表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

200/206

一夜明け

 夜杉町奪還作戦が終わって早一週間。

 あの作戦にはうちの学生も参加していたこともあり、学校もどこか静かに感じられた。


「桜庭先輩は好かれてらっしゃいましたからね」


 都が言う。


「ああ……そうだな。良い人だったよ」


 俺はそう呟く。

 すると、俺の携帯が鳴る。

 その電話主は岳賢だった。


「はい、芦屋です」


「道弥、岳賢だ。この間は夜杉町奪還助かった。人手不足でな」


「いえ、こちらこそ我が儘を聞いて頂きありがとうございました」


「夜杉町もそうだが、今回はアドルフの件で電話した。三級以上の等級と戦闘になった場合増額と伝えていただろう? その件でアドルフから報酬の支払いがある。直接礼を言いたいらしく、大阪まで来れないか? 今アドルフは入院中で動けんのだ」


 アドルフについては忘れていた。 

 どうやら死んでなかったらしい。

 ごねるかと思ったが、随分素直だな。


「分かりました。大阪に向かいます」


 俺は仕事を理由に学校を早退して大阪へ向かった。

 アドルフが入院している病院は綺麗な、要人用の病院だった。

 奴の居る個室に入ると、全身包帯で包まれたアドルフが体を起こす。


「……道弥、この間は助かった。ありがとう」


 アドルフは俺の顔を見るなり、英語でそう言った。


「仕事だから構わないよ、アドルフ」


「仕事でもなんでも命を救われたことに変わりはない。まさか子供が救われるとは。東洋の陰陽師は凄いのだな。認識を改めなければなるまい。道弥、君の名を覚えておこう」


 アドルフは頭を下げた後にそう言った。


「俺もアドルフの名を覚えておこう」


「ああ。またヨーロッパに来ることがあれば言ってくれ。力を貸そう。それで、報酬額だが、二百万ユーロで良いか?」


 日本円だと三億程か。しっかりと平均額以上を出してきたな。


「問題ない」


「であれば、すぐに振り込もう。入金した、また確認しておいてくれ」


 アドルフは携帯を操作すると、すぐに入金したようだ。


「ありがとう。大丈夫だと思うが、体が良くなるまで無理はするなよ。じゃあな」


「ま、待ってくれ!」


 部屋を出ようとする俺を、アドルフが止める。


「なんだ?」


「あいつは……プリシラはどうなったんだ?」


 その言葉を聞き、一瞬だけ考える。

 本当のことを言うべきか。


「……奴は俺の式神になった」


「そ、そうか……君の式神に……。変なことを聞いたな、忘れてくれ」


 アドルフは何とも言えない表情を浮かべた後、そう言った。

 ずっと追っていたプリシラについては思う所もあるのだろう。

 俺は最後に手を挙げて、部屋を去った。


 病院を出ると、玄関前に凄い人混みができていた。

 来る前はこんな混んでたか?

 人混みを見ると、人混みの中に一際存在感を示す男が居た。


「長船さん! 握手して~~~!」


「長船~~~! うちの店来い! 腹いっぱい食わしたる!」


「おっちゃん、今はあかんて。いつか行くから」


 長船と呼ばれる男は、もみくちゃにされながらも人懐こい笑顔を浮かべていた。


陰陽師再開します!

第5章終わりまで書き終えてますので、最後まで投稿しますので、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  『復讐を誓う転生陰陽師』第1巻11月9日発売予定!
    ★画像タップで購入ページへ飛びます★
html>
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ