見えない糸電話
ちゃんと聞かなくちゃね。
そりゃあときには
あいての話を さえぎってまで
言いたいことだってあるんだろうけども
それをやっちゃうと じぶんの話まで
きいてもらえなくなるよ?
話し合いってのは 言い合いじゃあなくって
いわば 聞き合いでもあるわけだしさ
ここはひとつ ぐっとこらえて 順番を待とう
それでも うずうずして がまんできないなら
見えない糸電話を
ふたりのあいだに繋いでみるといい
糸電話の両はしにはそれぞれ
紙コップが ひとつずつしか結ばれてないから
ふたりが同時に口にあてて話しても
ふたりが同時に耳に入あてて聞いても
会話は成立しないでしょ
あいてが口にあてたら じぶんは耳にあてて
あいてが耳にあてたら じぶんは口にあてる
それこそが 糸電話の使いかただって
きみにもわかってるはずだよね
さぁ ここまでぼくの話を聞いてくれてありがとう
ここからは きみの話す番だから
どうぞ 見えない糸電話の紙コップを口にあてて
きみの話を聞かせてくれないか
つっこみ、即座に入れたいときもありますが(笑)