お酒とギムロス
宿に戻るとアトラスとミランダが沢山のお酒を買い込んで来てくれていた。
これでギムロスもしばらくは満足してくれるだろう。
さらに上質な鉄鉱石を仕入れてくれたのはありがたい!
これでギムロスに新しい装備を作って貰おう。
早速本体に戻り、セリルの能力で荷物を届けて貰う。
魔境では≪ゲート≫を使えないと言っていたけど、ここでなら問題なく使えるようだ。
ここが僕の支配領域だからと結論付けると、ダンジョンにも支配者がいるのかもしれない。
もしかしたら元々はあの辺りが魔境だった可能性もあるか……
アリアドネへの報告の前に、まずはお土産を持っていく事にする。
医務室にいるリストは大喜びで抱き着いて来たので頭を撫でると更に喜んでくれた。
薬草の中にはこの辺りでは採収出来ない物も何種類かあったので、今はせっせと苗床に植えつけている。
今度は工房へ向かい、ギムロスにお酒と鉄鉱石を渡すと、その場でお酒を飲み始めた。
「ッカーーーーッ! たまらんねぃ! ドワーフは酒が好きなんだぜ。 こいつはぁーいい酒だぁ! 鉄鉱石もなかなかのもんだぜ。 丹精込めて新しい装備を作るからねぃ。 防具から作るからしばらくたったらまた来てくれ」
お酒を飲むといつもより少し饒舌になってくれるみたいだ。
酔っぱらってるわけじゃないと思うけど好きなお酒で気分が高まってるのかな?
会議室に戻りアリアドネに報告を済ませる。
「なるほどー。 眷属の勧誘は今夜するのね。 それとダンジョンの金策としては良くて第三階層ならほぼ安全に狩が出来ると、それは朗報です! 第四階層で狩が出来ると判断が出来れば更に金策が捗りますが、行くなら四人が揃っている時だけにして下さいね! もしもの時はオウルや回復役としてリストを連れて行っても良いかもしれません。」
「うん。 今のメンバーでも十分強いと思うけどもう一人いればかなり心強いよ」
「ええ、それと他の魔境が砂漠や荒野、そしてアンデッドの巣窟となっているのが人間社会での魔境の常識と言う話でしたね。 それには心当たりがあります。 ディル様が魔獣は召喚した際にはディル様が魔力を与えるか、魔獣自ら自給自足をしなければならないとおっしゃっていましたね。 つまり、他の魔境の主は何も考えずに戦力を増強した結果、アンデッドしか活動出来ないような生態系に陥ったのではないでしょうか?」
「そういう事もあるのか。 それが事実だとしたらここも気を付けないといけないな」
「心配ありません。 その辺りの事はアリアドネが管理しておりますのでお任せ下さい! 後はダンジョンが元々は魔境だった可能性ですね。 ダンジョンは踏破されていないのが事実だとしたら最下層まで潜って確かめるしかないようですし、なんとも言えませんがその可能性は高いと思われます。 魔境のレベルが上がれば自ずと答えが出るかもしれませんし、今は無理に探ろうとせずに魔境の成長を目指しましょう!」
魔境のレベルは拠点を成長させれば出来るはずだ!
僕は夜通し魔境ポイントを使い、拠点の改装を行い、さらに今まで作っていなかった眷属達の部屋も作った。
セリルの部屋は≪ゲート≫の出入り口にもする為に少し大きめに作っている。
魔境ポイントを使い切ってもレベルは上がらなかったけど、これからもポイントが貯まりしだい徐々に広げていくしかない。
いつのまにか朝日が差し込んできていたので、宿へと戻る。
魔法の訓練をし損ねたので、アトラス達が戻ってくるまで訓練に励もうと思う。




