汐見家の朝食後は奥野家の戦争
ただいま現在、お食事中。
「姉さんたちと同じところに受かるかなぁ」
「きり姉もみさき姉も大丈夫だよ」
「ななこも楽勝でしょ?」
「まぁね。さっきちなみが言った通り、今は秋の勉強教えてるし」
「私達も和の勉強教えなきゃならないからそれで時間とっちゃうんだよね」
「汐見家は成績優秀で通ってるのになぁ(苦笑)」
「結はななこ以上だけどね」
「くやしいけど。秋と隆の脳細胞奪って生まれたんじゃない?の癖に勉強教えないんだから!!」
「結は記憶と計算で、説明とか記述はななこの方が上手でしょ?」
「まあね。面倒事になったけど、馬鹿秋のせいで!!」
「お疲れ様。でも、教えながら確認できるからマイナスでもないでしょ?ごちそうさま~」
「あんず~、早く食べてね」
「片付けるのは私たちなんだから」
「お義兄ちゃんたちの皿運んであげて」
普通に会話しながら朝食を食べる可愛い汐見家の娘たち。
かんなとさやかが食べ終わると、次々とあんず以外の妹たちが食べ終えて席を立つ。自分の使った食器をバケツリレー方式で渡していき、代わりに新しく料理の盛られた食器が並べられる。
「あっ、るり姉!それまだ食べてないよっ!」
「あんず、どけ。もう俺等食べる時間なくなんだろ」
一人、食べるのがトロイあんずはまだ食べているにもかかわらず隆星に席を追い出され、わらわらと男+結城の奥野家が代わりに席に着く。オレは結城の食卓を挟んだ向かい、中央に座る。もちろんオレは一切食事には手をつけない。電気が栄養だからな。
このとき、つまみ食いしようとするものはいない。朝食つまみ食い=朝食抜きだからだ。ちなみに、手伝いの最中のつまみ食いは許されているらしい。結城曰く、手伝いの褒美として、だそうだ。だったらなんで翔平とか恭助とか秋光とか隆星とかは制裁をくらってるのさ・・・。
「いただきます」
丁寧に手を合わせて和茂がそういうのを合図に全員が箸を手に持った。その瞬間にいつものおかず戦争は始まる。