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平穏な日常(前編)

相変わらず魔法が使えないまま3年が経ち、10歳になった僕は、騎士養成学校の初等部に入学した。


副団長の息子なだけあってか周りからの扱いは、優等生。

先生からも距離を置かれてて友達なんて居やしない。


そんな僕とは正反対にお姉ちゃんは友達が沢山居て、沢山の魔法が使えるから優等生として表彰されてた。


お姉ちゃんはいつも強くてかっこいいから僕も毎日頑張ろう!って思う。


魔法は使えなくても、基礎は常に練習してるし、夜寝てる間も全集中を使えるぐらいまで成長した。けど魔法は一向に使えない。


何でなんだろうね……?




そんな晴天な今日、学校がお休みだから父さんに稽古をつけて貰う約束をしてる。


今はその為に騎士団本部へ向かってる街中。


お父さんやお母さんが名を馳せているだけあって、街中では良く声をかけられる。


僕は、声をかけてくれた人達に、ちゃんと笑って挨拶を返し、街中を進んでいたらあっという間に騎士団総合本部の大きな門が見えた。


「おお!!ロブ坊!これから副団長の所かい?」


声をかけてくれた人はトゥル・マックールさん。

父さんの部下で、いつも僕をロブ坊って呼んで、優しくしてくれる。


「うん!稽古をつけてくれるの!!」

「そうか!!じゃあ練習場に行ってな!

今副団長を呼んできてやるからな!」


そう言い残して、トゥルさんは駆け足でお父さんを呼びにいってくれた。


騎士なのに爽やかで凄くいい人なんだよね。


トゥルさんに言われた通り、本部から少し離れた森に入る手前の練習場に向かう。そこが僕と父さんの鍛練場所。


練習場所が森の手前にあるのは、たまに魔物が現れて実践の一貫として討伐させるから、効率の為に作られたみたい。


まあ僕は一度も魔物に会ったことはないんだけどね。



あーそういえば、トゥルさんは魔法学校に中等部まで通ってたんだよね。


だから魔法も使える数少ない魔法騎士なんだって。


魔法が使える騎士とか化物染みてるけど


何故かお父さんの方が圧倒的に強い。馬鹿みたいに。


「おい、ロブ?今父さんをバカにしてたか??」

「え?!してないよ!!してない!!」

「それならいいんだが?」


いつの間にか、父さんが来ていたようで、僕の考えてる事が分かった?

多分騎士の勘だと思うけど……。


「ロブ、そろそろ始めようか。」

「うん!」


僕が全集中を常時使っていても父さんの気配だけは、掴めないから、強さの秘訣なのかもしれないよね。




と、父さんと礼を交わし、剣を構えた直後、何か森の方から練習場に猛スピードで向かってきていることがわかった。



「父さん……森から何か来てる。」


「お、ロブもわかったみたいだな。あれが魔物の気配だ。幸い大きくないみたいだし、危なくなったら父さんが助けるから戦ってみろ。」


父さんも剣を構えたときに集中を研ぎ澄ませたみたいで、魔物に気づいていた。


「うん。わかったよ。」

「初実践だからってビビるなよ?相手は魔物だから全力でな。」



そうこう話している内に魔物は森から表れた。


見た目がライオンに猪の牙を生やしたような魔物、ライノスだ。


一般的には討伐後解体して干し肉にして食べている。

大きさも、ライノスの成人オスに比べると中ぐらいで余裕だと確信した…。


次の瞬間、魔物の目は赤く光り、怒号を上げ、突如亜種化した。

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