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商会 買物/商談/夕飯(試食)②

Side勇者

料理人が去り、実食で使った食器が片付けられて、

「勇者様、商談についてお訊きしたい事があるのですが、よろしいですか?」

「なんでしょうか?」

「勇者様は特定の色の着いた物をお求めになっているようですが、こちらも使命に関係があるのですか?」

「直接は関係ありません。 後押しみたいなものです。」

「具体的な事を伺ってもよろしいですか?」

「まず前提として、これは私の世界で実証された、けど、実験内容がオカルトじみていたために、その当時に認められなかった内容をもとにしたものです。」


「その内容は、色の波長が体に及ぼす影響を調べるものでした。」

「??」

「結果から言いますと、赤色は興奮、青色は沈静、黄色は希望、桃色は老化の抑制、などを与える効果があったようです。」

「…とても、信じられない内容ですね。」

「私もそう思います。」


「ですが、生き証人みたいなのに会ってしまいまして、私は信じることにしました。」

「?生き証人、みたいなの?」

「私の友人です。

桃色狂いに近い程、桃色が好きな娘でした。

その子と約十年ぶりに会いますと、胸や尻などの女性として成長する部分以外の変化があまりなかったのです」

「!!」

「もちろん、遺伝的なものもあるかと思いますが、それでも効果があったのではないかと思うのです。」

「なるほど、確かにそのようなことがあれば信じるでしょうね。」

「はい。」


「それで、勇者様は鍛錬や戦闘を他の方々より長くするためと、精神の回復などのために、その色が着いた物を求め、常に目線に入るようにするために、用意するということですか?」

「そのとおりです。」

「具体的な構造は、」

「専門家ではないので、大まかなことしか考えていません。」

「了承しました。 明日にでも職人と伺わせていただきます。」

「お願いします。」

「それともう一つ、勇者様と聖女様の制服の色も変更しましょうか。」

「よろしいのですか?」

「常識の範囲内でしたら、問題はありませんよ。」

「それなら、お願いします。」

「了承しました。 こちらは後日、服飾関係の人と話を詰めましょう。

では、これで話も終わりましたので、装飾品をいくつかお持ちしますね。」


「その前に、少しよろしいでしょうか。」

「なんでしょうか?」

「勇者様は様々な知識をお持ちかと思いますが、他にもなにか知っていることはないのでしょうか?」

「…それを知って、何をしようというのですか?

私が知っているのは、又聞きの多い雑学と寄せ集めの妄想で、実証したことの無い物が多いので、他人に使用できるものはありませんよ。」

「御二人のサポートを充実したものにするためです。」


「これまでの歴史において、召喚された当日に女神様が御降臨され、御認めになられたうえに、あのような大奇跡を発動されたお方はおりません。」


「ゆえに、御二人はこれまでの人達と、魔王討伐が失敗してから今日までの勇者と聖女と違う、特別な存在ではないのかと思うのです。」


「御二人には鍛錬に集中してもらい、それ以外の雑用はこちらでサポートする方が、この世界のためになるのではないか、と思ったのです。」

「そして、もし私達が失敗しても、新しく導入された知識を様々な検証を行い、未来で召喚された勇者に利用するため、ですか。」

「そのとおりです。」

「…わかりました。」

「ありがとうございます。」

「それで、こちらはどうしたらよろしいのですか?」

「商談が終わり次第、御二人の専属侍従を選んでいただきます。

そして、ご要望と注意事項等の話し合いをしたいと思います。」

「わかりました。」


「私からの話はこれで終わりです。

商会長、割り込んで申し訳なかった。」

「いえいえ、この世界の未来に関することですので、謝る必要はありませんよ。」


この後、桃色/黄色/緑色の首飾りとピンキーリングを選んだ。


複数人の女性の侍従が部屋に入ってきて、

「勇者様、様々な人をご用意しましたので、ご要望があれば仰ってください。」

「…でしたら、娘や息子のいる人はいませんか?」

「申し訳ありません。 子育てを経験した人はいましても、産んだ人はご用意しておりません。」

「そうですか…。」

「はい。 歴代の勇者様達が侍従に手を出すことが多く、妊娠されると、先の子供がいろいろと問題になることが多々ありましたので、経産婦は選ばれなくなったのです。」


「…もし、そういうプレイがしたいのであれば、そういう演技ができる者を選びますが、」

「結構です。

必要なのは私ではなく、聖女ちゃんのためですから。」

「聖女が?

…!! なるほど、そういうことですか。」

「はい。 使命のためにも、人の温もり、母性からくる温もりを経験した方がいいと思いますから。」


「なので、今度は母親を連想させるような人を選ぼうと思います。」

「具体的には、」

「精神の回復にも助力願いたいので、巨乳/ムッチリした体/大きな体/高めな体温/ほんわかした性格/芯を持っている、でどうでしょうか?」

「それでしたら数名います。

お会いになりますか?」

「最終的に選ぶのは、聖女ちゃんが起きてからにします。」

「かしこまりました。」


「それで、そちらに控えている侍従達はいったいなんですか?」

「彼女達は、戦闘もできる侍従です。」

「警護用ですか?」

「はい。」

「たしかに、留守中の守りは必要ですよね。」


「…暗殺対策に、警戒心の強い子がいいのかな?」

「良き判断だと思います。

そうなると…、こちらの子達ですね。 こちらも、」

「聖女ちゃんと話し合ってから決めます。」

「わかりました。」


「そういえば、彼女達の給料は?」

「勇者様個人の支援金から出されます。

先の脂の件で、結構な大金が入ってくると思いますので、心配いりませんよ。」

「そうですか。

それと、脂の件で、もう一つお話したいのですが、よろしいですか?」

「はい。 大丈夫です。」

「スープなどの液体に脂が溶けると、膜が出てきて、蓋のようになり、冷めにくくなります。」

「!!」

「それで、救助のときに出される配給のスープに使用してみてはどうかと思うのですか、」

「実験次第、手配します。」

「はい。」


話が終わると、聖女ちゃんのいる部屋の襖が静かに開き、侍従さんがこちらに来て、聖女ちゃんか目覚めたと告げられた。

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