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結局どっちなんだーーーー!  作者: 楓真パパ


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第31話 勝利の宴5


「・・・むぅ・・・」


 ベッドの上でサーヤが身じろぎした。


 朝までの硬直した身体の動きとは違い、指先がしっかりと握られ、足も軽く動いている。


「お、起きたか?」


 ちょうど帰ってきた壮真が声をかけると、サーヤはぱちりと目を開けた。


「・・・壮真殿・・・?すまないのだ、寝てしまったのだ・・・」


「動けるようになったか?」


「うむ! 完全に回復した!それで!それで!今から焼き肉か?」


「まあ、今から準備するけど洗ったり肉切ったりで時間かかるから、先に風呂でも入ってきたらどうだ?昨日は入れなかったろ?」


「へっ!!あっ!やっ!匂うか?すまない。確かにそうだな、先に風呂をいただくとしよう。」


 サーヤは頬を赤くしながら視線をそらす。


「まあ、臭くはないんだけどな・・・で、腹は?」


 壮真がそう聞き返した瞬間、


 ぐーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!


「減ってるみたいだな、わかった!すぐに準備しよう。」


「もう!バカ!私のおなかのバカ!くっ!コロセ!!!」


 サーヤは真っ赤になりながら風呂へと行った。壮真は苦笑しながら準備に取り掛かった。


 その後、サーヤも風呂から上がり二人で準備をした。


「よし、準備完了だ!!!」


「やったーーー!!!やっきにく♪やっきにく♪」


「サーヤ!肉とタレの準備は完了したか?」


「完了なのだ。いい音で焼けてるのだ。」


 サーヤがトングを使って肉を裏返して焼いている。


「よし、タレはどうする?2つとも試してみるか?」


「2つ試してもいいのか?!」


 サーヤが目を輝かせながら壮真を見つめる。


「もちろん、俺も気になるし。そしてこれがお待ちかねのビールだ!!!くーーーー!キンキンに冷えてやがるぜ!!!」


 壮真はビールのプルタブをカシュッと開けサーヤに手渡す。


 サーヤはそれを手に取ると、冷たい感触に驚く


「冷たっ!これは冷やして飲む酒なのか?」


「そうだ、しかしここはまだ我慢・・・まずは肉!!!」


 壮真はトングで肉をひっくり返し、皿に乗せた。


「ほら、食え」


「い、いただく・・・・!」


 サーヤは肉をつまみ、口に運んだ。


 もぐ・・・もぐ・・・もぐ・・・


「・・・・・・」


「どうだ?」


「・・・・」


「おい?」


「うまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」


 洞窟が揺れるほどの叫び声だった。


「うまい!うまい!うまい!」


 サーヤは呪文のように繰り返しながら、次々と肉を口に運んだ。


「よし、そこにビールを流し込め!!」


 サーヤは缶ビールを両手で持ち、慎重に口をつけた。


 ごく・・・ごく・・・ごく・・・


「・・・」


「どうだ?」


「・・・」


「おい?」


「にがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」


「まあ最初はそうだよな」


「にがい!にがいが・・・!うまい・・・!なんだこれは・・・!ソキューヌより苦いのにうまい!のどを通る感触がたまらん!しかも口がさっぱりするから次々に肉が食えるぞ・・・」


「それがビールだ」


「ビール・・・!ビール!ビール!」


 サーヤはまた呪文のように繰り返しながら、肉とビールを交互に楽しんだ。


「壮真殿! もっと肉を焼け! もっとだ!」


「お前・・・食いすぎじゃないか?」


「うまいものはうまいのだ!しかもこの新しいタレがたまらん。肉をさっぱり食べれるとは止まらんではないか・・・恐るべし・・・!」


「まあ、楽しんでくれてるならいいけどな」


 壮真はそう言って自分も肉を口へと運びもぐもぐと咀嚼したあとビールを流し込む、


「うめーーーーーーーー!!!やっぱビールと焼き肉は最高だーーーーー!!!」


「うむ!最高だ!ここは天国か!?いや、天国以上だ!」


「天国以上ってなんだよ」


 サーヤは肉を頬張りながら、ビールを飲み、時折「くっ!うまい!」と意味不明なセリフを叫んだ。


「くっ!うまい!くっ!うまい!くっ!ころ・・・いや、これはころせではないな!これはころせではなく・・・もっとよこせだ!」


「山賊か!!!」


 壮真は笑いながら肉を焼き続けた。


 洞窟の前には、肉の香ばしい匂いと、サーヤの笑い声が響き渡る。


「ふぅ・・・食った食った・・・」


「うむ・・・満足だ・・・」


 サーヤは床にごろんと寝転がり、空を見上げた。


「壮真殿・・・」


「ん?」


「焼き肉・・・最高だな・・・」


「そうか」


「うむ・・・それと・・・」


 サーヤは頬を赤くしながら、ぽつりと言った。


「壮真殿と・・・こうして食べるの・・・悪くない・・・」


「・・・そうか」


「うむ・・・」


 二人はしばらく無言で、空を眺めた。


「・・・まあ、悪くないな」


「うむ・・・悪くない・・・」


 そんな午後だった。




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