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第六話 おじさん、健康診断後に怪しげな薬

カイエン(G・瀕死)

年齢:40

身長:179

体重:85

体力:5(G)

筋力:3(G)

魔力:5(G)

敏捷:3(G)

器用:5(G)

状態:毒(中)、麻痺(弱)、風邪(弱)、混乱(弱)、虚無(小)、炎症(大)、石化(弱)、呪い(【???の呪い】【封魔の呪い】【鈍化の呪い】【鈍感の呪い】【聴覚の呪い】【触覚の呪い】【視覚の呪い】【味覚の呪い】【嗅覚の呪い】【老化の呪い】【半力の呪い】【治癒抵抗の呪い】【虚弱の呪い】【心病みの呪い】【偽装の呪い】)


「多い多い多い! 状態異常と呪いが多いな!」


とんでもなく呪われていた。え? マジで? うそでしょ?


「いやー、胃は毒まみれ、肺は麻痺、肝臓と節々は少し石化してますし、ほんとよく生きてますね」

「なんで、こんなことに……!」

「あのー、非常に申し上げにくいですが、ここまでの状態となると薬を盛られたり人為的な何かだと思います」


ハク医師の言葉にハッとする。そうなると、考えられるのはアイツらしかいない。

サエ&コウだ。アイツら、何かしら配信のネタとして俺に変なもんやヤバいもんを食わせていたに違いない! あとは、余りにもアイツらがくれる飯が少なかったから魔物の肉食ってたのも理由の一つかもしれないが、アイツら許せねえ!


「と、とにかくですね。ワタシとしても治療したいんですが、まず、【治癒抵抗の呪い】【虚弱の呪い】【心病みの呪い】を解かない事には治療も出来ません。教会でこれらを解呪してもらってから治療となります」


なるほど。治癒抵抗はその名の通り治癒の力を邪魔する呪い。俺の疲れがとれにくかったのもこれが原因だろうし、治療をしても効果が薄くなってしまうのだろう。虚弱の呪いや心病みの呪いも回復力や耐久力に関係しそうだし。


「分かりました。一度教会に行ってきます」

「お願いします。ああ、カイエンさん死にそうなんで、特別に魔水晶タブレットと健康表示腕輪を貸しますんで、アラートがなったらこの延命ポーションを飲んでください。絶対ですよ、じゃないと、秒で死にますからね!」


そうして、俺は自分の状態が分かる魔水晶タブレットと常に薄くアラートが鳴り続けている健康状態が表示される腕輪を借りて、教会へと向かうことにした。


「んあ? おおー、カイエンじゃねえか。どうした?」

「おう、ゲイル、ユリエラさんは?」

「ユリエラさん? ああ、アクセサリーの材料を買いに出かけたよ。というより、カイエン。なんだよ、その腕輪」


ユリエラさん報告してから教会に行こうと立ち寄ったが、不在だった。代わりにゲイルが物珍しそうに俺の腕を見ていた。


「これはダメだぞ。今日健康診断を受けて、激ヤバだったから貸してくれたんだよ」

「……は? なんだって?」


ゲイルも耳が遠くなったらしい。


「だから! 健康診断で激ヤバって診断が出たんだよ!」

「おいおいおい、マジかよ……おいおいおい、心配だな、そりゃあ……」


ゲイルが眉間に皺寄せて眉を垂れさせ俺に近づいてくる。やはり、ゲイルはやさしいなあ。


「この持ってるだけで心が落ち着くブレスレットはどうだ? 5000イエンで」


前言撤回。コイツは本当に。


「それより、ポーション剤をくれ。教会までいかなきゃならんのだが、絶対しんどい」

「あー、悪いな。ポーション剤は今、切らしてて」

「おい! カイ坊! これをやろう!」


俺をカイ坊と呼ぶのは7人しかいない。そう、ジーセブンの面々だ。その中の一人、クレイ爺が俺を手招きしている。手に、なんか緑のどろどろの瓶を持ってる。


「よ、よお、クレイ爺。なんだ、それ?」

「これはな! クレイ爺印の特製ポーションじゃあ! 飲めば飲むほどギンギンじゃあ!」


クレイ爺は元々錬金術師だったらしく、ポーション作りが得意で神の秘薬であるエリクサーも作ったことがあるとほらふいてる。ちなみに、クレイ爺のポーションはギャンブルに近く、効果はあるが副作用もある。ゲイルはよく賭けをして負けていた。

だが、背に腹は代えられない。今は一刻を争う。とにかく早く教会にいかないと死ぬかもしれない。副作用など恐れている場合ではない。


「わかったよ、クレイ爺。ありがたく頂く。じゃあ、行ってくるな」


俺はジーセブンに手を振って、冒険者ギルドをあとにする。


「お、おい! カイエン! ブレスレットは!? この招き猫はどうだ!? おお、お前か? お前は買わねえか!?」


銭ゲバゲイルを放っておいて俺は教会へと向かった。

何度も苦しくなって、クレイ爺のポーションに手を伸ばしたが、緑のぶくぶくが怖くて我慢して頑張った。そういう意味では効果はあったかもしれない。


お読みくださりありがとうございます。

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