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参戦

「今度こそ、貰ったぞ!」


 血で強化された爪が俺に襲い掛かる。

 だが……まだ八雲は負けていないぞ。


「だから……まだ終わってねえぞ!」


 無理やり血の茨を抜けて血だらけになった八雲の覇璃魔の一撃が、俺に迫る腕を両断する。

 噴き出す血。

 そして、切断された腕の先から……血で出来た弾丸が生成される。


 なんでもありだな!

 その弾丸は俺の頬を掠る


「はは! 外したか! だが……ようやく血を見せたな」 


 腕を切断されたにも関わらず、上機嫌のプリシラ。

 かすり傷とは言え、傷つけられるとは。

 良いな。


 欲しい。


 俺は頬の血を拭いながらそう考える。


「八雲、遊びは終わりだ。一分時間を稼ぎ、動きを止めろ」


「分かったよ。遊び過ぎたな」


 八雲は真面目な顔で、その双刀を構えると同時に八雲の全身に紋様が刻まれる。

 鬼装術・阿修羅相(あしゅらのそう)

 これにより、八雲の身体能力は跳ね上がる。


「血茨」


 再び大量の茨が八雲に襲い掛かるも、その茨を一振りで叩き斬った。


「先ほどとは比べものにならぬなあ……先ほどのお返しじゃ。千血剣(ブルートタウゼントシュヴェルト)


 宙に浮かぶは千の血でできた剣。

 俺の千年刀火を真似たのか。

 一斉に襲い掛かる剣を、双刀で弾く八雲。


殆どを弾き落とすも、全てを弾くことはできずに、剣で貫かれる八雲。

だが、八雲は嬉しそうだった。


「来いやあ!」


 剣で貫かれても八雲は物ともせず前進し、目前まで迫る。


雷轟(らいごう)


 八雲は雷を覇璃魔に纏わせると、そのまま振るう。

 同時に、天から雷がプリシラに向かって落ちた。

 その雷をプリシラは腕で受けたが、その雷は全身を廻る。


「があっ……!」


 動きが止まったプリシラだが、すぐにその腕で反撃に出た。

 それを八雲は右の刀で捌き、左の刀でプリシラを貫いた。

 同時に雷がプリシラを焼いた。


「こ、この程度で……儂がやられると思うたか。吸血鬼の始祖たるこの儂が!」


「良い返しだ。だがよお、この戦いの幕引きは俺じゃねえんだよ」


「何を……言っておる」


 八雲よ、十分に時間を稼いだな。


「終わりだ、プリシラ。封印剣・五行封剣(ごぎょうふうけん)


 プリシラの上空に光でできた五剣が浮かび上がる。


「まずいのじゃ!」


 危険を感じたプリシラは即座に逃げようとするも、八雲が全身に電撃を流し、動きを止める。

 五つの光剣がプリシラの両手足と、胸を貫いた。

 貫かれたプリシラは地面に張り付けとなり、完全に動きを止められた。

 終わりだな。


 俺は静かにプリシラの元へ向かう。


「これは封印術か! 儂を解放せい! 儂は吸血鬼の始祖であるプリシラじゃぞ! 何百年封印されようが、儂は必ず蘇るぞ!」


 魔王かお前は。


「せっかく捕らえたのに逃がす訳ないだろ。お前、俺の式神になれ」


 俺は直球で伝える。

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