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説明 神器

『神器の主な機能は、【採集】/【送達】/【蓄積】の3つ。』

「なぜ、そのような機能があるのですか?」

『それを説明する前に、訊いておきたいことがある。』

「はい?」

『生物は、生きるために食物を食べて、ネルギーを得ている。

なら私達神は、何からエネルギーを得ていると思う?』

「えっと…、わかりません。」

『信仰。』

「!!」

『正確には、神に対して向けられた様々な感情から、エネルギーを得ている。』


『ただし、このエネルギーには毒の面もある。』

「?」


『例えば、異世界には爆弾という、誰もが簡単に使えて、なおかつ、少量で大量の生物を殺す武器がある。

これを、その方面で困っている人に売って、その問題が解決する、とする。』


『それで、困っている人が感謝したとして、それはいったい、どこの神様に向けてだろうか。』

「?」


『爆弾を作った【創造の権能を持つ神】か、爆弾を売った【商売の権能を持った神】か、他にも沢山あるかもしれない。』


『問題は、これが数人程度ならともかく、数百数千人以上が長年に渡り感謝したとしたら、この信仰を得るために、又は応えるために、その神の権能に【殺傷】、又は【破壊】が追加されることだ。』

「!!」


『だから、そういった事を回避するために創ったのが、その神器だ。』


『勇者と聖女は問題を解決する。 それも、鍛錬を続けると、普通の人が解決できない問題でも。』


『ゆえに、様々な感情が向けられる。』


『だが、人ゆえに、その感情を力に変換できない。 散っていくのみ。』


『散った多くの感情、イコール、エネルギーをそのままにしておくと、何が起こるか予想がつかないことになる。』


『それだけでなく、向けられた多くの感情の性質が似通っていると、その感情に呑まれやすくなる。 他人を誹謗したり、傷付けたり、最悪、大量殺害したりなど。』

「……」


『そうならないように神器で採集して、勇者を選んだ神に送達し、悪しきものを浄化、純粋なエネルギーに変換する。

そして、その一部を神器に返送、蓄積して、非常事態に活用してもらおうとしたのだ。』


『これで神は糧を得ても権能に変化を及ばさず、勇者と聖女は周りの影響をあまり受けることがなくなり、予想外の出来事も起こりにくくなるはず。』


『これが神器に関する構想だ。』


…なんというか、凄いな。


『今回、貴女の無茶で予想以上に信仰が集まり過ぎ、おまけに【解呪(上)】スキルの一部を使い、都市の人々の心の闇を少しだけ吸収した結果、神器に収まりきれないほど返送することになり、余剰分を奇跡の維持に使うことになった。』


『そのせいで、奇跡は永久機関みたいになり、終わらくなった。』

「!!」


『そして、私の書類も増えた。』

「…」


『この書類は、他の神々からの嘆願書、新しい神器の構想図、世界のバランスの調査書、ets。

それに、私に新たな権能が増えないようにするための噂作りの原稿、噂の広げ方を書いた書類、私が世界に干渉して起きる未来予想図、始末書、他の神々えの詫び状、etc。』

「申し訳ありせんでした。(土下座)」


『…謝る必要は無い。 私の見通しの甘さも原因だ。

それよりも、貴女は自分のために、この星の人々のために反省するべきだ。』

「…?」

『先程も言ったが、鍛錬をせずに莫大な力を使えば、貴方の体が、魂が壊れる。』


『今回は魂の隔離と、肉体の極限強化がなんとか間に合ったが、次も間に合うかはわからない。』

「…はい。」


『おまけに、今回の事で世界中の人々が、貴方達に期待する。

その中で、貴方達の魂と体が壊れた姿を見せたら、この世界がどうなるかわからない。』


『だから反省して鍛えよ、私の神使予定カーミラ。 この世界を壊さないために、救うために。』

「…承りました、女神クレマチス様。

勇者様と二人で反省し、鍛えていきます。」


『これで話は終わりだ。 送り届けよう。

先程の言葉、忘れたら承知せぬからな。』

「はい。」

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