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第6話 地球の生き物探索

 

「さて、今日は探索初日だ」


 壮真はリュックに食料と水、方位磁石、ナイフ、ロープ、メモ帳、ペン、そしてサバイバルブックを詰め込んだ。今日はサーヤの部屋がある西側を探索する予定だ。目的は、地球の生物の確認と海岸までの道の把握。


「探索か!よし、任せておけ!」


 サーヤも自分の装備を整え始めた。鎧の上からマントを羽織り、腰には剣を携えている。壮真はその姿を見て、思わず感心した。


「やっぱり、絵になるな……」


「当然だ。女騎士だからな!」


 ふたりは洞窟を出て、西側へと足を踏み出した。サーヤの部屋がある方向だ。昨日とは逆の方向で、地球の生物が生息しているとされるエリアだ。


「まずは、道中の生物を観察しながら進もう。危険な生き物がいないか確認したい」


「うむ、そちら側の生き物は私の国では見慣れた生物ばかりだったが、こちら側は見たことのない生物ばかりだったぞ。」


 森の中は、昨日の異世界側とは違い、どこか懐かしい雰囲気があった。木々の種類も見覚えがあり、鳥のさえずりも聞き慣れたものだった。


「この木、たぶんクヌギだな。あっちは……スギか?」


「ふむ、名前はわからぬが、落ち着いてみるといろいろな生き物が住んでいるな。」


 途中、リスのような小動物が木の上を走り抜け、サーヤが驚いて剣を抜きかける場面もあった。


「おいおい、あれはリスだ。かわいいやつだぞ」


「な、なんだ……敵ではないのか……」


「道中、壮真はメモ帳に見かけた動植物の特徴を記録していった。サーヤはそれを横から覗き込み、興味深そうにしている。


「やっぱりペンとやらはすごい魔道具だな?インクがずっと出てくるなんて文官などが喜びそうなものだな。」


「魔道具じゃなくて文房具だけどな。」


「それにしても、おぬし、字がきれいだな。まるで写本のようだ。まあ書いている文字はみたことは無いが。」


「会社で書類ばっかり書いてたからな……」


 壮真とサーヤは同じ言葉をしゃべている様で実はしゃべっていないことが判明していた。

 口の動きと言葉が一致しないのだ。だからこれは翻訳機能かなんかが機能しているのではないかと思っている。

 文字もそうだ。こちらの文字で書いた言葉を見せると、書いてある文字は見たことはないが何故か読めてしまうのだ。


「やっぱり、異世界に転移が妥当なところだけど、地球の生物もいるってのがわからねえ。考えてもわからねえから今はわかる範囲を少しずつ広げていこう・・・」


 1時間ほど歩くと、木々の間から光が差し込み、視界が開けてきた。やがて、白い砂浜と青い海が目の前に広がった。


「おお……」


「ここが西側の海か……」

 海は穏やかで、波が静かに打ち寄せていた。昨日見た異世界側の海とは違い、こちらはまさに地球の海そのものだった。


「見た感じ、魚も普通の種類っぽいな。あれ、たぶんアジだ」


「アジ?それは食べられるのか?」


「もちろん。焼いても煮ても刺身でもいける」


「刺身……?」


「生で食べるんだよ。新鮮ならうまいぞ」


「な、なんと!生で食べるとは……勇敢だな!」


 ふたりは海岸線を歩きながら、貝や海藻の様子も確認した。岩場にはフジツボやカキが張り付いており、潮の香りが心地よい。


「この辺りなら、食料の確保もできそうだな」


「うむ、私も狩りの腕が鳴るぞ!」


「いや、狩りっていうか、漁だなここは……少し持って帰って食べてみるか?」


「旨いのか?」


「地球と一緒のものなら旨いぞ!とりあえず安全そうな貝を持って帰るか。」


 おれは砂を堀り出てきた貝を拾う。


「浅利とかハマグリがかなり採れるな。」


 俺はリュックから折り畳みバケツを取り出し海水を救い採った買いを入れる。


「これは貝か?危なくないのか?」


「危なくないよ。」


「見たこともないような色だが旨いのか?」


「こっちは浅利で、こっちはハマグリだ。焼いても、蒸しても汁物にしてもうまい。」


「おおお、そうかでは今すぐにでも食べよう!!!」


「ちょったまて、まずは貝の中にある砂を出さないと食べたときに砂が入るから少しおいて砂を出させるんだ。」


「えーーー!!今食べれないのか・・・・。こっちの貝はめんどくさいのだな。」


「そっちの貝はすぐ食べれるのか?」


「うむ。こちら側の貝は形はもっとごつごつしてて、とりあえず見境なしに人を襲うな。」


「人を襲うのかよ!!!だから危なくないか聞いたのか?・・・・あっ!?ひょっとして初日に海岸で見たパカッて口が開いて木の棒をかみ砕いたやつか!」


「おっ!パムパムがいたのか?あいつは凶暴だがうまいぞーー!」


「名前はかわいいのかよ、しかも旨いのかよ。」


 ふたりは海岸でしばらく貝を採り、持参した水と携帯食料で軽く昼食をとった。サーヤは例によって「うまい!」を連呼しながら食べていた。


「さて、そろそろ戻るか。午後は地図の整理と、明日の探索計画を立てよう」


「うむ、今日の成果は大きいな!」


 帰り道、ふたりは再び森を抜け、洞窟へと戻ることにした。


「行きは何もなかったが、帰りはどうかな?」




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