第28話 勝利の宴2
「おっ、炭火は無事だな。」
壮真はコンロの中の炭火を見てそう言った。
「これなら、すぐ食べれるぞ。待ってろよすぐに食べさせてやるからな。」
壮真は木の根元で座りながら今にも気絶しそうなサーヤに向かって言った。
「たっ・・・・・・たのむのだ・・・・」
サーヤの消え入りそうな声を聴き、
「やべーな、早くしないと。」
と壮真は急いで肉を焼き始めた。焼き始めると同時にサーヤのお腹の音がどんどん大きくなっていく。精神的圧迫を受けながら壮真は肉を焼く。
「まだか・・・まだか・・・」
トングで何回も肉の焼き加減を確認し焼き上げタレをつけサーヤの口元へもっていく。
「出来たぞ!さあ食え!!」
差し出された肉のにおいに花をヒクヒクとさせ、ほぼ意識がない状態でも口が肉へと向かう・・・
パクッ・・・もぐもぐもぐもぐ・・・・
「・・・・・うまい・・・・うまいぞーーーー!!!!」
サーヤの目が最大限まで開かれ、どこぞの味皇のごとく口からビームが出いるかの如く叫び始め、覚醒した。
「もっとくれ、早くもっとくれ!!!!」
サーヤが壮真にせかせるように次の肉を要求する。
「今いっぱい焼いてるから、まあ待て。」
壮真は次々と肉を焼きサーヤの口へと運ぶ、その量はもうすでに5キロにも達した。
「すごい食うな、ついでにローストビーフでも作ろうかと持ってきた塊肉まで食べたもんな。」
「ふーーーー、満足なのだ。」
「満足したなら良かった。」
壮真は残った肉を焼き自分の空腹を満たしている。
「ここにビールがあれば最高なんだけどな。」
「びーる?なんだそれは?」
「麦で作る酒だな。シュワッとして苦みが強いが喉で飲む酒っていうのかな?俺は焼き肉にはビールが最高なんだ。」
「ソキューヌみたいなやつか?」
「おっと、ビールみたいな酒があるのか?」
「酒場にはよく仲間と飲みに行ったものだ・・・」
サーヤ遠くを見つめ、随分と昔の思い出を懐かしむような顔をした。
「せっかく熊に勝利して焼き肉パーティなのに酒がないのは少し寂しいな。」
「壮真殿は酒は造れんのか?」
「俺の国では酒は自分の家で酒は造ってはダメなんだよ。」
「そうなのか・・・酒は飲めないのか・・・パーティのみんなで魔物退治した後のお酒・・・美味しかったな・・・」
「あきらめるのは早いけどな・・・」
壮真が絶望しているサーヤに向けて希望の言葉を述べた。
「俺達にはアマゾンがある!!!」
「あまぞんってあのメッセージにあったやつか?」
「そうだ、アマゾンがあれば何でも買える!」
「何でもか?」
「そうだ、なんでもだ。」
「すごいなアマゾンって。お店なのか?」
「俺たちの世界では物を買うときお店で売っているのを買う方法とインターネットで売っているのを買う方法がある。」
「いんたーねっと?とはなんだ?」
「インターネットとは簡単に言えばどんなに遠くにいても、どんな場所でも瞬時に情報のやり取りができる物だ。」
「伝達の魔法みたいなものか?」
「伝達の魔法がどんなものかわからんが・・・まあとにかくアマゾンはインターネットを使って何処にいても物を買える仕組みってことだ。」
壮真はカバンからスマートフォンを取り出しサーヤに見せる。
「このスマホから注文するんだ。」
「魔道具か?!?!?!?!」
「いや、通信機器だ。」
壮真はスマホの画面を開いた。
「この画面にあるマークを押すことに寄って色々な機能が使えるんだ。例えば遠くの人と話したり、写真・・まあ絵みたいなものをを送ったり色々出来るんだ。そしてアマゾンにもこれで注文ができる。」
壮真は画面をスワイプしてアマゾンのアプリのある画面を表示する、するとそこにあるアマゾンのアプリがピコピコと点滅しだした。
「もしかすると・・・」
壮真はある期待を込めてアマゾンのアプリをタップした。そしてその期待通りにアマゾンのアプリは起動した。
「やった、開く!!サーヤこれがアマゾンだ。」
壮真はサーヤに開いたアマゾンの画面を見せた。
「これがアマゾンが、てれびみたいに物が映る物なのか?」
「簡単に言えばそうだ、そしてここに調べたい商品の名前を入れると・・・」
壮真は検索にビールと入れ検索をする。
「このように欲しい商品が表示されるんだ。」
「おおお、便利だな。これはこの画面から出てくるのか?」
「さすがにそこまでは、出来ないよ。これは注文したら早くて翌日には商品が家に届くんだ。」
「それでもすごいな、家にいながら買い物が出来て届けてくれる。国王様みたいな気分になるな。」
「確かにな、実際すごい便利だよ。でも今回はこのアマゾンとロングソードどっちを選べばいいかってことだ。」
「アマゾンで剣は売ってないのか?」
「基本的に俺たちのいた世界は安全なんだよ。武器は売ってない。例えば剣と入力して検索をかけると・・・
壮真はスマホを操作し剣を検索した。
「・・・このよう結果が表示される。」
壮真はサーヤに検索結果を見せる。そこにはライトセイバーや模造刀が表示されている。
「なんだこれ?カッコいいのだ!すごく強そうな武器ではないか。特にこれ『エクスカリバー』ロングソードではないか?」
サーヤは某女騎士が持っているロングソードの模造刀を見て興奮が止まらない。
「すまんがサーヤこれはおもちゃだ。本物の剣ではない。もしこれで戦おうものなら一撃で折れるぞ・・・」
「無念・・・カッコいいのに・・・・」




