第6話:気付かぬ思い出
蒼銀 静:水戸 儚火
前回、儚火と静に勝負を挑んできた!?
だか、静に秘密の経歴があり、それを知るのは、友人ただ1人だった。勝負の後、一体2人は...
それから数週間、水戸が俺に話しかけてくることは無かった。
(水戸儚火視点)
「...」
あいつの力を見てから、数週間が経った。あたしがあいつを連れ出したあの日、確かにあたしはあいつの心臓に拳を殴ったはずだった。だか、あたしはいつの間にか気絶していて、あいつからは、全く攻撃の意思が見えなかった。
「...蒼銀」
誰よりも強く、誰にも負けない、そう決めていた。だから、あいつよりも強くならないと行けない気がした。
「...あの子...どうしてるんだろ...」
4年前、私は女だから弱いと認識されるのが嫌いだった。だから、喧嘩を売ってきた奴は、全員ぶちのめしてきた。そう、私はずっと孤独だった。
そんなある日の事だった。私はたまたま公園に来ていた時だった。
「や、やめてよ」
「おいおい、口答えする気かよ」
とある、少年がカツアゲされていたのだ。なんとも典型的な手法ではあったが。私は見過ごした。そんな時だった、
「ね、ねぇ、ほんとにやめてよ」
「あ?何、口答えすんの?」
そう言うと、男はナイフを取り出した。
あたしは、突然の事で驚いた。が、あたしの体は既に動いていた。気づくと、あたしは襲っていた男を殴っていた。
「...あ、あのぉ」
「ん?なに」
「...ありがとうございます」
「あぁ、そう言えば、なんで虐められていたんだ?」
「...実は、自分」「...名前が女っぽいんです」「だから、バカにされて」
女っぽいから、バカにされる。あたしが1番嫌いな事だ。
「お姉さんは、強いんですね」
「なにか問題でも?」
「いえ、ただ、羨ましいと思ったんです」「誰かを守れる力がある事が」
あたしはその時、何かに気付かされた。気に入らない事があれば殴り、否定する奴は拒絶し来た。それなのに、こいつはあたしを"羨ましい"と、言った。
「...そんな良いもんじゃないよ」「あたしは...」
「いえ、そんな事ないですよ!」「事実、僕を助けてくれたじゃないですか!」
その後、あたしとそいつは、その場を離れ、お互い帰って行った。
(現実世界)
それがキッカケで、あたしはひとを守ることを考えるようになった。
「...改めて考えると...馬鹿らしい」
たかが1人の少年に言われた言葉を今でも引きずるとは、なんともあたしらしくない。
そんな事を考えていると、
「おい...お前が紅花隊の総長、水戸 儚火だな」
「なんだ、お前ら」
「着いてこい」
「...行かなかったら?」
「殺す...」
今回はご愛読ありがとうございました!
これからも、書き続けていきますので
よろしくお願いします('ω')ノ