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フェイの賑やか家族観察  作者: L☆E
とある一日
16/77

非受験生は朝練へ


 そんなこんなで賑やかな朝食というイベントが終わるのは当たり前に遅い。

 いい加減出発しなければ朝練に遅刻しかねないのはるりこ・ちなみ・あんず・隆星。

徒歩30分、ちなみやあんずの足で40分。全員が同じ部活と絶対賑やか過ぎて学校側は傍迷惑な選び方だ。ちなみにかんなや和茂達兄姉も全員が同じ部活を選んでいたらしい。

 汐見家の妹達は同じテニス部を選ぶのがルールとなっていて、全員がちゃんと守っている。理由は出かけるタイミングがバラバラだと困るだろうという姉思いの妹達。あぁ、だからこんなに可愛いんだ(違うとは言わせない!!)

 有紗はなんとなくらしい。和茂・翔平・恭助は汐見家の上が全員入ったから空気を読んでというオレでもそうしそうなリズムだったかららしい。テニス部に入った隆星達に愚痴をこぼしていた。結城は兄への嫌がらせと姉の文句の嵐から逃れるため。秋光と隆星はただ兄にべたつきたいだけである。

 みんなそれなりに強いらしい。愚痴こぼしてた和茂達もなんだかんだ言って真面目に練習してたのか素質があったのか、地区内トップレベルで県大会には出たらしい。かんななんかは全国レベルという。

 家事しながらで練習を休みがちだったのにこれでは毎日やってたらどうなるのだという結果を残して引退したと聞いている。結城は県大会出場権に入る一歩手前で県内トップに当たって負けてしまっていた。

 自転車の許可は下りるものの、数がないために中学生4人は40分かけて学校へ行く。隆星とあんずがいるからおそらく、もっと時間がかかっているんだろうけど。


「いってきまーす」

「いってきます」

「早く出ろ、あんず」

「隆、うるさい!」


 毎日毎日呆れるくらいワンパターンの喧嘩をしている。

 通学途中に喧嘩して事故にあわないか毎朝非常に心配だ。とくに隆星は周りを見ずに赤信号で飛び出し、車とぶつかっている。奇跡的に無傷だったのは天才的な運動神経だからなのか、強運なのか・・・。

 それから15分ほどすると、翔平と恭助も出る。こちらは自転車で行く。中学以上に遠い上に、部活が終わるのもかなり遅い。いまだにテニスを続けているのは楽しいと思っているわけであって、道具代の無駄だというかんなたちの恐怖ではないと願いたい。


「いってきます」

「いってくる」


 先ほどの喧嘩に比べればごく普通に家を出ていく。

 高確率で恭助が鍵忘れたとまたドアを開けるか、翔平が(わざと?)恭助の自転車にぶつける音がするが、今日は何も起こらなかった。



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