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ウッディライフ! ~ この木なんの木? 私です ~  作者: 鷹山 涼
1章ですよ 誕生して成長して、団体さんが引っ越して来ました。
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6話 笑顔のある生活からのNHT 48 卒業  ~ フラグ設置を添えて ~

ゆっくりですが着実にブクマと評価が増えています、入れてくれた方にお礼申し上げます。

もちろん、単に読んでくれるだけでも嬉しいです。  これからも読んで貰えるとありがたく思います。


1章の最終話です。  この話は1章と2章の繋ぎ的な回なので短めです。

どうもこんにちは、木です。


 あの後、この辺りでポークを見かけなくなりました。

 大きな蛇とか攻撃的なダチョウとか、危険生物はまだいますけど、ポークと違って集団で村の柵に突撃して来るほど血の気が多くは無いので、村全体が危険になる相手では無さそうです。


 なので、ピリピリした感じが減って、笑い声がよく聴こえて来ます。

 いや~、これですよ、これ。 こういう景色が見たかったんですよ。

 皆さんの雰囲気が、凄く穏やかですね~。


 この前、柵や見張り台を作ってた人たちは、みんな切羽詰まった顔をしていたんですけど、今、井戸を掘ったり畑を作ったりしている人たちは、みんな笑顔です。

 うん、やっぱり戦いのための設備より、村人の生活のための設備の方が作っていて楽しいんでしょうね。

 ……まあ、私は戦いの設備も生活の設備も作った事無いので、想像ですけど。


 前世で私が作った事があるのは……う~ん、料理は方向性が違いますし……

 あ、小学生時代に自由研究で牛乳パックのロボットを作った時は楽しかったです。

 ……材料の牛乳パックを洗ってなかったので、展示した教室にバイオハザードが起きたのも含めて、ステキな思い出ですね。


 おっと、脱線しましたね。 今は井戸や畑を作ってる人の話をしましょうか。

 井戸の人は……確かポークに弓を射ってた人ですね。

 畑の人は……おや? 失礼ながら、思い出せません。


 ……考えたら、団体さんが引っ越して来たな~、と思ったらすぐにポーク騒動だったので、ゆっくりと皆さん1人1人の事を見る機会もありませんでしたね。

 そのせいで、見ていればわかるはずの事なのに、今まで気づかなかった事が沢山ありましたよ。 例えば~……


 この世界全体なのか、この皆さんだけなのか知りませんけど、ちょっとした火とか光とかを出す魔法ならほとんどの人が使えるみたいです。

 まあ、マッチの火とランタンの光って感じですけど、それでも便利そうです。


 身体能力については、マッスルさんみたいに規格外のアメリカンヒーローみたいな人も居ますけど、他の人は地球のプロスポーツ選手くらいの身体能力ですかね? びっくりするけど、まあ頭では理解はできるって感じです。

 たまに小太りの普通のおばちゃんが、風で飛んだ洗濯物を三角飛びで回収したりするから見てて凄く楽しいです。


 あ、村の皆さんの顔ぶれですが、今まで気づいていなかっただけで、ちくわちゃんの他にも小さな子が何人かいますし、あのお爺さん以外にもご年配の方が数人います。

 多分、子供とお年寄りは安全が確保できるまではどこかに隠れていて、ポークたちとの戦いが一区切りしたから表に出てきたんでしょうね。


 あ~……そう言えば、他にお爺さんが居ないと思っていたからあのお爺さんを単に『お爺さん』と呼んでいましたけど、他にもお爺さんがいるなら、何か名前を考えないといけませんね。

 え~と、外見か行動から名付けるとして……あのお爺さんと言えば~……


 ……笑顔でポークの頭をデリバリーしてくるイメージしかありませんね~?


 ……生首じいさん?


 ……それでは完全に妖怪みたいですね……。 ゲゲゲなあの人の敵役に居そうです。

 デリバリー爺さんにしましょう。 それはそれで都市伝説のタイトルっぽいですが。


 あとは、食生活についてもお話ししましょうか。

 パン……というか、ナンとかトルティーヤ的な物を焼いているのは見た事があるので穀物の粉を生地にして焼く、という文化はあるみたいですし、お酒っぽい物もあるみたいです。

 あと、ハーブっぽい草とか木の実とかキノコとか、そう言う野菜的な物も美味しそうに食べてるんで、毎日ポークを狩って食べている肉食系集団、というわけでもないようです。


 いえ、ほら、最初のイメージのせいで、丸焼きを食べてるイメージが強くって。


 でも、あれですね…… 今までも私は村の皆さんの事を、私なりに好意的に見ていたつもりですけど、剣や魔法で戦っている姿を見て、どこか映画を見ているような感覚でいたかも知れませんね……。


 皆さんが畑を耕したり、ご飯を食べたり、笑顔で駆け回ったりしている姿を見て、やっと初めて皆さんが今ここに生きている大切な命なんだという事が、

 ストン、っと心の中に入って来た気がします。


 ……もう皆さんをNHT(謎の人たち)48なんて呼ぶわけには行きません。


 私にとって皆さんは、もう謎の人たちでは無く、愛すべき隣人ですからね。


 これから私も村の皆さんも、平穏にマッタリと生活していくはずです。

 そんなにそんなにイベントばかり発生するハズありません! (断言)


 え?……フラグ?

 いえいえ、私は頭の中で思ってるだけで、口に出して言ってませんからセーフです。



             せっ…… セーフ   ……ですよね?……

この話が1章の最終話です。 この後、閑話を2話はさんでから2章に続きます。


明日の投稿は、12時に1話、20時に1話の合計2話の投稿を予定しています。

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