


俺は思わず絶句した。足音の先には何とおっきなおっきな蜘蛛さんがいた。

見ているだけで、嫌悪感や吐き気などがどんどん込み上がってくる。蜘蛛が大の苦手な人は気絶してるだろう。気絶しなかった俺、マジ有能。つまり蜘蛛が苦手。どうしようあの蜘蛛


「ここは隠れるべきか……」


そう結論を出した。あ、蜘蛛といえば思い出したことがある。蜘蛛はコーヒーを飲むと酔うらしい。俺はコーヒーを蜘蛛(仮)にぶっかけて酔っている間に逃げるという作戦を思いついた。

しかし、よくよく考えてみたら(考えなくても分かる)、俺にはコーヒーどころか財布が無かった。ついでにスマホも無い。


「やばいぞ……異世界に必要なものが何もない。それどころかこの場所も詳しく分からないじゃないか……。この後、どうしよう……ブツブツ…………」


「キシィィィィィィ…………?」穴の奥深くから響いてくるような鳴き声が聞こえる


「うっさい。今考えてんだよ。少し黙っt……」


俺は、アニメだと『ギギギッ』と効果音が付けられるような動作で蜘蛛の方を向いた。……目が合った。自分の心臓がドキッと鳴り、締めつけられるような錯覚を起こす。

なるほど……これが恋、か………。


「キシャァァァァァァァァァァ!!」


「きゃあああああああああああ!!」


この叫び声が引き金になった、俺と蜘蛛(仮)は食うか食われるか(俺は食べない)の地獄の鬼ごっこが今、始まった。



2章.少女との邂逅



「巣を張らない蜘蛛はただただのタカアシガニだぜェェェェ!」


「キシャァァァァァァァァァ!!」


この地獄の鬼ごっこが始まってから、15分経過した。時計が無いので細かい時間は分からない。だが、あくまで推測、数えたわけではないので体感時間は別だ。俺の体感時間はすでに2時間越えた。きつい。

先程から俺と蜘蛛(仮)は一定の距離を保っている。蜘蛛ごとき、体力が万全であれば遅れを取らないが、能力は本日2回目の使用である上に、昨日から1度も休んでいないので疲労で相手を置き去りにすることが出来ないだ。蜘蛛の方はいっこうに疲れる様子が見られない。


「くッ、殺るしかないのか!」


俺は覚悟を決めた。あの蜘蛛の脳天にかかと落としを1発かましてやる事にした。チャンスは一度きり、もし失敗したら一気に距離が縮んでしまう。やらなくても、いずれ俺の体力が切れ、結局食われる羽目になるだろう。どうせ食われるなら1発かましてから死にたい。

俺はもう一度覚悟を決め、デカイ岩の斜面を上がっていく、そして岩を蹴って蜘蛛に向かって落ちていく。


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


ドゴォォォン!蜘蛛の体の下から物凄い音が轟いた。俺の本気の一撃を生物に当てるのは初めてだ。……だからだろうか、蜘蛛には当てたが、浅いところで脚を引いてしまった。靴の底が剥げるて、自分の素足が見えてしまう。


「キ、キキ、キシィィィィ…………」


さすがの巨大蜘蛛も今の一撃は堪えたようだ。しかし、生きている。俺の身体は全くと言っていいほど、疲労で動けない。


死んだな…………。


俺は内心でそう呟いた。悔いは残ってない…………と言いたいところだが、心の奥底ではやっぱり悔しいという気持ちが大きい。せめて最期まで目を開けて生きていることを実感しようと思った。蜘蛛との距離は近くはないが遠くもない数秒の内にこちらへ歩いて来るだろう。

俺が後悔で心が満ちている中、女の子の、しかしとても凛とした声が聞こえた。


「風よ。彼の者を切り裂けーーーーエアスラッシュ!」


俺はその光景に目を奪われた。蜘蛛が両断された。それはまだいい、それをやってのけた彼女に驚いた。しかも彼女は手を一切蜘蛛に触れていない。


「大丈夫?」


彼女の言葉は頭に入らなかった。俺はその光景を見て、彼女に一目惚れをしたからだ。助けてもらったからかもしれない。彼女が綺麗だったからかもしれない。

しかし、『助けてもらったから』『綺麗だったから』という理由だけじゃない。孤独だった俺に、初めて自分と同じ異能の力を持った彼女に親近感が湧いたのだろう。

と、そんな事を考えていた俺に、何か生暖かい液体が頭から掛かった。緑色だった。あの蜘蛛から出てきた液体(恐らく血)だと思われる。

俺は、1000年の恋から目が覚めた。さっきまでの感情は四散してしまったのだ。バイバイ、俺の初恋!


「ねぇ、無視しないでよ」


「ああ、ごめん。ありがとう、助かったよ」


「それなら良かった」


彼女は、なんだかツンツンしてた。まぁ、どうでもいいけど。第一村人も発見したことだし、とりあえず話を聞こうか。


「なぁ、ここって……」


「貴方の名前は?住んでる場所は?なんでこんな危ない場所に一人で来たの?」


こ、この尼…………。話を聞かないタイプか!……まぁ、そこまで聞きたかった訳じゃないけど。


「俺の名前は山崎 空。住んでいるところは……いや、住んでいたところは日本で、ここにいる理由は……分からん」


「珍しい名前ね。………ニホン?それに…分からないって……」


何か知らなけど、憐れんだ目でこちらを見ている気がする。…そういう目でこっちを見んじゃねぇ。惚れちゃったらどうすんの。責任取れるの?


「……お前はなんて言う名前なんだ?」


「私の名前はルナ。ルナ=シュミットよ。これから宜しくね。ソラ」


「? よろしくな、ルナ。」


この出会いが既に、俺にとっての異世界生活の幕開けだったという事に今の俺はまだ知らない。


初回なので、とりあえず投稿しました。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです。続きが気になる方は、なるべく早く投稿するので続きにご期待下さい。前置きにも書かれていますが、批判をする場合は一声ください。アドバイス待っています。

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