殺し屋と出会い
これからの小説は文才のない、いち中学生の作品です。
文法が間違っていたり、誤字脱字衍字があったりするかもしれませんが、どうか温かい目で見守りください。
(腹が減った。)
一人の少女が路地裏をふらふらと歩いている。ぼろぼろのワンピースに背中の中腹までのびた白髪。いかにも乞食というような格好だ。
反対側から、酔った大男たちが歩いてくる。冒険者だろうか。彼らを避けた少女に一人の大男が声をかけた。
「嬢ちゃん、金を持ってないか?少しでいいんだ。」
すると周りの男たちが騒ぎ出す。
「こんな乞食に声をかけるのかよ!」
「藁にもすがる思いだな!」
笑い声が路地裏に響く。
(めんどくさい。)
少女が黙っていると大男はさらに迫ってきた。
「ね。二倍にして明日返すから。」
少女はあきれた様子でこう返した。
「お前らのようなクズに貸す金はない。賭け事で財産を失ったやつは金を借りるとき必ず二倍にして返すという。そんなウソに引っかかるほど馬鹿ではない。」
男たちは激高して少女に今にもとびかかるかのようだった。
「なにをぬかせ!貴様に強制的に払わせることもできるんだからな!無事なことに感謝しろよ!」
「図星か。赤子のほうがよっぽどいい脅しができ」
少女が反論し終わる前に、男が少女の頬を殴った。少女は口から血を流しながら笑った。
その瞬間一人の男が腹を殴られ倒れた。ある男が恐怖とほんの少しの驕りの混ざったような声で叫んだ。
「女のくせに!」
「女のくせに?」
先ほどまで煽り口調で、余裕そうだった少女の目つきが変わった。どうやら彼女の逆鱗に触れてしまったようだ。
「怖気づいたか!あの世で後悔するんだな!」
男がこぶしを振り下ろすより先に少女は男らの足元に入り三人ほどの足をけった。男たちはわけもわからずその場に倒れこんだ。
「脛だ。脛は筋肉や脂肪が薄いだからそのまま骨にダメージが加わる。少し強めにけってやれば激痛が走る。」
「この!!」
別の男が拳を振るったがそれも受け流され顎に軽く手を当てられ倒れた。
ものの3分の出来事だった。
すると、少女は自分と同じくらいのフードを被った少年の存在に気が付いた。周りには兵士のような男たちが控えており、少年はぽかんとした顔でこちらを見ていた。少女は少年の出自がわかったようですぐに片膝ついた。
「見苦しいところお見せしてしまい申し訳ございません、ハイリッヒ公爵令息様。」
少年はさらに驚いた様子で、
「どうして僕が公爵家のものだと思ったのですか?」
「後ろの護衛の方の胸にある紋章、あなた様の立ち振る舞いから公爵令息様だと判断いたしました。」
少年は何か考えて何かを決めたかのように言った。
「君、名前は?」
「シャトンと申します。」
「シャトン、私の従者にならないか?」