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勇者のスキル 解説①

勇者様が慣れていない仕草で、

「まずは、私のステータスからですね。」


勇者澪 ※ギフトスキル【同一化】発動中

[ギフト] 

同一化 鑑定(食材)

[個人] 

気分屋 触媒 環境適応(未)

[経験]

耐性(孤独/飢餓/疲労/激痛/暴食/怠惰/色欲/薬/依存/強欲/ストレス)

感覚器制御 節約 体力向上 記憶力向上 無関心 操作(魔/気) 演技 姿勢制御 体術 身体操作 思考加速 空間感知 

[魔/気操作]

希薄/威圧

[共有]

勇者魔法


(…なんて言おう…)

「…随分と変わったスキルが多いですね。」

「はは、殆どは呪いのせいですね。 余計な動きで激痛がはしったり、痛みを見た目誤魔化したり、思う様に動けないのをなんとか普通の人と同じように動かしたりしてましたから。」


「それと、私が介護した家が特殊過ぎる環境だったのも、影響を受けてますね。

いくつかの名前に、思い当たりがあります。」

「(絶句、乾いた笑み)」

「…えっと、スキルの説明は、1から説明するのと、質疑応答のどちらがいいですか?」

「質疑応答でお願いします。」

「わかりました。」


「まずは、ギフトスキルの同一化からお願いします。 鑑定の方は、予想が付きますので。」

「そのスキルは、似たようなスキルの、レベルの低い方を高い方に、一時的に同じにするスキルです。」

「?」

「例えばこの、感覚器制御スキル。

このスキルの元は、視覚以外の鋭敏な四感と、視覚を同一化により同じぐらいにした結果、スキル名が統合されて、さらに気力感知と魔力感知が統合されたものです。」


「それぞれは当然バラバラの器官ですが、受容器という、脳が情報を収集するための器官としては同じだった為に、統合されたと思います。」

「…その事に、どのような意味があるのですか?」

「そうですね、沢山ありますよ。」


「まずは、地形の把握。

初めて訪れた場所だと、重宝すると思います。

特に、私達は戦場に赴く予定ですので、敵味方、罠、暗殺者の潜みやすい場所、負傷者などがどれだけいるかわかれば、こちらの生存率は大幅に上がるでしょうね。」


「あとは、敵の行動予測ですかね。

一対一、一対多数の違いはありますが、見えていないだけで、次の行動への予備動作は、結構あるのです。

それを見つけやすくなるとしたら、たおすのも生き残るのも、容易くなるでしょうね。」

「……凄いでね。」


「私もそう思います。

おそらくですが、このスキルは本来なら、武術の達人クラスが得る事のできるスキルだと思います。」


「なぜなら、スキルとしての補助がありながらも、発動させると頭痛が酷いからです。

耐性スキルがありながらもここまで酷いとなると、どれだけ脳に負担があるか、恐ろしくなりますね。」

「そんなにですか?」

「耐性スキルが無かったら、気絶か爆発じゃないかな?」

「使うのやめましょう、直ぐやめましょう。」

「そいつは無理ですね。

これから先のために、徐々に慣らしていきますよ。」

「無理はしないでくださいね。」

「心配してくれてありがとうございます。」


「それと、同一化だけど、私が本来手に入れたかった能力は、これじゃありません。」

「っえ! まだ有るのですか?」

「私がこれを手に入れた一番の理由は、戦闘で役立つと考えたからです。」


「戦場において、個人が一番気にしないといけないのは、体力と武器の損傷具合と、瞬間状況把握だと思うのです。」


「その中で、スキルの仕組みを使って、短期間でどうにかできそうなのが、武器に関することだと思ったのです。」


「武器の種類がどれだけ多くても、人が扱うのだから、動きが大まかに似てきます。 横に振ったり、縦に振ったりとか。」


「ですので、このスキルでそのあたりを誤魔化し、さらにスキルのアシストに細かい調整をしてもらい、戦場に沢山落ちている武器を使おうと思いました。」


「予想外の結果が出ましたが、これが女神様より頂いたスキルの全容です。」

「…もし、勇者様の思い通りになったら、短期間で即戦力になるでしょうね。」


「えっと、次は個人スキルを説明していただけませんか? 気分屋はともかく、他2つは初めて見るスキルですので。」

「この2つは…、よくわからないので、身に覚えのある事から説明させていただきます。」


「【触媒】、これはおそらく、私と仲の良い人が共同で作業をした時、その成果が良くなることがありましたので、それかと思います。」


「今までは、気分次第ですが、他人に合わせる事が出来ますので、その結果、効率やリズムが良くなって、成果が良くなったと思っていたのですがね。」


「【環境適応(未)】、これは、介護先で手に入れたと思います。

介護先が米信者で、おまけに無駄金が多いうえに一昔の常識で生活をしていた結果、貧乏だったので、介護中に重度の栄養失調と飢餓状態だったのですが、その時に、凍死しかけまして、」

「(えー)」

「絶対に死なない、こんなところで死んでたまるか、と思い、なんやかんなしてたら、覚えたと思われます。」


「この日以降、暑さにも寒さにも強くなりました。

ただし、指先とかの末端以外ですがね。」

「……(いくら勇者といえ、変わり者すぎる。)」


「しかも、これにはもう一つ欠点がありまして、」

「はい。」

「お腹が空きやすくなります。」

「…はい?」

「おそらくですが、このスキルはエネルギーの消費が激し過ぎると思われます。」

「そうですか。」

「ちなみに、このスキルを覚えたと思わしき日から、ほとんど体型と体重が変わりません。 あと、見た目も。」

「私も覚えたいです。」


「!失礼しました。」

「いえいえ、欲しくなる気持ちもわかりますので、かまいませんよ。」


「(咳払い)他のスキルで見たことが無い、想像がつかないのは、この、気力関係ですね。」

「そちらは、説明が難しくなりますが、よろしいですか?」

「今までの説明以上に難しくないなら、大丈夫です。」

「それなら、説明させていただきますね。」

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