次々と帰宅する受験生と中学生
うるさい朝や静かなお昼とは少し違い、夕方は日によって騒々しさが違う。理由としては帰宅時間の差によって家にいる面子が異なることだ。
普段は姉がいるが今日はあいにく、留守になっている。そのために家は無音である。
・・・一応オレはいるけどカウントしてない。独り言は言わない(と思う)し、結城以外には見えないからいないと同義になりそうだからね。
それにオレはこのとき寝てたし。
「ただいま~」
「疲れた(ブツブツ)」
「確かに」
最初に帰宅したのは中学生の受験組。静かな家にななこの声が響いてオレは目を覚ます。その後ろで結城が面倒な授業に疲れて文句を言っているのに秋光が苦笑しているのが重なる。
どうやら学校でトラブルは起こさなかったようだ。和解したのだろうか?・・・ななこが諦めただけなのか。
クラスが違うのに3人で帰ってきていることはそうそうない。結城はホームルームが終われば即帰宅して秋光から逃げている。ななこと会えば一緒に帰ってくる。結構な確立で秋光に捕まるようだが、その場合は結城がかなり不機嫌だ。
それぞれ自室に荷物を置いて制服を脱ぐと各自が別の部屋で自分の勉強に集中する。ななこがリビングに降り、結城と秋光は自分の部屋にこもる。その為に、家はまた静かになる。
このタイミングで結城の邪魔をするとななこがすごい勢いでキレるのを知っているからか、秋光はおとなしい。
「ただいまぁ」
「ただいま」
「ただいま~」
しばらくして、静かな家のドアがまた開く。高校生の受験組が帰ってきたのだ。
こちらも自分達の部屋に入るとそのまま受験勉強を始めた。
オレは結城の邪魔にならないように家のあちこちをのんびり飛び回る。まぁ、いても邪魔に思わなくなるほどに集中しているのだろうけどね。
しばらくして勉強に取り組んでいる静かな家のドアを騒々しく開けるのは隆星。勢いよくドアを開けて靴を脱ぎ捨てる。
「ただいまぁ!」
いつもならここで義姉の怒鳴り声が聞こえるのだが、今日は無音だ。そう珍しくもない上に普段からあまり気にしないことなので、隆星は気にせずそのまま2階へ走る。
その間にるりこ・ちなみ・あんずが帰宅。
荷物を部屋に投げ置いて即行(ものの数秒。慣れとはすごい)で制服から着替えるとるりこ・ちなみはさやかのメモとお金を手に買い物へとまた出かけていってしまった。階段付近にいたオレは間に合わず、ついていくことは叶わなかった。
あんずはとりあえずやることもない上、姉の勉強の邪魔は固く禁じられている。義兄の邪魔は特に言われていないが、する気はないようだ。しかしあんずは禁じられている姉のもとへとむかった。
隆星はその間に階段を上りきると自分の部屋へと突進。
「秋兄いぃぃ~!!」
開いたままのドアを抜け、秋光の机へ猛ダッシュ。荷物は何時の間にかその辺に走りながら放り出していた。毎度思うがこいつはどんな育て方をされたんだ・・・?




