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パラドックスライフ  作者: 水無月 俊
終章 「誰も望まぬ世界でも」
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チャプター 12-4



「狙うなら、俺を狙えッ! 殺す気で来いッ!」


模擬訓練の時を思い出す。

あの時はまだ、本来の半分の力も出せていなかったはずだ。 連携力と手数の多さがそれを埋めていたように思えた。

だが、今は二人の……文字通り全力が発揮されていることだろう。

それを訴えるかのように、紫電と苦無の弾幕が俺を襲い、青龍の咆哮が俺の脚を止めさせる。


「くっ――」


リリは比較的安全な壁際に寄ってもらっている。 万一攻撃がそちらへ逸れるものなら、俺が防ぎに行くか、リリがバリアを張ってくれる算段になっている。

俺への攻撃に見せかけた奇襲も度々あったが、リリはなんとか耐えてくれている。

けど、そのバリアがいつまで保つかは不明だ。 そう長くはないだろう。

不本意だが、少し殺意をあげないといけないらしい。 未だ諦めてくれる様子が見えないからな。


「――《龍王三式》!!」


飛翔して来る苦無を弾き、踏み出した足で地面を蹴った。

周りの景色が流れるように後方へ過ぎ去り、アキラとの距離が縮まる。


「《瞬歩・風斬》」


捉えたと思った途端に、その姿が霞となって消えた。


「ちっ――――」


空を切った剣を返し、死角のポイントをなぞるように振り抜く。


「やッ――――!!」

「がはッ!?」


振り切ったその背に蹴りが入れられた。 肺に残った空気が押し出され、前へ転げそうになるが、地面を叩いて姿勢を整える。

地面を削って着地し、アキラの姿を探すも、既に加速した後だった。


「遅いですよ!」


耳元で囁かれ、瞬時に頭を下げて上段蹴りを躱す。

カウンターで蹴り返すがやはり当たらない。

追撃を警戒して剣を薙いだが手応えなし。


「わたし、だって――!!」


視線を変えずに後ろへ跳ぶ。

青龍の突進が目の前を駆けた。


「その速さ……どこで何やったんだよ」


風の切る音で位置を推測し、回避とカウンターを狙う。


「これは……ヒカリの意志だよ!」

「なっ――――!?」


どうして今、その名前が出て来る?


「ヒカリを殺したのも、先輩なんでしょう!?」


火花が散る。 ビームサーベルは重さ的に鍔迫り合いに弱い。

下がるなり押し込むなりしたいところだが、今はそれどころでない。


「――そうだ! 俺がトドメを刺した! あいつ自身の願いでッ!!」


なるべくなら、もう思い出したくもなかったが、事実を否定するわけにはいかない。

忘れたなんて嘘は、ヒカリを悲しませるだけだ。 さすがに吐けない。


「それも、運命の悪戯なんでしょう!? 仕組まれた運命に、殺されたんでしょう!?」

「――――ッ!!」


奥歯を噛み締め全力でサマーソルト。

アキラの手に持つ短刀を足場に後方へ跳躍する。

瞬間、横から二つの光が閃いて地面に突き刺さった。

見れば、いつの間に投げていたのか、紫電を纏った苦無だった。


「お前、どこでそれを……」


問いかけ、乱れ始めた息を整えようと息を吸おうとして――


「……ヒカリの人格を背負った、もう一人のヒカリ(アルテミスト)に」


――かざされたクリスタルに、目を奪われた。


「それは……ヒカリのクリスタル……?」

「そう。 ボクたちは、ヒカリの意志を受け継いでいるんです」


またもアキラが搔き消え、リリの方を目だけで確認して前へ駆けた。

青龍の影が後ろから迫る。


「遊びでも、生半端な覚悟でこんな事をしているわけでもありません。 だから先輩――」


向きからして、リリと俺を同時に撃ち抜く、直線コース。

リリに背を向けるようにして振り向き、壁のようにそびえる青龍を見据え、アキラの紫電を捉える。

二人の攻撃を同時に止めることは、今の俺には不可能。


「――そこまで言うのなら、いっそ……」


涙交じりの声で、続かない言葉を紡ぎ、


「わぁぁああああああああ――――!!!」


その言葉すらもかき消す絶叫と共に青龍がその身を屈め、


「――――力を貸せ、サウザンド!!」


手に持っていたビームサーベルを投げ上げた。


「――≪衝破・雷絶≫!!」

「≪雷切≫――――ッ!!」


地を蹴り、先にその剣先が届いたのは、俺だった。

アキラの紫電に負けない白雷が瞬き、青龍を切り伏せ、アキラの手から暗器を弾き飛ばす。

そして地面を削って視界が追いついたとき、後方で武器が落ちる音がした。


「―――――」


はぁ――と、息を吐く。

青龍の影響か、その息は白かった。


「…………本当にそれがヒカリの意志なら、また、説明不足だったのかもな」


パチパチ、火花が散るような音がする。 少し顔をあげれば、俺の刀が帯電したように雷を纏っていた。


「確かに、運命だったのかもしれない。 ジークフリートと闘えば、あいつが死ぬことは。 けどな」


その刀を杖代わりに立ち上がり、振り返ることなく天を仰いだ。

暗く、天井も夜空も見えないが、見たかったものが見えた気がした。


「……リリは運命そのものに手を加えることはしない。 はじめからそれができるなら、彼女はあそこまで超能力を持ち合わせているわけが無い。 そうだろ、リリ?」

『―――――』


突然の推理に言葉を失ったようだが、その沈黙を肯定と受け取った俺は、


「……だから、リリを殺しても、俺たちの運命は変わらない。 俺たちが変えられるのは、現在いまだけだ。 運命や未来が変わったかどうかなんて、そんなものは結果論に過ぎない。 違うか?」


そう、畳み掛けるように言葉を連ねた。

変化は、過去と現在があって確認できるものだ。 未来が変わったかなどは、未来が現在になるまでわかりやしない。


「……でも、この日記に嘘はなかった。 書かれていたことは全て起こった。 これが書けるなら、これを書いたのは未来を見た人か、運命を見れる人でないと、辻褄が合わない!」

「だったら尚更、未来は何も変わってないんだ。 未来を変えるためにやらなくちゃいけないことは、他にあるんだよ。 それにな――」


振り向く。 膝をつくアキラと、立ち尽くすアカリが目に入った。

そしてその奥に佇む、リリの姿。

その姿を確かめて、決定的な矛盾点を指摘した。


「――リリは、字を書けない。 そんな本を書くなんてのは、もとから無理なんだよ」


アキラが、信じられないとでも言いたげに、リリの方を向いた。

リリは真っ赤になって、複雑な表情をしていた。

目を合わせてくれないあたり、これはバラしてはいけない類の秘密だったかもしれない。


「分かったか? リリを殺したところで、何も変わらない。 むしろ、悪い方へ流れる可能性が高い。 だから、もうやめろ。 俺たちで争う必要も意味も無いんだ」


届いてくれ。 そしてもう、刃を向けるのはやめてくれ。


「……いいえ。 いいえと、それでもボクは、首を振るよ」


力なく振り向いたアキラの目元で、何かが光った。


「戦う理由がない? 争う必要もない? 意味も、ないだって? ……あるよ。 あるんですよ、ボクには、そう、ボクたちには」


アキラは腕を払うように振り、その影から≪玄武≫を召喚した。


「運命に……リリに影から指図されていなかったなら」


アカリは手を前へかざし、倒れている青龍に何かを送っている。 そしてその腕をを左右に振りぬくと、その手には紅い≪朱雀≫が。


「だったら、ヒカリはなぜ死んだんですか?」

「――っ……」


あいつは、宿命の刃に刈り取られた。 ジークフリートに倒される、ファフニールの役を担ったせいで。

あの時のあいつは、正気ではなかった。 あの場で自分を殺せと俺に言ったんだ。

それは仕組まれた運命だったかもしれない。 だったら、誰に?

それは逃れられない宿命だったかもしれない。 だから、諦めたのか?


「……俺が選んだんだ。 その運命を受け入れることを。 ヒカリが、その運命によって、俺に殺されることを、俺が選んだ。 だから、死んだ」


リリを殺しても、運命は変わらない。

この場で誰が死んでも、過去は変えられない。

そんなことは、とっくに分かっている。


「……こんなこと、本当はダメなのかもしれない。 けど――」


胸ポケットのあたりに、そっと手を添えた。

そこには確か、ヒカリのコアクリスタルが入っていたはずだ。


「――せめて、ボクたちの怒りを、受け止めてください。 どうして助けることを諦めたのか、その理由がリリじゃないなら、ボクたちには、怒る権利があると思うんです」


キッと睨みつけられた。 そうでもしないと、泣き崩れてしまいそうなほど、涙がボロボロと溢れていた。


「……ありがとうな」


俺の口からは、そんな言葉が溢れでていた。


「最後まで思ってくれて。 俺は何もしてやれなかったのに、ここまで思ってくれて。 きっとヒカリは、それだけで救われるさ」


真っ向から全否定した感じになってしまったが、この二人の行動原理は結局、俺に不幸になって欲しくなかったから。

このまま運命に呑まれ、何もかもを失うくらいなら。

そして同時に、俺を殺したかったのもまた、本心なのだろう。

ヒヨの部屋を訪ねた時、俺の背中を取って切りつけてきたのはおそらく、そういうことなのだろう。


「どうしてなんですか。 どうして、平気な顔でいられるんですか!? 妹でしょう!? 助けることを諦めて、自ら手をかけたんですよ!?」


……アキラの言うことはもっともだ。 俺はいつの間にか、死という現実から逃げていたらしい。


「先輩は、どうして闘うんですか?」

「え……?」

「……先輩はなにもしてやれなかったって言ってたけど、それはボクたちも一緒なんです。 本当はずっと、何かをしてあげたかった。 前線に立ってモンスターと闘う理由が知りたかった。 それが少しでも分かるなら、って」


確かに、疑問に思ったのかもしれない。

育成場で仲間を嫌というほど失い、戦場なんてロクでもないと分かったはずなのに、どうしてそれでも闘い続けるのか。


「……その答えは、分かったのか?」


アカリは、アキラのやることを強く否定してやれなかったことを悔いているのかもしれない。

きっと優しいアカリなら、そう思うだろう。 なんとなく、分かる。


「……ええ。 だって結局、ボクたちと一緒でしたから」


そう、一緒だから。


「守りたいものが、あったから。 立ち向かわないと守れない、そんな大切なものが、あったから。 だから先輩は、闘うんでしょう?」


闘う理由なんて、そう大層なものは掲げられない。

せいぜい、そう、守りたいから。

そんな単純なものだ。

でもそれだけで十分だった。

向こう見ずに突き進んだり、誰かの助けを必死に求めていたローザを見て、俺はこいつを守ってやりたいと、どこかで思ってしまった。

守れなかったものの方が多かったのに、それでも懲りずに、守りたいと。

それだけではなかった。

彼女の背負うものが大きすぎて、彼女の抱える闇が多すぎて。

少しでも負担を減らそうと、その闇を照らしてあげようと。

ずいぶんと、でしゃばったことをしてしまったと思う。

本当は俺にそんなことはできるはずなかった。


「……そうだ。 守りたかったんだ。 せめて持て余したこの力で、少しでも、幸せにしてあげたかった」


彼女も、未来を見て絶望したはずだ。

諦めてしまえば、どれほど楽だっただろう。

なのに彼女は、そんな未来に立ち向かう決意をした。

おそらく誰一人も、彼女以外にそうした人はいなかっただろう。

彼女はその決意があったからこそ、こうしてここに居るのだから。

どれだけ脆くて小さくて、何の保障もなくたって、小さな身体に全てを背負い、その身に余る大剣で新たな未来を切り開こうとした彼女に、俺は多分、酷く影響されたのだろう。

出来ないなんて言わない彼女に感化されて、少しだけ、素直になれたのかもしれない。


「……だったら、あれがヒカリの幸せだったの?」

「あいつの最期の望みだった。 その願いを叶えたんだ。 そうであってくれないと……」


少しでもその願いが叶ったのだから。

最初にして、最後の願いを。

だからきっと幸せに死ねたのだと、勝手に思っていた。

死者は語らない。 憶測でしか気持ちは測ってやれない。

本当はあれは嘘で、助けてやったほうが良かったんじゃないか?

そう思ってしまう日々から、俺はいつの日か逃げ出した。

ローザの愛を貪って、後悔の渦から逃げようとしていた。

ケンの時と同じ。 仕方なかったと諦めて、死んだ事実から逃げて、まともに約束も守ってやれないで。


……結局俺は、ヒカリを殺して過去を捨てたつもりになっていただけで、過去に囚われ続けていたんだ。 現実から逃げて、過去からも逃げて、不確定で甘い未来に逃げていたんだ。


「都合の良いことばっかり言わないで! 先輩は確かに好きだし尊敬してるけど、その中途半端さだけは、ずっと嫌いだった! 他人の記憶を背負って生きるって決めたのに、ずっとそのことを自分で疑問に思って、どうして最後までやり通さなかったのか、ずっと怒りで震えていたんだよ!」


玄武の背中から、蛇の形をしたミサイルポットが展開している。

あんなものを発射されては、ひとたまりもない。


「逃げるのが嫌いだって? 諦めるのが嫌だって? 本当にそれは先輩の意志なの? 迷ってばかりで何も貫けない先輩は、ボクは大嫌いだよ!」


アカリは何も言わずに、朱雀を回した。 風を切る音が、俺の警戒心を煽る。


「そうやって聞かないふりをして、自分を守ってばっかりじゃないか! そんなので、誰かを守れると思ってるの!?」


――視界が飛んだ。


「――黙れよ」


電流の迸る、サウザンドの刀。

ミサイルポットを切り裂いたつもりだったが、避けられてしまったらしい。


「俺だって………俺だって分かってるんだよッ! 諦めないなんて、逃げないなんて、そんな誓いは守れるわけないって! 俺は弱かった。 こんな現実を受け入れて、それを引きずって生きていくなんて、俺には無理だった!」


俺の一振りがアキラの苦無に阻まれる。 音を立てて苦無が砕けた。


「守りたいという意志だって、本当に俺のものなのかなんて、数え切れないくらい自問したさ! 俺は背負いすぎて、自分すら分からなくなった! 何が本当で、何が自分なのか、そんなもの、とっくの昔に見失ってるんだよッ!!」


追撃を横から入ったスザクが防ぐ。 火花を散らして競り合う。


「それでも俺は、それが自分の意志だと信じた! 力を振るう理由が欲しかった! ただの破壊者ではなく、誰かを救うヒーローに、なりたかったんだッ!!」


バックステップで朱雀を振り抜かせ、開いた隙間に飛び込んで突き。

掠めたと思ったら、すでにアキラは残像と化していた。


……同じ技が効くと思うなよッ!!


「世界なんて救えなくて良い。 全員を幸せにするなんてたいそれた事は言わない。 俺は俺の手が届く範囲で、誰かを守りたかった。 でも、そんなものは理想だった。 ただの夢でしかなかったんだ!」


アカリにターゲットを変え腕を振るうが、青龍が横から突撃してきた。

防ぐ術もなく吹き飛ばされ、俺の背中を狙った苦無と電撃が飛来してくる。


「守れない。 守れる強さなんてない。 そんな理想には届かない。 そんな現実を突きつけられて、平気でいられるわけが無いだろうッ!!」


血を吐いて、身体を回転。 空中で落下軌道を変えて苦無を躱す。

電撃は俺の刀を弾き飛ばして行った。

着地と同時に新たな刀に手を伸ばす。


「そうだよ、俺は逃げてたんだ! どうしようもなくて、ただ無力な自分が嫌で、守れていると思い込んだ愛に溺れた! せめてローザだけは、失いたくないと。 それだけは自分の、本当の自分の意志だと信じて!」


――≪雷切≫!!


「ぐぁあああああああッ――――――!!」


アキラの出現ポイントを読みきった俺は、接地の瞬間に身体を捻り、アキラの悲鳴を聴きながらアカリに向かって地を蹴った。


「ケンを守れなかった。 ヒカリを守れなかった。 守ることを最後の最期で諦めた! でも、もう、諦めたくない! 辛くて諦めても、こんなにもまだ辛いんだ! 自分の本当の意志だけは、諦めない! 同じ過ちは繰り返さないって、誓ったんだよッ!!」


――≪龍王十三式≫!!


「お前達が怒るのは分かる。 当然だ。 俺は逃げたんだから。 けどな」


俺の動きを知っているかのようにアカリは、刀に朱雀を合わせてくる。

その隙に青龍が回り込んでくるのが見えた。


「守れるか分からなくたって、守るって決めたら、守るんだよ。 俺の意志だけは、貫かせてもらうぞッ!!」


――≪朧月≫!!


青龍の突進を刀で流し、その回転力を推進力へ変えて、音速の刃を振るった。

朱雀のガードをすり抜け、その刃がアカリを捉える。


「…………結構、自分勝手なんだね」


ポツリ、膝を折ったアカリの口から言葉が溢れた。


「………分かってるさ。 全部お前達が言った通りだ。 でも俺はそれでも、間違いを続けてでも俺は、俺の意志を貫く。 本当に知りたかった愛を、やっと手に入れた愛を、守り通すために」


過去を踏み台にしたいわけではない。

過去をなかった事にしたいわけでもない。

俺には過去を背負い切れない。 全てを守り抜く事は出来ない。

だったら、どうするのか。

理想と現実のギャップを埋めるのは、何なのか。

答えは既に得ていた。


「……事情は聞いたかもしれないが、俺にはまだ、やることがあるんだ」


気絶したらしい二人を見て、目を擦った。

どこまでも矛盾だらけの自分を、それでも未来は導いている。

間違いだらけの俺でも、諦めても逃げても、それでも前へ進めば、未来へたどり着ける。

そこまでの道がどれだけ茨の道であろうと、それだけわかれば十分だった。


……そうだ。 守ってやれなかったヒカリのためにも、俺がやらないと。 あいつに顔向けできないからな。


「……リリ、ごめん、待たせて」


とてとてと駆けてきたリリは、グーにした手で俺の腕を、彼女なりの全力で叩いた。


『…………ちょっと怒ったけど、許してあげる。 ……それと、ありがと』


拗ねてるのか、どこかの誰かさんみたいな言葉が紡がれた。


「ああ。 ……じゃあ、行こうか。 俺たちの目的地は、この奥地だ」


……そうだ。 たくさんの犠牲があって、ここまで来たんだ。

ケンにも言ったんだ。 ローザ(あいつ)を幸せにするって。

正義の味方にはなれないかもしれないけど、誰かの味方にはなるって。

せめて、この命が燃え尽きるその時まで、覚えている限りの誓いと約束は、果たしたい。

ただ、それだけを願った。




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