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決戦の上空へ
「と、まあこんなところだよ。」
楓は申し訳なさそうに言った。
「そうだったんですか・・・これから鬼達との決戦だというのに、なんかすいません。。」
「なあに、君のせいじゃないさ。それじゃ、ボチボチいきますか。大丈夫、さっきは不安がらせるようなことをいったけども、僕はこう見えても強い。守ってみせるよ。」
そよ風が髪を揺らし、爽やかな微笑みを彩った。一切の不安を払拭させるその表情に、心臓が高揚した。
「はい、お、お願いします!」
巨大な首を下げ、礼をした。と同時に、楓は沙紀の首にまたがり、両の手を添えた。
「今から法力を注ぐ。すこしびっくりするかもしれないが、安心してくれ。」
「はい!」
楓は呼吸をとめ、両の手に神経を集中させた。黄色の光が楓の体からあふれ出し、やがて肩を伝い手のひらに向かった。
「んっ・・・・」
「痛いか?」
「いえ、大丈夫です。」
「よかった。では・・・・はぁ!!」
掛け声とともに勢いを増した光は龍の全身を包みこんだ。黄色だった光は龍の体に混ざり、やがて藍色に変化し、発光した。
「これで多少の攻撃ははじき返すはずだよ。でかいのが来たら僕が直接防御の術を発動する。沙紀ちゃんは指示通りに動いて、攻撃してくれ。」
「ありがとうございます。わかりました。」
「では、いざ出陣といこうじゃないか!!」




