第1話:ハリネズミ
登場キャラクター
蒼銀 静:水戸 儚火:静の友人:先生
「はぁ…はぁ…」
「ぐっ…」
「がはっ!…」
「…さっさと消えろ…」
暗い夜道、突然絡んできたヤンキー3人。
自分はゴミを見るような目で、3人を追いかえした。
(あくび)
「まじで、持久走とかクソじゃん」
俺は蒼銀 静、ただの高校生。
「そんな事言うなって、ただでさえ考えないようにしてんだから」
こっちは、俺の友人。
今は次の時間の持久走に、抗議しに行こうと考えてる真っ最中だ。まぁ、結局は大人しく従うんだがな。
「はいはい、さっさとグラウンド来いよ」
と、体育教師の声が教室に響いた。
「はぁ、それじゃー行きますか」
「そうだな」
俺たちは、重い腰を上げ、グラウンドに移動する。
(持久走中…)
「はぁ…はぁ…」
「はぁ…はぁ…」
「…なぁ」
俺は友人に話しかけた。
「あ?なんだ?」
どうやら友人も限界らしい。なぜ分かるかって?目を見れば分かる。今にも死にそうになってるからだ。そんな事はお構い無しに、俺は質問した。
「今から、賭けをしないか?」
「は?とうとう暑さでアタマでもやられたか?」
正直腹の底から腹が立ったが、俺は話を続けた。
「簡単な賭けだ」「この持久走には、ゴールがある」
「あぁそうだな、なかったら先生をぶっ飛ばっしてるよ」
「この持久走、俺より早くゴールに着いたら」
「…お前より早くついたら?」
「…ジュース2本奢ってやるよ」
そう俺がいい切る前に、友人はぶっちぎりの1位を決めた。ゴールするのはわかっていたが、正直1位になるとは思ってなかった。
(持久走終了)
「はぁ…はぁ…」「お前なぁ」
「ほら、さっさとジュースよこしやがれください」
「わかったわかった」
日本語があやふやになっているのは、ほおっておこう。
俺が飲み物を、買いに行こうとした時。
「なんだ、また水戸の奴はサボりか!」
先生の声が、グラウンド中に響いた。
「ん?水戸?」
「お前、水戸 儚火だよ!」「紅花隊の女総長!」
「あぁ…」
何となくそんな奴が居たような居なかったような気がする。
水戸 儚火、俺たちと同じクラスで、何かと問題を起こしては、先生を悩ませてるらしい。なんとも気の毒な話しだ。
その日の放課後、俺は家に帰宅していた。いつも通りの道。いつも通りの人。いつも通りの風景。
「はぁ...帰ったらまた親父の手伝いか...」
いつもと変わらないはずだった。
「このアマ!」
何処からともなく怒号が聞こえてきた。俺は急いでその声が聞こえた方に走った。
「...おい...これって」
目の前には、五人ぐらいの男と...赤髪の...女...
「お、おい!」「お前...」
目の前の女にそう言うと、そいつはその場を早々と立ち去っていった。
「何なんだよ...あいつ...」
今回はご愛読ありがとうございました!
これからも、書き続けていきますので
よろしくお願いします('ω')ノ