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異世界でも、チートよりも大切なこと。  作者: 芳賀勢斗
失われた自由。
54/97

三次元の新世界

鉄に囲まれたこの空間。

その個室で夜までの時間を待っていたとき、いきなり赤色灯が回りだしニミッツに呼び出された。


《提督、直ちにブリッジまでお越しください》


「へ? 何だろう……赤色灯が回転した辺りただ事ではないだろうけど……」


「急いだ方が良さそうなのでは?」


「そうだな……」


ニミッツと今夜の作戦を相談してからまだ、数時間も経ってないと言うのに……。

俺達はコツコツと硬い足音を響かせながら迷路のような通路を進み階段も駆け上がる。


「提督 お待ちしておりました」


「どうしたんだ? いきなり」


「早速ですがこれをご覧ください」


目の前の大型モニターに写し出されたレーダー映像だ。だが……2つの点が着実に移動していた。


「これって……」


「この2つの飛行物体は真っ直ぐトローデス王国への進路をとっています。今まで直線飛行を続けてきたとなれば……ぴったりギリタフル王国と重なります」


「そして、このまま行くとちょうど第6駆逐隊の直上を飛ぶことになります」


「距離と速度は?」


「未確認機は北西に640kmの海上2500mを……時速約500kmで巡航中」


「これまた早いな……」


この世界で対空脅威となり得るのは、竜だ。

現に1機のF/A-18を失っているし、油断なら無い強敵だ。

以前の黒龍とやりあったときはどういう原理かは謎だが航空力学的に不可能な値まで出すほどだ。

今回の一件もレーダーと言う最強の監視器機がなければ発見は困難だっただろう。

しかし、不味いことに第二次世界対戦期の第6駆逐隊の防空能力ではいささか力不足であることは間違いではないだろう。


「今すぐに全艦に警戒体制を取らせて、……あと、こんごう達は今どこら辺にいる?」


「残念ながら記録によりますと今からは……」


「そうか……ならこちらからも航空機4機出そう。あと、その内の1機には俺も乗るから」


「F/A-18Eですね、了解しました。今すぐにでも発艦可能ですので急ぎ準備を」


駆け足で向かおうとする矢先、突然結奈も行くと言い出してしまい、あえなく一緒に飛ぶことになった。

通路の途中でミーシャ達に呼び止められ「お気を付けて」と一言もらい受けて着替えに移った。


本当に2分ほどで支度を済ませてデッキへと上がる。そこにはすでにエンジンスタートを終えた4機のF/A-18が、カタパルトで弾き出されるときを今か今かと待ちわびていたところだった。


「(もし敵が竜だったら20mmのバルカン砲は効くのかな……)」


そんなことを一人思いながら機体に掛けられたはしごをよじ登って、ボスっと座席に腰を下ろす。

すぐに目の前に広がる計器とスイッチの塊の中で、必要な物をカチカチと設定していく。

こう言う時ってチートのありがたみを感じるときで、以前の俺ならここに座れるだけで嬉しすぎてお漏らしするところだ。

一通りの作業が終えたあと、結奈の機体も確認すると同じく作業が終えたようでグッドサインが送られてきた。

そんなとき無線が入る。


《準備は終えましたでしょうか? では、今回のフライトでのコールサインを伝えます。提督の機体はライナ1、結奈様の機体はライナ2、ライナ1の右手から機体がライナ3、4》


《ライナ1、了解》


《ライナ2、了解です》


お?、結奈も結構様になってきたか?

民間機の女性パイロットは最近ボチボチ聞くけど、軍用機となると全く聞かないから、今のこの光景と言うのも本来凄いことなのかもしれない。


て言うか、未だになんで着いてきてくれたのかわからないけど……


《ライナ1、カタパルト固定完了。ブラスト・ディフレクター展開完了、射出準備完了しました》


ブラスト・ディフレクターとは、発艦のときに発生する高温のジェット気流を拡散させるための“いわゆる壁"である。普段は畳まれていて飛行甲板に埋まっているが、発艦機がカタパルトに固定されると畳まれていたそれが姿を表す。

壁の中には冷水の流れる配管が埋め込まれていて、非常に高温であるアフターバーナーに熱されても短時間なら問題ない。


俺は射出の衝撃に耐えるためにキャピネットの枠に付けられている取っ手に掴まる。


意外に知られていないことなのだが、カタパルトで発艦するときには射出され飛び立つまで一切の機体の操作はしてはいけない。


することと言えば、アフターバーナーを焚いてフラップを下げて……衝撃に耐えるだけ。


この衝撃と言うのも、カタパルトで行われる強烈な急加速中にはシートに押し付けられるのだが、カタパルトから離れたらその時は、逆に前に持ってかれるような力がかかる。


ライナ1はいよいよ、その時を待つだけとなった。


《後武運を……》そんな短い無線のあとにライナ1は甲板に白い水蒸気の線を残しながら一気に離陸速度に達する。

車とかではまず味わくことはできない領域の加速にやはり歯を食い縛った。

体を支える右手に自然と力が入り、いよいよ海が目の前に広がり始めた頃、ついにカタパルトから弾き飛ばされた。

その瞬間、構えていなければそのまま頭をコンソールに叩き付けてしまいそうな力が働く。


だが、いつまでもこうしている訳にはいかずすぐに水平尾翼を前に倒して機首を上げて上昇を急ぐ。

真っ直ぐ上昇するのではなく、斜めに傾きながら引き起こしをすると速度が十分とは言えない現段階で少ないエネルギーで高度を上げれる。


このまま無理にでも真っ直ぐ上昇でもしたら、最悪失速して海水浴することになる。

まぁ……現代の強力なジェットエンジンを積んで推力重量比が1に近い戦闘機には無縁な話でもあるが……


ある程度高度が取れて安定し始めたら、少しゆっくり目に飛行を続ける。

後続の結奈達も次々と射出され俺に続く。


《ライナ1から各機へ。この高度を維持しながら目標へ向かう。未確認機との接触はちょうど第6駆逐隊付近の空域になると予想される》


もし竜だった場合、身をもって体感しているあの生物なしからぬ異常な戦闘力は確かに国を滅ぼしかねないほどだ。

さらにそれが2体も飛来するとなるとトローデスの被害は甚大だ。


いくら対竜兵器であるバリスタで囲まれた王都でもどこまで通用するか……


だから、第6駆逐隊には少しの間未確認機を足止めする任務に就いて貰うことになった。

いくら強大な力を持つ竜でも鉄の塊の駆逐艦をどうこう出来るものでもないはずだ。

例え偵察だったとしてもされないに越したことはないはずだ。

しばらくたってもうそろそろ会敵エリアに入ろうとしていた年


《に、ニミッツから各機へ。》


いつものは違う少し落ち着きの無いニミッツの声が無線から届いた。


《第6駆逐隊からの情報によれば……未確認機の正体は竜ではない模様。》


「は!?」


俺は思わず一人コックピット内で自然と叫んでしまった。竜以外の対空目標なんてまだ未だに会ったことも聞いたこともない。


《ライナ1からニミッツへ。それはどういうことだ?》


《ニミッツから各機へ。誠に信じがたいですが目標は航空機……っとの報告が。》


こ、航空機!? そんなものを作り出せる技術力がこの世界にあるのか!?

しかし第6駆逐隊の冗談……ではないだろうがやはり現物を見ないまでは信じきれなかった。

でも、考えれば考えるだけ疑問符があふれでてくる。


俺達の戦闘機を見ただけでコピーまではいかないにしろ何かヒントを得たか……

そしたらエンジンの内部構造はどうしたんだ?


(考えるだけ無駄か……)


4機のF/A-18は高度を下げ白い雲を突っ切る。

そして、雲が晴れたその瞬間。彼らは目を疑った。











何もない平和な海上。

渡り鳥達がピーコピーコ鳴きながら優雅に大空を横切る。本当に百々かな1日になりそうだ。


「おーい! 釣りしない?」


「さっきしたじゃん! 一応遊びで航海してるんじゃないんだよ」


「まぁ、まぁ。たしかに毎日こうも平和なんじゃ気が抜けるのも仕方ないかもね……」


島もない船の影も何もない水面を切り裂きながら進む4隻の超大型駆逐艦(この世界で)。

彼女らはほぼ毎日と言って良いほどこうして海に出て異常がないかを警備していた。


ほかにも重要な任務はある。空母ニミッツの警備だ。警備と言っても随伴艦と言うことではなく広い範囲で艦隊を配置して空母を守ると言うことだ。


普段はトローデスの正面海域にいるニミッツ達を中心にして北側をイージス艦「こんごう」などの艦隊。東側を第6駆逐隊と戦艦級の2つの艦隊。これは最近ギリタフル王国の脅威が増えたためだ。

中でも第6駆逐隊は南側もカバーするため他の艦隊より行動範囲は広い。


「あ、そう言えばそろそろ提督に燃料とか補給してもらわなきゃねぇ~」


「でもあの人いつも忙しそうだよね……」


その時、いつ以来だろうか……彼らの旗艦に無線が掛かってきた。


「あら、珍しい……ニミッツさんからだ《こちら第6駆逐隊 暁。どうぞ》」


「何だろう……新しい任務かなぁ?」


「だと良いのかな?」


暁が静かに無線機を置いた。

一瞬おいて……


「対空戦闘よーい! みんな! ドラゴンが来るよぉ!」


「た、対空!? それもドラゴン!?」


「ドラゴンってあれだよね……ニミッツさんの戦闘機を落としたって言う……大丈夫かな」


「ニミッツさんによると未確認機が私たちの直上を通過するらしいの。私たちは戦闘機が到着するまでの未確認機の足止め。本土を飛ばれたら不味いことがあるみたいだからトローデスの壁になるの!」


「それは分かりましたが……私たちの装備で大丈夫でしょうか……」


彼女らには対空射撃は苦手な50口径12.7cm連装砲が3基で6門、12.7mm単装機銃が2挺……今回は使うことはないだろう61cm3連装魚雷発射管 が3基……。

これが4隻分だとしてもお世辞には充分な対空火力とは言えなかった。


「本土防衛は誇り高いけど……私たちだけじゃ……」


「大丈夫よ! 相手は空飛ぶ大蜥蜴とかげ ! 直撃しなくても数発撃てば尻尾巻いて逃げてくわよ!」


「大丈夫かな~……」


そして、待つこと30分ほどついにその時が来た。

空の向こうから届いてきた微かな轟音に気付いた暁達。


「あれ?ドラゴンの遠吠えにしては……長いわね」


「ジェット機の音じゃないの? でも変ね……提督達は間に合わないって聞いてるし…… てことは……」


その時、キラリと太陽で照らされてはっきりと見えた。あれは2機だ。


「やっぱおかしいよ! 4機のはずだもん!」


「対空戦闘準備! 急いで!」


真っ白い機体に情報と違う状況に、あの2機は今回の目標である未確認機である可能性が非常に高い。


「主砲、撃てっ!」


黒い黒煙が4隻から噴き出す。

時限信管がつけられた砲弾が空へと舞い上がり、山なりに未確認機へ近づく。

だが、これは目標の大きく手前で起爆し8つの爆発で形成された黒煙が壁となって未確認機の進路を閉ざした。

俗に言う警告射撃だ。これは提督の命令だった。


「退却の兆し無しってことで良いのかしら?」


だが、警告射撃は無駄玉で終わってしまった。

未確認機は完全な不意討ちだったようだが退却するどころかすぐに編隊を組み直し真っ直ぐに向かってくる。


「射撃は各艦に任せる! 陣営だけは崩さないで!」


《了解!》


毎分6発で放たれる砲弾がひっきりなしに打ち出される。

連装砲だから1隻辺り2発、それが4隻で8発。

それが1隻ずつ時間をずらしながら射撃し時限信管のタイマーを調節して行く。


「やっばりジェット機だよ! 速すぎ!」


「弱音はいたらダメだぞ!」


戦艦の砲撃に比べれば豆鉄砲だが、この発射速度は中々だった。

そんな中、響が放ち甲高い風切り音を伴いながら飛翔する砲弾が惜しくも未確認機の上面を僅かに掠め、その砲弾は少し後方で起爆してしまった。


「惜しい……」


「全艦砲撃やめ! 対空機銃撃てっ!」


気づけば未確認機が目と鼻の先まで迫っていた。

もう、主砲で対処できる距離ではない。

12.7mm機銃がけたたましい音をたてながら大量の弾を消費して行く。

たしかに曳光弾は敵機の付近に一筋の線を描いている。それでも真っ直ぐに突っ込んでくる敵機を見ているとチキンレースでもしているかのようだ。

電の左舷を目掛けて飛んでくる敵機がいよいよ、目視でもパイロットが見えるのではないかと思うくらいの距離になり、一層4隻からの対空射撃が密になる。

そのとき、敵機が紫色に淡く輝いたかと思うと……

━━━次の瞬間


電の船体中央から、大きな爆発音と水柱が立ち上った。破片が四方八方に飛びにりポチャンポチャンと海底に沈んで行く。

この衝撃でグラッと左右に小さくだがフラ付く様子を見るとかなりの攻撃だったようだ。


「ちょ、ちょっと電!? 大丈夫!?」


船体中央には大きくくぼんだ穴が見受けられた。

何か外側から鉄球を無理矢理ねじ込んだような損傷だ。


「だ、大丈夫みたい……損傷は表面だけ。浸水は軽微、戦闘に支障はないっ!」


「そ、そう……良かったわ……。」(引き返してくるよ!)


電を攻撃して、そのまま過ぎ去った敵機はUターンしてまた攻撃に入ってきた。

また突っ込んでくるつもりらしい。


「よくも妹を傷付けてくれたじゃない……」


敵機はまた海面ギリギリをキープして馬鹿正直に……まるで特攻機のような飛び方をしている。

暁は歯を食い縛った。そして、小さな体をできる限り大きく使って敵機を指差した。


「全艦撃てるものは全部撃て! 魚雷発射用意!」


「魚雷!?」


「正気なの?……お姉ちゃんが壊れた……」


「魚雷時限信管は10秒に設定!」


魚雷発射管がグイグイと微調整するなか、敵機はまた電目掛けて飛んでくる。

それを知る暁は、まだかまだかとその時を待っていた。

数々の砲弾がかわされて行くなか……ついに


「魚雷発射!」


ボシュ。っと白い空気を吐き出しながら海面に吸い込まれた。

10……9……8……7……

静かな秒読みが始まった。

海底から何かが忍び寄ってるとはいざ知らず、敵機はただ突っ込んでくる。

6……5……4……3……

また紫色に淡く輝きだして、あの攻撃が放たれようとしている。

2……1……

一瞬海面が白く泡立った。その瞬間、いくつもの水の柱がそびえ立ち、敵機の1機はその水の壁に突っ込んでしまいバランスを崩して海面に衝突。一瞬で木っ端微塵に吹き飛んだ。


もう1機はタイミングがずれたらしく衝突寸前のところで回避されてしまった。


「あ……墜ちた……」


「1機落とせた!?」


真っ直ぐ向かってくる敵と言うのは、タイミングさえ狂わなければ敵機の目の前に水柱を作るのは案外容易だ。

さらに相手がジェット機の様に高速だと少し起爆は早いくらいで済む。

水柱は案外短時間では静まることは無いからだ。


「あと1機……」


しかし、それからと言うものその1機は今までのように水面ギリギリで突っ込んでくることはしなくなった。


今度は相手を分析するかのように艦隊の回りをぐるぐると飛ぶだけで一向に仕掛けてくるような素振りは見せなかった。


「やっぱり威力偵察なのかしら……どっちにしろ私たちの役目は終えたことは確かのようだけど」


「みんな~、墜ちた機体を回収するわよ」


暁の視線の先には白い雲から割って出てきた4機の機体。

その轟音は敵機の比ではない。けたたましい爆音を叫びながら大空を統べるその姿は、まさに兵器としてのあり方を説いているようだった。


4機は3機と1機に分裂して、3機は敵機の方に、1機は私たちを確認するように飛び去った。


この中では電の被害が一番大きい。いくら浸水軽微だとしても船体に穴が開いていることに変わりはなく、それは船として致命的であった。


確認し終わった1機は、すぐに編隊を戻っていった。何が何であれ、第二次世界大戦期の駆逐艦が方法がどうであれジェット機を撃墜した事実は未来永劫彼女らの誇りになることになる。




《ライナ1からライナ2へ。ライナ2は第6駆逐隊の被害状況を確認ししだい戦列に加われ》


《ライナ2、了解です》


結奈の乗るライナ2は90° を超えるバンクをして高度を下げ進路を変える。


さぁ、ここからだ。

確かに目の前には真っ白い航空機が優々と飛んでいる。しかもジェット機だ。形もマルチロール機特有の後退翼で垂直尾翼なるものは2枚。

カラーリングこそかけ離れるが、一般人が一目みてF/A-18と勘違いするほど酷似していて、この機体の形をコピーしたのは疑いようもない。細かいところは異なるが、それは些細なことだ。よく現物を採寸もしないでここまで再現できたものだ。


幸いにも主翼にはパイロンなどはなくミサイルや爆弾と言ったものはここからでは確認できない。


たが、それがさらに謎を呼んだ。

確かに電の船体には大穴が目に見えて開いていたはず……どうやってあんな攻撃をしたのか……。

未知は最大の脅威と言うが……たしかにあの機体は科学では信じがたい機体だ。


できる限りの観察をする。

武装はどこだ? 駆逐艦の装甲とは言え鋼鉄の塊を貫通できるほどの武装は。


《ライナ1から各機へ。敵機の武装が確認できない。武装は見えるか?》


《ライナ3、4から各機へ。同じく武装は確認できず……》


やはりここから見る限り武装はない。まるで丸腰の戦闘機が飛んでいるみたいだ。だが、武装してあるのは状況的に見て確実で離脱しないところを見ると弾切れと言うわけでもなさそうだ。


まさかウェポンベイでもあるのか?

突然パカッて開くとか無いよな?


俺達が悩みに悩んでいるとき、結奈のライナ2が編隊に戻った。

さて、どうするか……今のところ後ろを取っているけど、このまま撃墜するか……。

レーダーにははっきりと捉えているが、このまま撃墜するには敵の武装が不確定で危険だ。


4対1。こちらの火力は申し分ない。やろうと思えば数で押しきれるだろう。どうする……

このまま帰せば駆逐艦とは言えこちらの艦船を破壊できた事実を敵国に証明してしまうことにもなる。

確かにあれほどの攻撃力を持つ航空機が量産されることにでもなればこちらの戦局は一気に怪しくなる。

ふと、この前の話を思い出した。


「ギリタフルの秘密兵器ってこれのことか……」


確かにあの戦闘機の完成度は見た感じでは高い。

報告にあった水面ギリギリを飛ぶパイロットの技量も中々のものだろう。よく、訓練されている。


《ライナ1、命令を》


決めた。

少し長い通信の空白のあとに、


《……ライナ1から各機、これより撃墜行動に移行する》



ついに本格的な空戦をお届け出来るときがやって参りました!

次回もよろしくお願いいたします!


また、なろうサイト内にて「銃と青春と〇〇と。」と言う学園系青春サバイバルゲーム小説も執筆を始めましたので、そちらの方もぜひよろしくお願いいたします。

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