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『ひでりと緑プレスマン』

作者: 成城速記部
掲載日:2026/02/04

 山のふもとの村に、百姓があった。ある年、ひどいひでりで、自分の田んぼを含めて、村の田んぼの苗が皆枯れてしまって、まだ本格的な夏にもならないのに、ことしはもう米はとれないと思われたので、月のない夜をねらって、隣村に行って、少し育った苗を引っこ抜いて盗んできて、自分の田んぼに植えた。隣村では大層な騒ぎになって、犯人捜しのために、山のふもとの村に乗り込んできた。百姓は、自分は苗を盗んでなどいないと言い張ったが、隣村の連中は信じず、盗まれた稲は、お殿様から命じられて植えたもち米だから、もし、秋になってもち米が実ったら、お前を犯人と見なして奉行所に突き出す、と言って帰っていった。百姓は、もち米だとは知らなかったので、これは大変なことになったと思って、山のほこらに、もち米が実らないようにしてくれと日参して祈っていたところ、秋になっても稲穂が出ないので、よくよく調べてみると、稲は全部緑プレスマンになっていたという。



教訓:めでたしめでたし、なのか。

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