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第一章 第二話


その晩夢を見た。俺が誰かを、何かを殺してしまった。そんな恐ろしい夢だった。


眠りが浅くもうひと眠りしたい所だが、「小説を取りに行かなきゃ」とベッドから出た787。

するとすでにのぶながが起きていた。

「のぶなが 珍しいなこんな早い時間に起きているなんて。 しかも本を読んでいる

何かあったのかのぶなが?」と真剣に心配になった。

「あ、いやたまたま資料室で見つけて気になったんだ。

ちょうどお腹も減ったし一緒に食堂行こうぜ」と彼は言った。


朝食を食べていると隣のテーブルから話が聞こえてきた。

「なあ知ってるか? Fグループの誰かが家出したらしいぜ」

「まじかよ どうなったんだ?」

「それが盗賊に頭部を取られた状態で発見されたらしい」

「首から下だったら助かったのにな…脳を食べられたのか…外は恐ろしいな…」

朝から物騒な話を聞いてしまった。

当然隣でのぶながもその話を聞いていた。


自室に戻って資料室から借りてきたドラマを見ることにした。

すると、見ている最中にも関わらずのぶながが声をかけてきた。

「なあ787 今日の話聞いていただろ?」

「明日の定期身体測定の話?」

「おい、脱走以外何があるんだよ!」

「あぁ家出の話かぁ 恐ろしい話だよなぁ」

「家出じゃねえ 脱走だよ脱走!」

また突飛押しもないことを言い始めた…


「のぶなが 聞いただろ?脳を食べられたんだと

俺たちは首から上は再生しないし痛覚もある。

つまりそれをやられたら死ぬんだ」

「人間なんて小さい傷以外は再生しないんだ。俺たちはすごい身体を持ってるよな!」

はぁ きっとこの男に何を言ってもダメなんだと思った。

「787 本題だが、一緒に脱走しよう」

「将軍 この要塞の攻略計画でもあるのですか」

「とても勤勉な787よ 作戦参謀であるお前次第だ。働きによっては我がかんべえの名をくれてやろう」

「いや、いいっす」

「そんなこと言うな ひでよしにしとくか?」

「そうじゃない 俺は自分の名前は自分で決めるんだ」

「ということは脱走に加担してくれるということだな?」

「…まぁ… 作戦を考えるぐらいなら手伝ってもいいか」

「787よ いや ひでよし よ 我と一緒に美しい世界を見ようぞ」

「だから脱走するとは言ってないだろ?」

やれやれ 大変なことに足を突っ込んでしまった。

そんなこと言いながらも見る予定だったドラマを返して脱走計画を練ることにした。


館内の見取り図やこれまでの行動パターンを分析して作戦を立てたのでのぶながに伝えることにした。


「将軍 私が考えた作戦を伝達いたします。」

「待ってました 羽柴公」

「そこは豊臣でも官兵衛でもないんだな まあいいや」


作戦

居住棟→収穫棟に向かう通路に外に通じるダクトがある そこを通りBゲート付近からでる

あそこの警備は手薄に思える。

そこから先は運だ。 元都庁に通じる地下道があるはずなのでそこまでいけば大丈夫だろう。

ただ地下はMAPに映らないのでどんな場所かわからない。


「787 これいけそうじゃねえか! ちなみになんで地下に逃げるんだ?」

「石川さんから聞いたことがあって、日本の地下と地上では法が変わって、地下では銃刀法が適応されている

それに地下を除くエリア外にいるしょくにんに関しては監督権限から外れるらしい」

舌を巻くのぶなが

「いちおうこっちのダクトでねじが外れるか 中から開けられるかチェックしたが

そこは問題なかった」

「抜かりなしだな。 よし明後日収穫の日だからそこで決行するぞ」

「いやまて 警備が問題ないか一度見てから決行しよう」

「ん~待ち遠しいがしょうがない わかった」

「それにだ、懸念事項もある」

「一つ目は、俺たちの食料がないこと」

「二つ目、栄養剤を飲まなくなった場合体に起こる変化を確かめたい」

「そして三つ目、俺たちがしょくにんを食べた場合の身体に起こる変化を確かめたい」


「一つ目二つ目はわかった だた三つ目はなぜに必要なんだよ?」

「理由は二つある 一つ目は外に出るとほぼ間違いなくどこかでしょくにんの素材の飯を食べるからだ」

「そして二つ目、俺たちが食糧難になったとき、お互いを食べれるからだ」

「なるほど…俺一人で突っ走ってたらやばいことになった気がしてきた」

こうして今回の収穫は様子見することにした。


それから身体に起こる変化を確かめるべく

栄養剤を摂取せずに食べ物だけを食べることにした。

次の収穫が来たら今度はお互いの身体を食べることで様子見するようにした。

栄養剤はトイレに流して飲んだことにした。


そして収穫日、俺達は警備の確認とダクトの取り外しを怪しまずにできるか試した。

結果は大成功 疑われすらもしなかった。


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