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菜名宮六乃の革命日記  作者: 冬月 木
あるバトミントン部員について
11/17

エピローグ

ある人は菜名宮六乃を英雄だと言った。またある人は菜名宮六乃は偽善者であると言い、あるいは菜名宮六乃は理不尽であると言う人がいる。…まあ最後の人って俺なんだけど。


結局どれが菜名宮に対する正しい評価なのかはわからない。全て正解かもしれないし、もしかすればどれも当てはまってないのかもしれない。人間の性質は一面性のものではない。天才だが怠惰である人もいれば、努力家だが鈍臭い人もいる。たった一つの言葉で一人の人間を説明するのは不可能に近い。


たったひとつの評価でも、どこから見るかにによって評価は全く反対になることもある。ある人が優しいと評されていても、その優しさは別の人を苦しめているかもしれない。苦しめられた人にとってそのある人は悪だ。


評価というのは複雑で難解だ。クラスでは人気者な菜名宮も俺にとってはただの迷惑な奴である。人をたった一つの言葉で表すのは不可能に近い。


…だが、それでも菜名宮六乃という人間を一言で表すのなら革命家、という言葉しか思いつかない。


身勝手で他人思いであり、天才だが頭が悪く、周りに迷惑を振り撒き、しかし誰よりも周りのことを考え、時には優しく時には残酷で、誰よりも人気者で孤独であり、そして正義を疑い己の正義を貫き通す。


菜名宮には革命家という言葉がお似合いだ。あいつ自身がそれを理解しているかは不明ではあるが。


非人は凡人に理解されないという言葉は、まさに真意を得ている。俺は菜名宮という人間のことを全くと言っていいほど理解できていない。


革命家である彼女はいつも何を考え、何を思っているのだろうか。俺はその答えをまだ知らない。


誤字脱字等がありましたら、ご指摘いただけると幸いです。


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