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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

童貞が合コン行って自信喪失して帰ってきた話

作者: とりあえずマンハッタン

 ステータス

 自分でいうのは何だが顔はイケメンの部類に入っていると思う。主観ではない。身長174cm若干ガッチリとした標準体型で20歳の大学三年生。彼女できたこと無し。バスケ部副部長を六年。


 まず初めに俺の人生観と恋愛観を語りたい。


 俺は女の子という生き物をよく知らない。共学だったが中高と女の子と基本関わらずに生活していた。これは女の子といるのが恥ずかしいとかではなく、単純に男友達といるのがとても楽しかったからだと思う。あと部活とアニメとネットに人生の大半を割いていた。面白いコメントを書き込むことに命をかけていた。

 

 性欲はある。というよりかなり強いと思ってる。性癖も長いソロプレイ生活の賜物なのか特殊なきらいがある。

 

 女の子のことは大好きだ。これは割と昔からそうだったのだが、女の子というものに接してこなかったせいか初対面では上手く話せない。友達は多くも無いが少なくもない。顔見知り程度なら結構いる。

 俺は男と話すのは得意だ。こと男に関しては、とある機関に判定してもらえば、コミュニケーション能力が高めという結果が帰ってくるはずだ。どこだその機関。


 もちろん女友達がいないわけではない。大学内で一緒に行動している友達は女の子と男の子半々なのだ。その女の子達とは二年の付き合いになる。そりゃ喋れる。流石に喋れる。

 ただ、ちゃんと喋れるようになるまで一ヶ月ほどを有した気がする。


 俺は自分に自信が無い為、相手のことを極端に自分に対して悪印象を抱いていると勝手に脳内で変換してしまう。その結果、上手く話せない。今話したら変に思われるかな?とかずっと考えてたら話が変わってる。それの繰り返し。出来ることは当たり障りのない相槌だけだ。


 見た目に関しては不満はない。というか若干ナルシスト。ネットオタクに多い傾向だと思う。

 だが俺の場合は事実!! フハハハハ!! だから恋愛に対して焦りは無かった。いつか出来るだろう、と。もちろん告白された事は四回ある。高校生活でだけの話だが。これも俺に余裕を与えるのに拍車をかけた。


 そして大学生。いや、この世の学生達は自分たちに階級付けをするのが好きみたいだ。昔で言えば一軍二軍三軍......。今で言えば陽キャ陰キャとかだろうか?

 正直アホらしい。人間というものの魅力をその程度の物差しでしか測れないというのは悲しすぎはしないだろうか。とか言ってるからモテないんだよ俺。キモすぎワロタ。

 俺は派手に生きた記憶はない。かと言って影で生きた記憶もない。まあ陽キャでも無ければ陰キャでもない中途半端な層。俗に言う二軍。この世の大半がそこに属すと言ってもいいだろう。それこそが二軍。


 と、まあ長ったらしく語ったが簡潔にまとめると。顔は割と良いが女の子耐性が低い変態童貞。それが俺だ。


 そして合コンに行った。メンツは高校時代の友達二人と知らない奴一人。この知らない奴とはすぐ打ち解けあった。女の子を待ってる間、ビンビンに元気だった。あ、下半身の話ではない。

 男四人で馬鹿みたいに騒いでいた。凄く楽しかった思い出が残っている。

 結構待たされた。その間もずっとお喋りしてた。楽しかった思い出が残っている。


 そして女の子到着。 


 そこで俺は現実に引き戻された。そう、俺が女に対して免疫ZEROコミュ症変態童貞だったという事実に。

 そして、来た女の子達は皆可愛かった。俗に言う当たり?というやつか。あっちからしたらまあボチボチだろう。


 女の子の顔面をとある機関に送信して帰ってきた格付けはこうだ。


 A+ A B+ B


 だからそれはどこの機関だ。

 正直Bでも普通に可愛いかった。まあBは眼中に無かったが。


 そこから俺はまともに前を向けなかった。

 ただでさえ女の子と初対面でお話出来ない俺が可愛い女の子となんてお話出来るわけが無いのだ。やっぱこの世は顔だよなぁ、と改めて思った。


 そこから俺は早くこの緊張とやるせない気持ちを手放すためにアルコール。そう、酒に逃げた。酒を飲むほどに体の緊張は溶けていった。まじアルコール先輩パネェっす。


 まあ定番の自己紹介の流れ。流石の俺も自己紹介が合コンの定番だとは知っている。アニメやドラマで学んだもん!!

 大学名と学部。ニックネームを言った。そこでまたあの症状が出る。これ何言ったらいいんだ!? これだけで終わったらつまらない男だと思われないか!? でも変にウケを狙ってもまだ初対面だ。ウケっこない! とか考えているうちに時間経ってた。ただ棒立ちた童帝がそこにいた。なんとも無様。

 結局言わなくてもいいパチンコ店員です。とかネガティブキャンペーンして座った。なんかギャンブルに手を出してる童貞って思われただろうなぁ。


 その後、正直何話したか覚えていない。しょうもない事だったのだろうか。それとも結構踏み込んだ事だったのだろうか。それすらもわからない。鮮明に覚えている記憶は目の前のA+が彼氏とLINEしてたことくらいだった。まじギルティ!!


 鍋が来たらひたすら鍋を見つめてたし。キャベツが来たら、三日間餌を与えなかったハムスターみたいに無心で貪ってた。ほぼ無言でそれをやるから俺ってすごい。横では男どもが頑張って盛り上げようとしてる。流石、飲みサークルの幹部の奴は女の子の扱いが上手い。それを補佐する友達たち。ほほう勉強になるなぁ。そう、俺はそれを蚊帳の外から眺めていた。

 俺はそこで考えるのをやめた。童貞に合コン、それも当たり回はキツかった。そこからは適当に相槌をうってた。壊れかけの人形みたいに定期的に相槌うってた。壊れた相槌童貞の誕生である。


 そして俺は完璧出来上がった。酔ったら気が大きくなる山口AAA派閥の人間ではなく、ただただ眠気が来る。それが俺だ。

 眠気を抑えるため体を壁の方に逸らし、壁のシミをひたすら数えてた。それはまるで交通調査数年目のベテランのような目付き。キモすぎる交通調査童貞の爆誕である。


 流石に周りは引いてたのだろうか。それすらも記憶にない。そして後はトイレに行ってひたすらゲロってスッキリした顔で飲みの席に戻った。皆はもう俺の事など居ないものとして飲んでいた。


 ありがとう...その方が気が楽だ、、、


 そして帰った。

 これが童貞がしゃしゃって合コンにいった話の顛末である。

 レベル1で木の棒しか装備してないのに中ボス戦に挑んだらこうなるのだ。俺はそれからすっかり自信をなくしてしまった。俺なんて俺なんて俺なんて......。という生活を送っている。


 あっ、ちなみにLINEはGET出来た。

 まあ初対面の男のだがな。


 これを読んでくれた童貞読者諸君。是非俺の二の舞いにならないよう、そして俺の仇を取ってくれること切に願う。


 この話は合コンの反省をすることを目的に書いたのだが、こんなの書いてるやつがモテるわけなくて草。って思った。



[完]

 

 


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