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マディ王子が呪われた。
それは、彼がお忍びで城下に出かけた時の事だ。
近隣の国での情勢があまりよろしくないために、この国にも暗雲が立ち込めつつあった。
しかしマディはそんな事は自分には関係ないものだと思って軽く見ていた。
最近お気に入りの少女を伴って、城下でのお忍びデートにしゃれ込んだところで、恐らくは良くない何かに目をつけられた。
まだ戦争だとかそういった物騒な事にはなっていないけれど、しかし周辺の国の情報が噂で流れてくるたびに不安になるのは民である。
あっちの国は食糧難。こっちの国は賊が暴れまわってまともに外も歩けやしない。
むこうの国は河川の氾濫で大勢人が死んだって。
その近くの国でも、伝染病が広まったとか。
そんな聞いてて何一つ楽しくもない話。
うちはまだ大丈夫だけど、食料を求めてこっちの国に攻めてくるかも、とか賊がこっちの国にも流れてくるんじゃ……とか。伝染病だってこっちの国にまで来ないとも限らない。
もし病気に罹ったところで、薬を買えるだけの貯えを持つ者はそう多くないし、それ以前に貴族たちに買い占められて終わるのでは?
あぁいやだいやだ、食料だって高く売りつければ儲かるってわかってるけど、でもそのせいで自分たちの食べる分までなくしちゃ意味がないし……
聞いてるだけで気が滅入りそうな話題ばかりで、そんなところになんの苦労もしていなさそうな、ちょっと良い身なりをしたお坊ちゃんが幸せオーラ出してうろつけば、まぁ多少やっかみの目を向けられるのなんて普通に考えたらわかりそうなものなのに。
自分だけは大丈夫理論のせいで、そんな事にも気付かなかったのだろう。
不穏な状況下で、そんないかにもお金持ってます、みたいなのがいたらそりゃあよからぬ輩が手を出そうとするのだって当然なわけだ。
一応マディには護衛もついていたけれど、しかし頭の中でお花畑を作り上げていたマディは折角お気に入りの娘とのデートなのだから、と護衛のいないところでいちゃいちゃしたかったため、護衛を撒いた。
マディと行動を共にしていた少女もまた頭の中で砂糖菓子でも大量生産しているのかと思われるくらいにふわふわしていたので、護衛を撒くとなると危険な状況になった時真っ先に危ないのが誰かなんて思いつくはずもなく、それどころか幼い頃に遊んだかくれんぼみたいね、なんてマディときゃっきゃしながら一緒に逃げたクチだ。
そこで賊に襲われた。
護衛がいないせいで、二人は大怪我をした。
どうにか撒かれていた護衛が二人を発見した時には、金になりそうなものは持ち去られた状態だった。若い男女という事で、どこぞに売り飛ばされていなかったのが奇跡と言ってもいい。
襲った相手にそういった伝手がなかっただけかもしれないが。
ともあれ、発見された時点で二人は大怪我をしていたが、治療の甲斐なく少女は後に死んだ。
どうにか一命をとりとめたマディはというと、しかし一向に怪我が良くなる兆しもなく、これはおかしいぞとなって医者だけではなく、魔女にみてもらう事にした。
結果、マディは呪われている事がハッキリしたのである。
「恐らく襲った相手の中にそういうのを無意識にやっちゃう相手がいたんだろうね。恨みとか妬みとか、そういう負の感情と呪いはどうしたって相性がいい」
魔女が言う。
「それでなくとも、今は世間もピリピリしてるし、そうなればいつも以上に自分より幸せそうな相手にそういった感情が向く事もある。
相手も同じ平民だとわかりきっているならまだしも、いかにも上流階級でござい、みたいな相手ならもっと恨みを買うだろうね。実情を知らなくても貴族というだけで憎いと思う奴は結構いるし」
いかにもどこぞの良い家のお坊ちゃんに見えていたとしても、マディがたった一人、絶望に打ちひしがれたようにして歩いているだけなら、襲われる事も呪われる事もなかったかもしれない。
だがしかし、女連れで浮かれ切った状態の相手だ。やっかまれる条件が充分に存在している。
「とりあえずねぇ、呪いに関しては解く事ができないわけじゃないんだけど……必要なものがあるのさ」
魔女の言葉に、一体何が必要なんだ、なんだって用意してみせると国王は言った。
正直見捨てた方がいいような気がしないでもないが、しかしそこまで非情になりきれなかったのである。
「負の感情からなる呪いを打ち消すために必要なものなんて、決まってるだろ。愛さね」
あまりにもあっさりと言われたものだから、その場にいた者たちは思わずきょとんとした顔をしてしまった。
確かに、言われた事はそこまでおかしなものではないけれど。
「ただ、その際に使われてしまった愛は消えるよ。綺麗さっぱりね。失われた愛は二度と戻らない」
そう言われてしまうと、国王と王妃は難しい顔になった。
やらかしたバカ息子ではあるけれど、愛がないわけじゃない。
ただ、呪いを解くのにその愛を使ったとなると、その愛が消えた後、愛する息子ではない馬鹿な息子という認識になって次に何かした際はそれこそ容赦も何もなくバッサリと切り捨てる可能性が高い。
助けたのに後になってからあっさりと処分を下すような事になるかもしれない、と考えると、正直悩んだ。
助ける意味、ある? と悩んだ。
それならここで死んだとして、愛する息子が死んだという悲しみを抱えて生きた方が……と思ってしまったのだ。
愛がなくなった後、もしマディが死んだ時何も思わないとなるとそれはそれで……となってしまったので。
「でしたら、わたくしの愛をお使いください」
そう名乗り出たのはマディの婚約者であるアルテア・フォニール公爵令嬢だった。
「今ならまだ、残っていると思います。愛。
そしてもし殿下が無事治ったのであれば、わたくしと殿下との婚約を解消させていただけたら、と思いますの」
本来ならそんな申し出、無礼すぎて言えるものではないのだけれど。
浮気相手とランデブーした挙句この有様だ。
国王夫妻はアルテアの申し出を断れなかった。
今ならまだ残っている、というのは時間の経過とともに失ってもおかしくないという意味で。
いつまでもあると思う方がどうかしている。
マディはよりにもよって浮気相手とデートに出かけていたのだから。
元より以前からそういった報告はされていた。
けれどマディとて、王族として生まれ育っているのだから、弁えていると思っていたのだ。実際そこまで常軌を逸脱した報告はきていなかった。精々、未成年のうちのちょっとした遊びの範疇。そう思えるものだったからこそ、国王も王妃もアルテアにほんの少しだけ目こぼししてやってほしいと言い、我慢を強いた。
マディは教育をサボったりしたわけでもなければ、お気に入りの少女とも二人きりになってはいたが、しかし一線を越えたりはしていないようだったから。
これでアルテアとの婚約を破棄して少女を妃に、などと言い出したなら国王夫妻とて雷を落としたけれど、そこまでは言い出していなかった。
なので期間限定のものならば、とアルテアに少しの間見逃してやってほしいとのたまったのだ。
アルテアだって気持ちはわからないでもなかった。
幼い頃から厳しい教育を施されてきたのは、マディもアルテアもそう。
息抜きをしたい気持ちは理解できる。
だが、アルテアはいくらなんでもマディ以外の男性と二人きりになったりはしなかったし、そうでなくとも今のご時世、ちょっとそこかしこで不穏な気配が漂っているのだから護衛を撒くという真似をした挙句案の定怪我をするなんてオチまでつけたマディにほとほと愛想が尽きただけだ。
これが五歳児くらいの頃なら親の言いつけをついうっかり破ってしまったとなっても、まだ仕方ないと思える部分もあるけれど。
だがしかしマディの年齢はそんな幼いわけでもない。もうじき成人である年齢だ。
それでこの危機感のなさ。
このままうっかり国王に即位した後もやらかされたら、誰が尻拭いをするのかとなれば、伴侶である王妃――つまりはアルテアだ。
国母になる覚悟はしても、夫をお母さん代わりに甘やかすつもりまではなかったアルテアにとって、今回の一件は丁度良かったと思えるものだった。
一応まだ彼に対する愛情は残っている。
残っているけれど、これ以上はきっと減っていくだけだろうなと思えるもので、だからこそ完全になくなる前に有効利用できるならそれに越したことはない。
「婚約を解消までしなくても良いのではないか……?」
国王がそう言うものの、アルテアは静かに首を横に振った。
「いえ、もしまた此度と同じような事になった時、その時また愛が必要になると言われたら。既にその時にはわたくしの愛は失われているのです。
そうしたら、助からないかもしれない。
それなら、今からでもまたゆっくりと歩み寄って愛を育める相手と結ばせた方がよろしいではありませんか」
「ぐ、ぬぅ……」
否定したい気持ちはあった。
あったけれど、国王はしかし反論できなかった。
もしまたマディが呪われたとして。
今回と同じようにまた愛の力で打ち消すにしてもその時アルテアは既に愛を持たない。
であれば、他の誰かのマディに対する愛を対価にしなければならないが、そういった相手がすぐに見つかればいいがそうでなければ、呪いの進行は進み最悪手遅れにだってなりかねない。
そうでなくとも、貴族というだけで恨みや妬みを拗らせる平民は一定数いるし、それが王ともなればなおさらだ。
いくら善政を敷いていても、人の欲望に限りはない。戦乱の世であれば平和を願うが、平和になれば今度は発展を願い、そうして次々と新たな欲望はあふれ出す。そうしてそれらが思い通りにならないと、施政者のせいだと怒りや恨みの矛先を向けるのだ。それが本人が原因で施政者になんの咎がなかったとしても。
本来ならば呪われる事は滅多にない。
だがしかし、今回のように外傷と共に呪いの力が内側に入り込む、なんて場合もある。
そう何度も同じ事にはならないと思いたいが、しかし今回既にマディは呪われてしまった。
であれば、次に呪われるような事になれば、今回以上に酷い事になる可能性は高い。
耐性ができて効きにくくなる、というようなものではないのだ。呪いは。
親として、王になるマディの伴侶としてアルテア以上に相応しい相手はいないと思っている。
だからこそ、早い段階から婚約という形で二人を結び付けたというのに……
アルテアは間違いなくマディを愛していた。
愛していたのに……マディがその愛の上に胡坐をかいてその愛が尽きる事もないと思いあがった結果、その愛は今まさに消えようとしている。
消えた後ではマディの呪いは解けないし、解いた後にアルテアのマディへの愛は消えるとなれば、結局は同じ事だ。
仮にマディが王となり、その隣にアルテアがいたとしても。
次にマディに何かあったとしても、今までのようにアルテアが献身をもって報いるという事はない。
王妃として王を支えはしてくれるだろうけれど、いざという時合理的な判断を下しマディを見捨てるという選択をするかもしれない。
愛があればその可能性も低いけれど、愛がないのであれば。
そうした方が確実である、と判断した時点で躊躇う事はないだろう。愛があるのなら、自分の手で愛する者を……と悩み、他に方法がないか考え足掻くかもしれないけれど、愛がないのならそんなところで悩む事もしないはずだ。
なのでここで王がごねたところで、マディの呪いを解くべくアルテアの愛を使ってしまえば、マディを何がなんでも守ろうとするアルテアはいなくなる。
既にもういないだろうと突っ込んでくれる者はいない。その考えを口に出していれば誰かしら突っ込んでくれたかもしれないが、口に出してはいなかったので。
ただ、魔女は薄々そんな王の考えを読んでいたからか、
「そう何度も同じ目に遭うとは限らないけれど、万が一っていうのはあるからね。
その方がいいかもしれないよ」
――と、そんな風にそっとアルテアの望みが叶うように後押ししたのである。
そうしてマディは呪いに蝕まれ危うく命を落とすところだったものの、一命をとりとめた。
怪我の部分は多少残りはしたものの、それに関して魔女がサービスしとくよ、とよく効く薬をくれたので傷も残らずすぐに動けるようになった。
身体の傷は消えても、心の傷はあったようでしばらくの間マディは心の整理が追い付かない様子ではあったけれど。
その頃にはもうアルテアは婚約者でもなんでもなくなったので、正直どうでも良かったのである。
「まったく、人間ってのはおかしな生き物だね」
魔女は全てが終わった後で、ふとそんな風に呟いた。
マディの呪いは解けた。アルテアの愛によって。
失った愛を再び蘇らせる事が可能か、と聞かれれば、不可能ではない。
けれどそれは、相当に難しい事でもあった。
故に魔女は言わなかった。言えば、僅かな可能性に縋って国王はアルテアの願いを叶えなかっただろうから。
実のところ、魔女は密かに相談を受けていた。
アルテアは、自分という婚約者がありながら他の女と仲睦まじくしているマディの事を怨んでいた。
一時的なものだと割り切ろうにも、頭ではそう思ったところで心が納得してくれない。
どうして。
自分ではなく彼女なのか。
お忍びでこっそり出かけるなんて、自分には一度も話を持ち掛けられたりしなかった。誘われれば、危険だと思いながらもアルテアだって冒険みたいねとワクワクしたかもしれない。
けれどそんな風に思う機会すらアルテアには与えられなかった。
遠くから仲良くしている二人を眺めるだけ。
口を挟んだところで、嫉妬しているのかだとか、出過ぎた真似をするなだとか、そんな風に言われてしまえばアルテアは婚約者から見捨てられかけている哀れな令嬢として見られ、周囲から笑いものにされるだけだ。
既にそうなっている可能性もあったけれど、あからさまではなかったからまだ我慢できた。
けれど、一人きりになった時、どうしようもなく悲しくなったし、惨めな気分にもなった。泣くつもりはなくても、今は誰も見ていないのだから……と涙を流した事も何度かあった。
それというのもアルテアがマディを愛していたからだ。
好きな人の裏切りにも等しい行為。
肉体関係にまで発展したとは噂でも聞いていないが、もしそうなればきっとアルテアは冷静ではいられなかっただろうし、何をするかわからなかった。
彼女とは友人として接しているだけだ、なんてマディに言われた事もある。
けれど、友人だからで納得なんて到底できやしなかったのだ。
どうしてこんなに苦しい思いをしなければならないのか……
それはマディを愛しているからだ。
嫌いな相手であればどうでもいいけれど、好きな相手が自分以外の女と仲睦まじくしている光景を見せられたとなれば、苦しくなるのも当然で。
それならば、いっそこんな気持ち、捨ててしまえばいい。
そう思っても簡単に気持ちを捨てるなんてできなかった。
悩んで悩んで苦しんだ末、アルテアはこの気持ちを捨ててしまおうと魔女の元を訪れて、恋心を綺麗さっぱり消し去る方法はないかと相談に行ったのである。
恋心を消す魔法薬もあるけれど、しかし材料を用意するのに時間がかかると魔女は伝えた。
それでも構わないとアルテアは言った。
だが、材料をそろえる前にマディが呪われるという事態に陥ってしまったために。
魔法薬に頼らずとも、その呪いを打ち消す力としてアルテアの愛を使う提案をしたのだ。
負の感情を打ち消すためには、逆の想いの力が有効である。
愛、と一言で言っても、その愛は別になんでも良かった。
恋人に向けるような気持ちでも、友人に向けるような気持ちでも。
それらを消費しても、再びお互いが新たな関係を築けば消えた思いが再び芽生える可能性はあったのだ。
それは例えるのなら、記憶を失った相手と再びやり直すようなものに近い。
お互いがお互いに新たな関係を築こうとするのであれば、時間はかかっても以前のような関係になる事は可能なのだ。
しかしアルテアにはそんな気がこれっぽっちもなかったからこそ、魔女はアルテアのマディへの愛は使った以上二度と戻らないと告げた。
そうでなければ、アルテアはマディとの婚約を解消できないまま縛り付けられていただろうし、アルテアが望まぬ関係を強いられた状態でマディが仮にアルテアに寄り添おうとしたところで、アルテアからすれば冗談ではないと思うもの。
どちらか一方の想いだけで関係が以前のように戻るはずもない。
であれば、どちらにしてもいずれ関係は破綻する。
アルテアは願い通りにいらない想いを捨てる事ができてスッキリ。
マディだって一命をとりとめたのだから、それで良しとするべきだったはずなのに。
「お気に入りの少女の事は本当にただ気に入っているだけで、あの王子様が本当に愛していたのはアルテアだった、っていうんだから……馬鹿な王子様だよ」
中途半端に用意してしまった恋心を消す魔法薬の材料を丁寧に保存しながら、魔女は横目で水晶玉を見た。
そこにはマディへの感情を完全に失ったアルテアに対して、もう一度改めて婚約を結びなおさないかと言い寄っているマディの姿があった。
「あの少女の事は友人として付き合っていただけ。嫉妬してほしかった。
ま、そういう考えを持つ人間もいるってのは知ってるけど……その目論見が成功した事のあるやつなんて見た事ないけどねぇ……」
人間て同じ事何度も繰り返してるな……と思いながらも、魔女は一切の無の表情でマディを見ているアルテアを見た。
『殿下、わたくしはもう貴方の婚約者ではありません。
仮に再婚約したところで、もう貴方に対する愛が芽生える事もないのです。
もしまた殿下が呪われるような事になった時、その時わたくしはもう殿下をお救いする事もできません』
淡々と語るアルテアに傷ついたような表情を浮かべるマディだが、そんなマディを見てもアルテアの表情は一切動かなかった。
『それならば、殿下が他に想いを通じ合わせる事ができる方と、ゆっくりとでも歩み寄っていくべきです。
わたくしは次に同じような事があれば躊躇う事なく殿下を見捨てるでしょう。
愛も、情も。
どちらもない相手にかける情けはありませんので』
失礼いたします、と綺麗なカーテシーをしてから立ち去っていくアルテアを呼び止めようとしたものの、あっさりと無視されてしまったマディはがくりとその場で膝をついた。
「結局のところ、この王子様は仲の良いお友達と、愛していた女性を失う形になったわけか。
命に関してもそうだけど、アルテアの王子様への愛はたった一つだけで、また同じものを作り出す気はなかった。
……一点物の商品は大切に扱わないといけないのに、恵まれてるとそういう事に気付かないのかね……」
恵まれた環境にいて大抵のものは手に入る。
それが悪いわけではないのだろうけれど。
「ま、一度失ったんだ。
次は失ってはいけないものをちゃんと理解できるだろうさ」
マディがアルテアに嫉妬してもらいたい、なんて思わなければアルテアが愛を捨てようとすることもきっとなかったに違いない。
そんな事のためにお気に入りの異性の友人を連れて、もしかしたら相手の少女に勘違いまでさせてしまったし、挙句少女は命を落とした。マディも一歩間違えば死んでいた。
そんな事をしなければ、今もきっとアルテアの愛はマディのものだったのに。
「ま、これに懲りずにまたやらかすようなら、次は本当に死んでしまうかもしれないねぇ……」
どうかな。
どうだろう?
そんな風に呟いて、魔女はそっと水晶玉に手を伸ばして映し出されている光景を消した。
次回短編予告
異世界転生 悪役令嬢
つまりどういう事かわかるな?
そういう事よ。
次回 せめて、悪役らしく
このタイトル考えた時から脳内でCV三石〇乃さんの声がするんだ……サービスサービスゥ!