乙女ゲーム強制終了、そして学園編完
主人公の前で明かされる両国の過去、そして転生者(主人公)によるイレギュラー、学園編完了まで残りわずか!
陛下の話を簡単な言い回しで説明すると、バルザード帝国は勇者が魔王と戦った出来事より昔、王国とは幾度も戦争を繰り返していたが、魔王(邪神)の誕生により世界が危機に晒されると両国は無期限の停戦協定を結び、友に戦う中に変わった。
そして魔王が勇者に倒されてからもこの停戦協定は続いて、殆どの人間が忘れていたのだが、現皇帝の父、つまり先帝バルザード陛下の時代になって『停戦協定を破棄して、王国を領土にしましょう!』と言う、戦争をして武功を得たい貴族が現れ始めたのだ。先帝陛下は「民はこの協定を知らぬ事、そして知らぬからこそ幸せを享受しておるのだ。それを自らの手で壊すなど愚君の所業。」と一切取り合わなかったそうだが、それでもこの主張をやめる者は現れず、更に王国でも同じく戦争をしようと言う貴族が現れ、両国の君主は困ったそうだ。
そして、現皇帝と現国王が即位すると、両名共自分の子供達やその子供達、後の国を導いていく者たちが戦争を再開しないように停戦では無く両国の戦争を禁止した平和条約(不可侵条約)を結ぶ事にしたのだ。
「それを…。そこの馬鹿女に籠絡されて!一方的に婚約破棄だと!馬鹿息子とは思っていたが、まさかこれ程とはな…。」とクリスティア君を睨みながら怒った口調で言うバルザード陛下に対し「父上誤解です!私はただ好きになっただけで…。」とザッカス君が言ったが「黙れ!お前はそこにいらっしゃるアイリース姫と違って、自分の欲望を優先して動いた!これが意味する事が分かるか!」と言われ「そ、それは、え、えっと。」と言葉に詰まったザッカス君の胸倉を掴み「分からんのか!お前は!自分の!欲望で!動いた!お前は民が苦しんだとしても、自分の欲望を優先するつまりか!それで王の器と言われたなど、恥でしか無いわ!」と言った。
そしてザッカス君を掴んだまま「そこ!関係無いと思うな!お前達も例外では無い!帝国貴族の恥だ!」とザッカス君が叱られているのを見ていた帝国貴族の男子生徒達はビクッとして「陛下誤解です我々は…。」と言いかけたが「ほぅ、ならお主らの親にも聞かせられる内容だろうな。」と言われたので「えっ?」と言って扉の方を見たらクリスティア君に魅了された男子生徒の親と婚約者の親達が苦々しい顔をしながら入場して来る所だった。
「父上⁉︎母上⁉︎何故ここに‼︎」と言った男子生徒達や「お父様⁉︎お母様⁉︎どうして此処へ?」と聞いた女子生徒達に対して「「あの先生が陛下や私達を連れてきてくれたのだ。」」と親達は私の方を手で示した。
そう、私は学長の協力でクリスティア君によって問題を起こす生徒達の親達に面会して、ザッカス君が懇談パーティーでやらかすというので、その日に親達を学園に来れるように予定を入れて貰ったのだ。そして、移動には「転移門」を使って全員をパーティーの3時間前には学園内の会議室に集めて、中の様子や声を魔道具を使い、ずっと隣の部屋で見ていたのだ。
「流石の私でも、戦争の火種を無視出来る程優しくはありませんので、貴方方の両親全員にお知らせ致しました。」と私が言うと「ふざけるな!」とようやくバルザード陛下に降ろされたザッカス君が近寄ってきて、私の胸倉を掴み「キサマ!たかが教師の分際で余計な事をしおって!」と言ってきたので「いえ、どう考えても貴方が悪いでしょう。国同士の重要な約束なのに、それを自分の我儘だけで変えるのはいただけませんね。」と返したら「黙れ!キサマのような平民!こんな事をしてタダでは済まさん!キサマもキサマの家族も悲惨な目に合わしてやる。」と言った直後に彼は顔の色がさっきよりも蒼白くなった。
その理由は至極単純なもので、彼が胸倉を掴んでいる男から、急激な勢いで灼熱地獄のように煮えたぎる怒りと氷結地獄の凍てつく様な殺気、それらを含めた負の感情が溢れ、相手に物理的な重さを感じる程の威圧感と恐怖を会場全体に撒き散らし始めたからである。
「何と言いました?」と私が顔を普段と一切変えず、薄笑いを浮かべて質問すると「ハ、ハヒヒョフフ。」と訳の分からない事を言ったので「確か、“キサマもキサマの家族も悲惨な目に合わしてやる”でしたっけ?随分と大きく出ましたねぇ。」と私が言ったら「た、たすけて。」と言ったので「何をそんなに恐れるんです?こんな平民を、貴方は平民では無い、権力者なんでしょう?」と胸倉を掴んでいる手を優しく払い一歩近づいたら、面白い動きでカサカサと後ろに下がって「だ、誰かアレを止めてくれ!」と言った。
しかし、誰も動こうとはしなかった。いや出来なかったのだ。最早、この場にいる者の大半は、レイの殺気などによって動こうとしたら死ぬと思っており、彼の顔が笑顔を形作った仮面の様に見え、それ以外の所は黒い影が人型になっているように見えていた。そしてその力が振るわれようとしているザッカスはレイのいつもより開いた瞳がオッドアイなのに気づいたが、それはなんの気休めにもならなかった。
そしてザッカスが死を覚悟した時、レイの肩に手を置いた者がいた。
「そこまでにしてくれぬか、この馬鹿息子、いや今は息子とも呼びとうない馬鹿者の処分は余に任せて、どうか怒りを収めて欲しい。」と言ったのはバルザード陛下だった。
すると、さっきまで会場全体を覆っていた威圧感は跡形も無く消滅したので、全員が深く息を吸った。中には倒れた者もいたが、命に関わりはなかった。
「本来なら、自分の不始末はこの歳になっているのなら自分で責任を持って貰いたいですが、陛下の御勅命と言う事なら、私の様な平民はそれに従います。」と私が言うと「すまぬな、しかしこれで最後だ。ザッカス!」とバルザード陛下がザッカス君に声をかけると「父上、何でございましょう。」とまだ顔色が悪かったが返事をしたザッカス君に「貴様は廃嫡とした後、国外追放刑とする!」と言って、力無くへたり込んだザッカス君を後目に騎士団と共に帰ろうとしたので私が「まだ色々残ってますよ。」と言って呼び止めた。
「そういえば、あの馬鹿と婚約していたアイリース姫の新しい婚約相手を早急に選ばなくてはいけないな。余とした事が忘れるところであった。」と言ってバルザード陛下はメルロード陛下に「新たに婚約者を選ぶとなると…どうする?」と聞き「うーむ、どうすれば良いのやら。」と悩み始めたが、周りも同じ様な感じになっていた。
ある貴族の家は、息子を必死に謝らせて自身も頭を下げる事で、何とか婚約破棄にならずに済んだ家もあれば、婚約を破棄された家もあった。
私が陛下達に「そういえば、ザッカス君には弟君がいらっしゃったと記憶しておりますが、その子では駄目なのですか?」と進言すると「そういえばそうだな、10ぐらい歳の差はあるが、問題は特にないだろう。後でより詳しく話す必要があるが、それで構わぬかメルロード王よ。」「ああ、娘には後で私が詳しく説明するから、その考えで大丈夫だ。」とザッカス君の代わりを決めるのは解決したので「それなら最後に元凶をどうしますか?」と私が言ったら「元凶?ああ、売女の事か!」とバルザード陛下がクリスティア君に何か言おうとしたが、いつの間にか扉の前に移動していたので「逃がすな!捕えよ!」とバルザード陛下が言ったらすぐに騎士団が捕まえて、陛下達の前に連れてきた。
「離して!私は聖女になる女よ!」と言うクリスティア君に「少し静かにしてくれないかい?今私は娘と国に無礼を働いた醜女をどうするか考えてるんだ、余計な事をするならその醜女はこれだよ。」と口調は穏やかなしかし確かに怒っているメルロード陛下は首を手で切る真似をして、クリスティア君を黙らせた。
「さて、どうしてくれようかこの悪女。」と言うバルザード陛下に、魂を抜かれたような顔でへたり込んでいたザッカス君が立ち上がって「父上!彼女は悪女では…。」と反論しようとしたら「馬鹿は黙れ‼︎」と一喝されて縮こまり続けて「そこの騎士!その女を連れて隣の部屋に来い。」と騎士の人達に命じて先に隣の部屋に行こうとしたので私は「彼女は私の担当クラスですので同行してよろしいでしょうか。」とバルザード陛下に言うと「よかろう」と言われたので「ありがとうございます」と返事をして、先に隣の部屋に入って安全かどうかを確かめて、陛下達が達到着した時に扉を開けた。
そして陛下達が椅子に座り、クリスティア君が騎士団に後ろ手を縛られて連れて来られたのを皮切りに「さてと小娘、自分が何をしたのか分かっているのか?」とバルザード陛下がクリスティア君に質問すると「離して下さい。私は聖女になって世界を救うんです。なので今回の件は無かった事にして下さい。」と答えたので「分っとらんのか?貴様は馬鹿な事をして、その罪と責任を問われているのだ。戯言はよせ。」とバルザード陛下が言ったら「何でよ!何で分からないの!あの女のせいでこんな事に、いやそもそも何であの時に邪神が?」と言い始めたので陛下達は何言ってんだコイツと思った。
「落ち着いてください。そもそもザッカス君に手を出すより前から貴女は変でしたけど、それは何ででしょうか?良ければ先生に教えてくれませんか?先生は理由もなく罪には問えないと考えてますので、陛下達に説明できれば罰は軽くなるかも知れません。」と優しくクリスティア君に問いかけると「ホント!助けてくれるの!」と嬉しいそうな笑顔で言ったので「ええ、勿論です。理由があれば陛下達も考えてくれるでしょう。」と言ってから陛下達に「これから2人で話をしますが、会話を聞こえないようにする結界を使用しますので許可を頂きたく存じます。」と言うと「許可しよう」「構わん」と肯定されたので「ありがとうございます」と返し、遮音結界を張った。
「さて、これで私達の会話は聞こえませんので、お話しをどうぞ。」とクリスティア君に言うと「分かりました。お話ししますけど、その前に先生は前世を信じますか?」と聞かれてたので「まぁ、神の御許へと旅だった魂は悪なら地獄、善なら天界へ行き生まれ変わると考えられてますが、それが?」と私が言うと「私はね!その前世で地球て場所から転生してきたの!」とクリスティア君は言った。
「それは凄いですけど、関係性ありますか?」と私が言うと「それは勿論!私は前世で女子大生だったんだけど、お金で色んな男と付き合ってあげてたら、なんかその中の男に彼女がいたっぽくて、ブスの癖に私に難癖つけて来たのよ。“私の彼を誘惑したな!この女狐!”て言ってきてね。無視してやったら、ある日背後から突き飛ばされて電車に撥ねられて死んじゃった。犯人は転生する前に会った力天使様からあのブス女だったて教えてもらったんだけど、捕まってないんだって、ホントにムカつく、あんなブスには死刑がお似合いよ。」と言う所まで聞いて私はなら貴女は拷問刑がお似合いですと言いたくなったが、我慢して「続けて下さい。」と言った。
「それからね、力天使様が私の前世でプレイしていた乙女ゲームみたいなことが起こる世界に転生してみないかい?て提案してくれて、神聖属性の最高レベルの魔法を扱える才能と、可愛い容姿を持って転生したって訳。それなのに、昔誘拐されて性被害を受けた事でトラウマになり、急に甘やかされてヒロインをイジメて死ぬメルロードの姫は誘拐されてないし、その責任を問われて辞めた挙句に自殺した騎士団長の後に就任した攻略対象はいないし、この後に起こる筈だった、ストーリーの終盤で邪神の信奉者に殺されて国が乗っ取られて全軍が各国に攻めるよう命令されてしまうシナリオの魔王も、メルロードの王都が魔王軍と邪教徒によって破壊されて、家族を失ったドワーフの鍛治屋から貰える国の秘宝だった剣のイベントも、邪神を倒し終わった後に起こる、魔王軍との戦いを殆どやっていた疲弊仕切った馬鹿な王国と、ヒロインとヒロインに夢中になって寝返った王国の人間が味方に付いて、更には神聖国の支援を全面的に受ける事のできた王子が新しく即位した帝国との戦争も、全部楽しみだったのに、王子とか一部の攻略対象達だけ媚薬や惚れ薬を使って夢中にさせた矢先に、学園の邪神復活儀式イベントが卒業前ぐらいの時期じゃ無くて、あんなに早く復活したせいで、こんなふうに私が捕まるのは可笑しいんですよ。先生もそう思いますよね!というか先生邪神を倒してたって事は、隠し攻略対象キャラ何ですか?」とクリスティア君は自分の言いたい事は全て伝えた。
私はクリスティア君に「最後に一つ、貴女はその物語の中の攻略対象以外の苦労や悲しみに対してどう考えてますか?」と聞いたら「別に、私はヒロインだし誰かが死んでも、ヒロインは世界を救うんだからあまり関係無いかなぁ。だってそういうもんだし。」と答えた。
「成る程成る程、よーく言ってくれましたね。少し陛下達と話しますのでこの結界からは出ないで下さい。」と伝えて私は陛下達に「あの娘は力を持っていますが、それを自分に使う厄介なタイプです。後は個人的な感情で害虫認定したので殺処分の許可を」と言った私に対して、陛下達「それは残念だができん、あの娘は教会と繋がりがあるから迂闊な事は許可出来ない。」と言った。
「成る程、つまり彼女を破門にして、繋がりを無くせば良いのですね。」と私は陛下達に言うと「確かにそうできれば良いのだが、どうするつもりだ?」返されたので、「転移門」から教皇陛下を呼び出し、事情を陛下達と説明すると「そうか…。彼女は孤児院で儂が選んだ聖女候補だったのじゃが、話を聞いた今、あの子は邪神より厄介者じゃな。儂が主に祈って破門できるかやってみるぞい。」と言って暫く祈っていたら「駄目じゃったわ、何でも神々の知らぬ間に力天使がやった事だから、神々が何かするのはすぐには難しいそうじゃ、その力天使を捕まえる事のできる役割の無い自由な高位天使でもいたら、すぐにやって下さると言っておりましたが、難しいでしょうなぁ。」と言われたので私は「それならピッタリの方がいます。」と言うと「一体何に頼るのかね?主天使様にでも召喚するとでもいうのか?」と教皇陛下に聞かれたので「いいえ、もっと凄い方です。」と答えて私は「清浄なる銀十字」を部屋の半分を線引きするように並べて、クリスティア君の入った結界もクリスティア君ごと端に寄せて、「魔神霊降依」の術と最高位神聖召喚を使って、目的の存在を呼び出す事に成功した。
「この気配!その御姿はまさか!」と教皇陛下が驚愕し、陛下達も「成る程、これ以上無い適任、いや過剰戦力と言った方が適切だな。」や「違いないな」と言った。
私が召喚したのは、黒い山羊の様な角が生え、12枚の黒い羽根の内4枚を広げて、6枚で身体を隠し、1番下の2枚が床につかないよう宙に浮かんでいる銀髪で黒いオーラを纏った身長(羽根は含めない)3メートルはある黒いゆったりとしたローブらしきものと金の装飾品を纏ったとても美しい女性だった。
私が「お久しぶりですねルシファー様。」と言うと「久しいな、いややはりそんなに経ってはおらぬぞ、3ヶ月ぐらい一瞬のことであろうに。」と言われ「神々と同じ尺度で、物事を言われると普通に反論出来ないですけど、人間の尺度ならお久しぶりになるので。」と私は返した。
ルシファー様は「分かったそれは今後善処しよう、だが何の用で我を召喚した?大国でも焦土に変えるというなら、カップ麺より早く終わらせるぞ。」と言ったので「その提案は興味ありますけど、今は違います。あそこで呆けている子と契約したであろう天使を連れてきて欲しいんです。」と私がお願いしたら「任されよ、3秒も掛らん。」と言って姿が揺らめいて消えた、と思ったらすぐに戻ってきて「此奴がそこの娘と契約した奴じゃ。」と言って、羽根がボロボロになって、全身に痣や傷のある元々は美青年であった天使を床に投げ捨てた。
「ありがとうございます。これどうぞ、お礼の品です。」と私は収納袋からこういった時の為に買い込んでおいた菓子折りの山と紅茶の茶葉の入った缶(袋の中は時間が止まるので腐っている心配はない)を取り出して手渡そうとしたら、ルシファー様は「持つのは面倒だな。」と言って指をパチッと鳴らすと、私の手から菓子折りと缶がふわり浮いて、ルシファー様の後ろに移動してそのまま浮かんでいた。
「それでは我は住居に帰るぞ、何かを滅ぼしたいのならまた呼んでくれ。」と言ってルシファー様は冥界の氷結地獄へ帰った。
「さてと、貴方ですねあの子と契約して危うく戦争を起こそうとした天使は」と私は床に投げ捨てられていた天使に話し掛けると「ぐ…貴様の様な人間が何故、あの方を召喚できる。」と言われたので「今はどうでもいいです。それよりあの子との契約を解除しなさい。そうでもないとあの子に償いをさせる事も出来ないので」と私が続けたら「先生!やめてください!」といつの間にか結界から出ていたクリスティア君が、私の前に立ち塞がったので「口を出さないでください。貴女の犯した罪は、非常に身勝手な理由ですから、減刑の為に契約を破棄してもらうんです。」と言ったら「何で!私はヒロインで…。」と言いかけたが「それが何か?ゲームだかなんだか知りませんが、この世界から見れば貴女は害でしか無い、その時点で貴女は救世主ではなく悪役です。」と言ったら黙ったので「ご理解いただけますようで何より、さてと力天使君、さっさと神々に連絡して契約を破棄、そして彼女を破門させなさい。断ったらルシファー様にボロボロじゃなくて、存在を破壊してもらいますからね。」と言ったら「クソ、分かった『この力天使である私はクリスティア・レイティーとの契約を破棄し、彼女の破門を認める』これで良いんだろ。」と言って光に包まれて消えた。
「色々と言いたいけど、彼女はもう破門されたただの女の子でいいんだよね。」とメルロード王が言ったので「はい、その認識で間違い無いかと思われます。儂が見てみた所、聖女の資格も加護も、無くなったようじゃ。」と教皇陛下が答えたので「そうか、それなら後は我々に任せて貰おう、レイ先生感謝申し上げる。」とバルザード陛下が言ったので「分かりました。他の皆様をお送り致しますのでこれにて失礼致します。」と言って、私は教皇陛下を送ってから部屋を出て行った。
その後、クリスティア君は死刑にされそうになったりしたが、結局神聖国、バルザード帝国、メルロード王国という大陸主要国家から定住権を剥奪される事になって学園から、ザカッス君やゴルム君などの何人かの生徒と一緒に出て行った。
そして私はというと、学園都市の外で人数の減ったSクラスの生徒と学長に見送ってもらっていた。
「それでは皆さん、短い間でしたが貴重な体験をありがとうございました。私のお店にもいつか来て下さい。」と言うと、トウカ君は「師…先生、ありがとうございました。先生と出会って無かったら、私は才能に胡座をかいて本当の意味で「龍皇海斬刀術」を納める事はできていませんでした。これからも頑張ります。」と言い、ジルト君は「色々と教えてもらってありがとうございます。僕も才能で威張らない先生みたいになってみせます。」と言って最後にアイリース君が「先生、私の事を何回も助けてくれてありがとうございます。いつか私が自分の役割を立派に果たすところを先生に見せますので、それまで元気にお過ごしください。」と言われた。
「ええ、皆さん期待させていただきますよ。」と返したら学長が「レイ先生、貴方の様な人間は私の人生の中でも指折りの素晴らしい人です。どうかそのまま多くの人にとっても素晴らしい人となって下さい。」と言われて「はい、それを目指せる様に頑張ります。それではまたいつかお会いしましょう。」と言って私はバイクを走らせて学長を後にした。




