1話 現状確認
短くてすいません。
真っ暗な視界に光が差し込んできて、周りの景色が徐々に見えてくる。
最初に目に入ってきたのは、
(知らない天井だ)
まあ、『いつもの事』だが。
とりあえず現状確認だ。
まず、体を起こそうとしたが動かない。できるのは寝返りを打つことくらいか。
そしてなぜか泣いている。
その状態でぼやけた視界を確認してみると、見えるのは天井と俺の寝ている場所を囲う柵らしきもの。
いつもどおり、赤ん坊のようだ。
――と、目の前に金髪碧眼の優しそうな顔をした美人の女性が現れた。
察するにこの人が俺の母親だろう。
「は~い、良い子だから泣かないでね~」
俺を抱き上げながら言う。
そう言われてもこの体はいつも制御がきかない。悲しいわけではないが泣くのを止められない。
が、母親に抱きかかえられると自然と泣き声は治まった。
抱いてもらったおかげで周りがよく見える。 窓の外を見ると庭と塀しか見えなかった。部屋の方は普通の子供部屋の2,3倍はあった。装飾も豪華だし、結構いいとこの家なのだろう。ありきたりの展開だがありがたい。
部屋には父親らしき精悍な顔つきをした同じく金髪碧眼の中々いいガタイをした男が立っていた。
「ほ~ら、父さんだぞ~」
顔に似合わずあやすように声をかけてくる。
父親に抱かれると見た目だけでなくしっかりと、体が鍛えられているのがわかった。
たぶん結構強い。どっかの騎士隊の隊長を出来る位には。
さて、最後に此処は何の世界なのだろうか。
『魔法』か?
『闘気』か?
『能力』か?
『科学』か?
この家の建築様式からして『科学』はないだろう。
「この子は俺に似て、きっと物凄い闘気を使えるぞ~」
ほう、此処は『闘気』の世界か。
「どうかしら~、私の息子でもあるんだから、魔法だってすごいかもしれないわよ~」
――は?
「たしかに。お前の息子なら頭もいいだろうから、科学者にもなれるかもな」
――なんだって?
「それよりも、この子にはどんな能力が備わっているのかしら?」
――どうなってやがる!?
――こんな世界ありえないぞ。
主人公が驚いている理由は次回わかります。
時間があれば感想、アドバイスよろしくお願いします!!
あと誤字脱字報告もできたらお願いします。
3/16 容姿編集