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誕生

(沙紀ちゃん!沙紀ちゃん!)

楓は地面に伏しながら意思を送り続けた。しかし返事はない。

楓の魔法により、砕け散った翼は再生しているが、全身に負った戦いの傷跡までは治せなかった。


僕は、世界で一番大切な人を失ってしまった。絶望という絶望が楓の心を蝕んだ。

今までのことが走馬灯する。闇に眼をつけられてからの鬼と共に戦う日々。

信頼と恋愛感情の狭間で悶々として、大切にしていることは伝えられても、世界で一番必要としていて、愛していることを伝えられなかった悔しさ。精神だけだが、自分たちの争いには直接関係ない沙紀ちゃんを死なせてしまった自分への怒り。感情が逆流し、頭を叩き潰してくる。

大粒の涙を流し、またいつかのように大地に伏せ、死を待った。

俺もはやくサキエルのところにいかせてくれ。この苦悩から開放してくれ。

しかし、死を望んでしまっている時点で、サキエルには会えないことに気付く。

俺はあの日から何にも成長していなかったのか。サキエルがいないと、こんなにも無能で、未熟で、子供なのか。

あらゆる葛藤が楓を突き刺す。すべてを神に懺悔し、無の心に戻した。しかし、あふれ出す涙はとまらなかった。


絶え間なく涙を流していたとき、龍の体から発光する少女が抜け出していった。

ありがとうございました。そう口を動かしているように見えた。

沙紀ちゃんが現世に戻れたのか。悲しみの涙が喜びの涙にかわった。

直後、龍はサキエルとして眼を覚ます。


二人の魂は溶け合い、愛を誓うのだった。

一話のシーンに戻ると最後の詳細がわかります。

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