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ウッディライフ! ~ この木なんの木? 私です ~  作者: 鷹山 涼
序章ですよ 死んだみたいなので転生します。
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プロローグ1 カラフルキノコからの踊る妖精さん

初投稿です。

妖精さんを見ました!!


 ……いえ、なま暖かい目で見ないで下さい。 確かに今は春ですが、頭の中にまで花が咲いたわけじゃありません、本当に見たんですってば。


 日曜日、近所のコンビニにオヤツを買いに行った帰りの事です。

 私は自宅のそばにある雑木林の入り口辺りでカラフルなキノコを見つけました。


 「えっ、まだ5月なのにこんな大きなキノコが生えてるなんて珍しいですね」


 ちょっと気になった私は、一定の間隔でポツリポツリと生えているキノコを辿って雑木林に入って行きました。  ……どうせ暇ですので。


 「ずいぶん沢山生えてますねー、あっ! あっちにも」


 その時の私は、雑木林でキノコを探すだけの事がやけに楽しくて子供みたいにはしゃいでいましたが、あるものが視界に入ったとたんに言葉を失いました。


 そこにはスーパーなヒゲ兄弟が巨大化しちゃいそうな感じのキノコが円を描くように並んで生えていて、その中心で15センチくらいの妖精さんが一人で踊っていたのです。


 妖精さんは私に気付くと、不思議そうな顔でジーっと私を見つめていましたが、危険が無いと判断したのでしょうか? しばらくすると、また踊りを再開しました。

 せっかくなのでこのまま見学させてもらいましょう。

 未知への恐怖みたいなものも少しは感じますけど、今は好奇心が勝っています。


 妖精さんの外見は3歳児くらいでしょうかね?

 パジャマみたいな服を着ていて、背中からトンボの様な羽が生えています。

 見た目で性別は判りませんが、とてもかわいいですねー。


 やがて踊りが終わると妖精さんは私の顔をじっと見て……

 んー……なんかドヤ顔してませんか? 褒めて欲しいのでしょうか?


 「素敵なダンスでしたよ」


 私は感想を言った後、持っていたコンビニの袋から飴玉を1つ取り出して妖精さんに渡しました。

 飴玉は妖精さんの頭くらいの大きさなので、サイズ的に食べられないかな?って心配したんですが、妖精さんは、にぱっ! て感じの笑顔で受け取ってくれました。


 そして嬉しそうにクルリと一回転した後、私の手、と言うか指を握ると……。


 私は突然のめまいに襲われ……そのまま視界が白くなって行くのを感じました。


 「あれれ……寝不足が祟りましたかね~? ……夜中の動画検索は控えた方が……良さそうです……ね……」


 そんな事を考えながら、意識が遠くなって行き……




 ------



 気がつくと、そこは色とりどりの花が咲き乱れる綺麗な草原で、辺りには沢山の妖精が飛び回っていました。 ……なんですかこれ?


 「……私の監督不行き届きだ、本当に申し訳ない」


 突然そんな声が聞こえたかと思うと、1人の妖精さんがスッと目の前に降りて来ました。 20歳前後の王子様系イケメン妖精さんです。


 困惑していた私はしばらく無言でしたが、その間もイケメン妖精さんは申し訳なさそうな顔でずっと私に頭を下げたままです。

 状況はわかりませんけど、頭を下げたままにさせるのは居たたまれないので、とりあえず顔を上げてください、って言うつもりだったんですが……


 ……あれれ? 声が出ませんよ?


 「私の名前はディアモン、妖精族の代表をしている者だ。 声は出せないだろうが君の言いたい事は伝わっているから安心してくれ。 今から事情を説明するからまず落ち着いてほしい」


 ふむふむ。 まあ、確かに何をするにしても、まず落ち着くべきですね。

 私は気分を落ち着かせるために、胸に手を当てて深呼吸しようとして気づきました。


 私の胸が無い!!

 ……いえ、サイズの話じゃありませんよ?(まあ、確かにサイズも無いですが)

 そういった話ではなくて、物理的に胸が……というか、身体そのものが無いんです。


 「気づいたようだな、今の君は魂だけの状態だ」


 え? 魂だけ? じゃあ夢の世界とか? ……まさかあの世って事はないですよね?


 「ここは妖精界。あの世ではないが……生きた人間が来れない場所という意味では似たようなものかもしれないな」


 妖精界ですか~……って! 今、生きた人間が来れないって言いましたか?

 え~っと、私、ここに居るんですけど……まさか?


 私の心の声が伝わったのか、イケメン妖精さんは言い辛そうに口を開いた。


「君は……もう死んでいる」


 いやいや、そんな世紀末の拳法使いみたいな事を言われましても……。

今日の夜にもう一話、プロローグの後半を投稿します。多分、20時~22時くらいになるはずです。

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