箸休め(ネタ切れ)の番外編
色々なキャラクターの設定や過去の話などを思いつきだけで書いているので、本文との矛盾点などがある場合がありますが、取り敢えず読んで下さい。取り敢えず主人公の前世ばっかりです。
もし良ければコメントよろしくお願いします。
小学生の主人公編
僕の名前は安田心太郎、ただの小学五年生だ。小学二年生の担任の先生が"安心"という、つまらないダジャレが理由であだ名をつけたので、今もそのままあだ名で呼ばれている。そんな僕だけれど今盛大に困っていた。彼が困っていた理由はシンプルでクラスメイトの男子2人と一緒に下校していて、途中の駄菓子屋を見ていたら店先からラムネをこっそり万引きした不良ぽい中学生が走っていったので3人で追い掛けたら、運悪く5人の同じような不良中学生がいる、人の気配が少ない公園に行ってしまい公園の入り口を塞がれて囲まれていたからである。
「オイゴラガキ共何付けてきてんだぁ?」と凄まれたので僕は何をしたのか分からなかったので追いかけましたと言おうとしたが「えっえーとダメな行為をした厳ついゴミムシを追い掛けたらゴミ捨て場に来ました。」とうっかり本音を言ってしまい「ふざけんなぁ!テメェ!」「ナメてんのか!殺すぞゴラァ!」「殴るぞ!」など完全に不良のヘイトを買ってしまった。「ヒィ…」「助けて…」と完全に怯えてしまったクラスメイト男子に「ごめんね、僕の日本語を理解するには、この人たちの国語の点数が低そうだから怒らせちゃったよ」と不良の脅し文句を無視して頭を下げて謝ると不良のお兄さん達は、僕の胸倉を掴んで「無視してんじゃねえぞ!このガキ!いいか!俺らは高校の先輩が背後にいるんだからな!お前なんかボコボコに出来るんだよ」「そうだそうだ!お前はボコボコだ!」と言ってきたのでクラスメイトに「僕がやられているうちに逃げて!」と言って逃したら、「オイオイ、ヒーロー気取りかよ」「ボクちゃんえらいでちゅねー」などと言われたが「別にいいよボコボコにすれば?お父さんに助けて貰うから」と言うと、「ハッ!お父さんだとよ!」「ボクちゃんのパパは何をしているんでしょうね?」「教えてくれまちゅ〜?」とからかわれたが、「社長?らしいよ」と言うと「何の会社だよ?」と言われたので、「悪い人をコンクリート漬けにしたり、政治家?て言う人を操る会社の」と言ったら掴んでいた胸倉を離して、「は?嘘だろ?嘘って言ってくれ!」「マジで?」と言われた。
僕は「嘘じゃ無いもん!お父さんは背中にドラゴンが描いてあって、しゃていのお兄さんがいてごくろうさま、ていっぱい言われてるから!」と言ったら不良のお兄さん達は顔を見合わせて、「マジでヤバイって俺たち死ぬぞ」「どうすんだよまだ死にしたくねぇよ」「先輩に相談すれば何とか」などと相談を始めた時に、「おうテメェら!どうしたそのガキ?」と金髪のお兄さんがやって来たので「先輩!」「兄貴!」と言って中学生のお兄さん達が近づいて「先輩あのガキどうすればいいのか教えて下さい。」と言ったら金髪のお兄さんは「どうって、テキトーに殴っちまえば…」と言ったが「兄貴それがあのガキ、ヤーさんのしかも組長の子らしくて…」と言われたので、「ハァ⁉︎何やってんだよオメエら!それはマジヤベェじゃねぇか!」と驚いていた。
「どうしましょう」と言った不良の1人の胸倉を金髪のお兄さんは掴んで、「テメェらが撒いた種だ!お、俺は知らねー!」と言って中学生のお兄さんを突き飛ばして走って逃げて行った。「兄貴!待って!…どうするんだよ」と言った不良達に僕は「謝って済むなら謝れば?」と言ったら不良達は土下座して「「「「「許してください!」」」」」と言われたので、「謝るのは駄菓子屋さんにだよ。お兄さん達は泥棒したんだから、お巡りさんにもごめんなさいしに行って!」と言ったら、「そうか警察なら…法律で守ってもらえるぞ!」と言った不良が走って行ったら「俺も!」「俺も行く!」と言って不良のお兄さん達はどっかに行ったのですぐに僕も家に帰った。ちなみにお兄さん達には嘘をついた。本当は僕のお父さんはお兄さん達の言っていた社長ではなく、とっても優しい普通のサラリーマンで昔に柔道をやっていたからムキムキなだけでそれ以外は普通だ。もちろん背中にドラゴンはいない。
その後、僕が無事なのを見てクラスメイトの男子2人は喜んでいたが、先生には怒られてお父さんにも怒られたけど、お父さんは「心太郎、頼むから他所 よそでそんな嘘はつかないでくれ」と何故か怒られた理由が違かった。
そして不良達は警察に自首して、みんな親に怒られたらしく、その後引っ越して近所からいなくなったらしい。
駄菓子屋さんもこれで安心だねと僕は思った。
高校時代の主人公編
私が高校に入学してからしばらく経ち、2年生になったある日「よーし!全員揃ったな、今から2ヶ月後に三日間開催される文化祭でウチのクラスがやる出し物についてみんなで話し合って貰う。意見のある奴から手を挙げてけよ〜」と担任の先生が言ったので、クラスメイト達と何をやろうか?と話し合いが始まった。そして私達のクラスはポップコーンと綿あめの屋台をすることに決まり、接客係などの役割決めを行い、私の役割は呼び込み係に決まった。
先生が「よし、クラスの出し物関係が終わったら次は文化祭伝統の校内大会の出場者を決めるぞー」と言った瞬間クラスメイト達は「ええーやだよー」「校内大会て言ってもアレだけじゃん」「俺はパスで」などクラスの何名かが、すぐに嫌がった。
文化祭で校内大会と言えば、腕相撲などの力勝負やミス〇〇コンテストなどの校内大会がよくあるが、私の通っている学校で行われているのは、『全学年男装•女装コンテスト〜イケメン女子とカワイイ男子は誰だ!』という視聴者の少ない地方局が深夜帯に放送してそうなタイトルのもので、今年で開催20年目になるそうだ。
すると私のクラスにいる黒髪をポニーテールにまとめた山田さんというカッコいい系の女子生徒が、「皆さん、真面目に考えて下さい。少なくとも1クラスから男子と女子合わせて2名も選ばなきゃならないんですから」と言った。ちなみに彼女は去年の男装部門で執事服を着て優勝した人で、風紀委員というのもイメージが良かったらしく、今も男女共に人気の高い人である。
しかしクラスメイトは「でもやりたくない〜」や「お前が挙げろ」「お前も一緒にやれ」「やだよ」などあまり乗り気では無く、山田さんは「男装は私がやります。あとは女装してくれる人を選ぶだけですから、男子の誰か居ませんか?」と言っていたので私が手を挙げると「安心…マジでやる気なのか?」「イケるか?俺はムリだと思う」など言われたが、先生が「よーし決まったな、それじゃ2人とも頑張れよ」と言って文化祭の第一回目の打ち合わせは終了した。
そして私は文化祭に向け接客や呼び込みのマニュアル本を読んだり、校内大会の衣装兼接客衣装のサイズ合わせをしたり、カラオケで女性歌手の歌う曲ばかりを女声を作りながら必死になって歌ったり母からメイクを教わったりして過ごした。
そしてカラオケに行く時にも、ちょっとしたカツラとメイクでパッと見たら細身の女性に見えるような姿と格好で向かったりした。ちなみに父は「父さんは心太郎が人様に迷惑かけないのなら、どんな姿でも受け入れるよ…」と父の前で初めてメイクとカツラで出かけようとした時に言っていたので、恐らく特に心配させる事はしていないと思ったし、実際家族から怒られる事は無かった。
そうして迎えた文化祭本番、私は男子更衣室で体操服の上から衣装に着替えてメイクしたりして更衣室から出たら、更衣室に入ろうとした男子生徒が私を見て「ごめんなさい!」と言ってきたので今日のために頑張って仕上げた女声で、「いえいえ、貴方がお間違いした訳ではありませんので大丈夫ですよ」と言うと男子生徒は「エッ?俺は女子更衣室に入りそうだったような…ンン⁉︎」と私の女装と更衣室の表示を何回も見返し「えぇ!男なのかよ!びっくりした〜」と言って、心臓辺りを押さえながら更衣室に入って行った。私は何であんなに驚いたんだろ?と思ったが取り敢えず教室に向かうと、道中で出会った生徒たちがみんな私を見て「誰?あの子?」や「あんな可愛い子いたのか!」など言っていたが、私は気にしないようにして教室に入った。
「お待たせして申し訳ありません」と地声で言いながら教室に入ると、教室の中にいたクラスメイト達が私を見て全員動きを止めた。そして、男子の1人が「どちら様?」と言ってきたので女声で「どちら様と言われましても…安田ですよ安田心太郎」と答えたら「「「ええ〜⁉︎‼︎」」」とクラス全員が驚いた。
私が着ているのはロングスカートのメイド服で、もちろん地毛と馴染みやすい黒髪ロングでウェーブのかかったカツラとカチューシャタイプのホワイトブリムに白手袋、全身のムダ毛は何十日もかけて脱毛したりしていたのもあって、ムダ毛はなく滑らかな肌は保湿クリームでしっとりモッチリしていた。そして母の教えてくれたナチュラルメイクのお陰で自分でもよく化けたなぁと思うぐらいにはキレイな顔で、ラベンダーのポプリを胸元に百均のネックレス用のチェーンで隠し入れて香りも全体的に良いものになっている。ちなみに偽乳は小さい膨らみを作る程度にとどめたので大きさが不自然ではなくとても自然に見える様にした。ちなみに目は生まれつき糸目なので、女装前となんら変わらずホンワカ笑顔に見える。
私は「みんな私を忘れてしまったのかと思いましたよ」と答えたら「イヤイヤ、そういった訳じゃなくて安心君の女装のクオリティが高すぎて誰?てなっちゃったんだよ」とクラスの女子に言われ、男子生徒達は「アレが男かよぉ〜」「なんかヤベェな」「オレなんだかドキドキしてきたよ」など言っていたので、私は態度に出さないよう笑顔を崩さないように若干引いた。
女子達が「安心君?さん?後でメイクとかの話できる?」「私より上手いから教えて〜」など言われたが「今はそれよりも屋台の準備とかを優先しましょう。忙しくなりますよ」と答えたら「やっぱり女の子の声ね」「可愛いわ」と言われた。知らないよそんな事と思ったが、取り敢えず外の屋台に向かい、運動靴から持ってきたブーツに履き替え私は屋台の呼び込み用の看板を持って「それで呼び込みに行ってきますね」と言って校門前辺りに待機した。
そして私が看板を持って「おいしいポップコーンと綿あめはいかがですか〜」と女声で言っていたら何故か「写真いいですか?」と声をかけられたり「そこの可愛い子、お茶しませんか?」と来場してきた大学生あたりのお兄さんがナンパ?してきたりして宣伝はあまり順調では無かったが、もの珍しいのが目につきやすかったのかクラスの屋台には結構な人が流れたので、結果的に売り上げには貢献できた。
そして午後から始まる『全学年男装•女装コンテスト〜イケメン女子とカワイイ男子は誰だ!』の会場である体育館に向かった。ブーツの底を磨いてブーツで体育館に上がれるようにして椅子に座って待機していると出場者の生徒が集まってきたが、私より女装が上手い人は残念ながらいなかった。「アレ女装じゃなくて女子だろ」と他の出場者の男子生徒に言われたので地声で「男です」と答えたらその男子は驚き空いた口が塞がっていなかった。
私がその男子を無視して待っていると、「え〜ともしかして安田君?」と声をかけられて顔を上げると前回の大会と同じ、執事服を着た山田さんがいた。「あら山田さん、こんにちは♪」と女声で挨拶すると「本当に女の子みたいだ…すごいね」と言われ山田さんは私の隣に座った。「安田君はすごいよ、私なんかただコスプレしたみたいで何もやってないし元から女の子ぽくないから…」と言われ私は山田さんの肩に少し寄りかかると「私はそうは思いませんよ、山田さんがカッコいいとか男っぽいからとか関係はありません、山田さんも女の子です。自分に自信がないならメイクをクラスの女子達と教えます。仲間がいるので悩んだら頼ってくださいね」と言ったら「君は嬉しい事を言うね、ありがとう」と言われて頭をポンポンされた。私は少し恥ずかしいと思ったが、顔には出さない様にした。周りで見ていた他の出場者やその付き添い人は心の中でフゥォォォ!モノホンのイケメン男装女子とカワイイ男子の絡みだあ!やオフォォォ!美味しすぎる展開キター!と何人かが思った。他の人達は自分の目が正常かどうか疑い何度も擦っていた。
そして大会の結果、私と山田さんが一緒に優勝した。審査をした先生も観客の人達も皆納得して盛大な拍手を送ってくれた。その後、私と山田さんが一緒にクラスに戻るとクラスメイト達は「2人とも優勝おめでとう〜!」とお祝いの言葉で迎えてくれた。「あらまぁ、皆さんありがとうございます♪」ともちろん女声でペコリと頭を下げてお礼を言うと、女子に「やっぱり可愛い!」と言われて、男子に「安田!付き合ってくれ!」と言われた。もちろん告白は丁寧にお断りさせてもらったが、その後が大変だった。
山田さんと一緒に写真を撮ってくれ!とお願いされたり別のクラスの男子生徒に告られたりした。私が「ふぅ、流石に疲れますね。明日は別に女装じゃなくてジャージでお手伝いしてもいいですか?」と言ったら「「駄目!明日は空いた教室でのんびりしても怒らないから、女装で!」」と男子や女子達に言われたので明日も女装だ。何でだろう?そして初日が終わり、私は素早く着替えて家に帰った。
そして次の日は早い時間から学校に行き、着替えてメイクして偽乳を昨日より少し増やし空き教室で座って本でも読もうか、それとも他のクラスの見学でもしようかなと考えていたが、私は(今思い出してもどうかしているのでは?と思うが)少し悪戯っぽい事をしようと考えて段ボールに『ハグ一回10円、頭ナデナデ(メイドを撫でても、メイドに撫でられてもヨシ)100円、膝枕5分500円、耳元で好きなセリフを囁いてくれる450円』と書いた紙を貼り付けておき、床に布を敷いてクッションを置き、教室の隅に置いてあった金属のお菓子箱にお金を入れて下さいと書いた紙を貼って、その段ボールを立て看板にした物を廊下に出しておいた。
私はどうせ誰も冗談と思って来ないからゆっくり本が読めるなと思っていたのだが、その看板を発見した生徒が、携帯で友達に回して印刷したものを色々な場所に貼り付けて、私の気付かぬうちに学校中に情報がまわって、私が家から持ってきた本を第一章読み終わる前に教室の外に行列が出来てしまった。
私が「あら?どうしてこんな端の教室にこんなに人が?」と教室に来たクラスの男子に(もちろん女声で)言うと、「それは…取り敢えず膝枕お願いします。」と言われて500円を差し出してきたので結局膝枕をしてあげた。たまに頭を撫でてあげたりしたら小声で「あぁ…これはヤバいなぁ」と言っていた。そして5分経ったので「お時間ですよ〜」とお知らせすると起き上がって「最高だった。新しい扉が見えたよ」と綺麗な、別の言い方をすれば曇りなき瞳で言われて教室から出て行った。私は行列の理由は?と思ったが取り敢えず他にも待っている人達がいたので、そちらの対応に追われる事となった。
本当に色々な人が来た。クラスメイトはもちろん、別クラスの男女や校外からの来客、先生が来た時は流石に説得して目を覚まさせた。駄目でしょ教師が生徒に甘えるのは、本当に色んな意味で。そして生徒会長である桜崎先輩という厳格な男子生徒が来た時は、流石に怒られると思ったが、ハグ6回、私に頭を撫でてもらう、耳元で好きなセリフを囁いてもらうをセットで、しかも今まで見た事ようなにこやかな顔で頼まれたので心の中でこの学校終わりだよと思った。もちろんお金を出されたのでしっかりこなしたが、彼が囁いて欲しかったセリフは本人の為に言わないことにする。
そしてお昼休憩の為に一回看板を仕舞うまで、列は一回も途切れなかった。ちなみに何回も同じ人に会ったりしたよ。こんな事にお金を払うのはもったいないと私は思ったが、自分の始めた事なのでお昼休憩後も最後まで頑張って同じ事を続けた。
そして次の日、私は看板に追加で『裏メニューあり、詳細はお聞き下さい。ちなみに全て自己責任です。価格1500円』と追加して待機していたら、桜崎先輩が1番最初に来た。すると開口一番「裏メニューとはなんだい?」と聞かれ私は「それですか?それはですね…私に足で踏んでもらうマッサージですよ」と答えたら、「そうか…ならハグ4回とその裏メニューを頼む」と少し迷ったようだったが、すぐに笑顔で頼んで来た。
私はハグ4回を終えて、一瞬も迷わずうつ伏せに寝っ転がった先輩を痛くならないように、片脚で踏みながら心の中で、本当にこの学校は終わりかもしれないなぁ生徒達の代表がコレじゃあ、と思ったが顔にも出さないようにしてマッサージを続けた。そしてそれ以外にもマッサージを頼む人は男女関係無く居た。
以外だったのはあまりクラスでも発言したりしない大人しそうな女子達が、「同人…いえ、なんでもないからねネタ作りとかじゃなくて下心はないから、リアル男の娘の素材とか思ってないよ本当に」と口早に言って自分がこのサービスを利用している姿を少し離れた所に置いた携帯で撮影している人がいたので、意外と本当の性格はアグレッシブなのかも知れないなと思った。「腐腐腐 フフフ…ウへへ」と変な笑い方だった気がするけど忙しいので気のせいと思う他無かった。
そして文化祭が終わり、いつも通りに私は学校に登校したが、何故か私の下駄箱に手紙が入っている事が暫く続いて、手紙に書いてある場所に行くと、知らない先輩が現れて恋愛的に付き合ってくださいと言われたりした。後輩や同学年の人達からも(ちなみに男女関係無く)告白された。
もちろん私は謝って付き合えないと言った。コレが普通の人なら何で告白されたのにオッケーしないのかわからないと思うが、私は山田さんに「安田君、貴方、腐女子とか一般的に呼ばれている子達に狙われてるわよ」と教えてもらったり、クラスメイトの男子に「安心、お前の女装で性壁がとんでもない方向にいっちまったよ。て言ってる先輩や同学年、後輩の男子達が例え男だとしても告白する!とか言ってたぞ」と教えてもらっていたので、片っ端から断る事に決めたのだ。
いくら私が、人のために流されやすい性格だと、常々思っているとはいえ、流石に少々アブノーマルな世界に踏み込む勇気はまだ無かった。
そして来年の文化祭で何を着て欲しいかのアンケートがコッソリ実施されたり、そのアンケートに隣のクラスも参加してきたり、挙句の果てには生徒会長に生徒会室に呼び出され、「コレ着て下さい」とミニスカートで猫耳カチューシャと尻尾付きのメイド服を渡されそうになったりもした。もちろん私は何とか逃げたが、クラスメイトの前で渡されそうになった時は、別の意味で焦る事になった。
その後、「卒業前の思い出に頼む!」と生徒会室で土下座されたので、先輩にLINEを教えてもらって、家で貰ったコスプレ衣装を着て写真を送ったら大量のお礼の通知がしばらく続き、新しいコスプレが見たいと追加で頼まれて衣装を渡してきた。そして先輩の卒業までの間に、私の洋服棚の中には際どい物も含んで12着の衣装が収まった。
ちなみに3年生になった時の文化祭では、カツラをショートヘアに変えて、偽乳を思い切って大きくした。メイド服もミニスカート(先輩のくれた衣装を使った)に変えて、靴下をニーハイソックスにしてブーツではなく、ローファーシューズで大会に参加した。半ばヤケクソだったが、優勝してそのまま文化祭のライブでも歌い、空き教室でやった謎イベントは値段を上げたのにも関わらず、前よりずっと多い人達が並んでとんでもない儲けがでた。ちなみにこの儲けた金額は2年生の時と同じで、学校と相談して一部を学校に、残りは私が社会福祉法人に寄付した。
そして私は卒業まで"性癖クラッシャー"や"リアルな二次元"、"純正男の娘"、"生きるエ◯ゲキャラ"、"エッ◯な同人誌先輩"などの"安心"よりもヒドイあだ名で呼ばれたりした。どうしてこうなった?私は変態だったのか?と暫くの間、本気で悩んだ。
これは余談だが、2年生の時にやった文化祭が終わったその後、学校内で私がモデルの同人誌が出回り、あだ名が更に広まったのは、言うまでもないだろう。