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無色で透明な、  作者: 柊アキラ
歯車が動き出す
6/11

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わたしの家は、倉庫を買い取り丸ごとリフォームしてある。スタジオ兼自宅。



防音施設があれば、マンションでも良かったけど都内で暮らすのは、少し嫌で都内から少し離れた場所に住んでいる。車も乗るし意外と駅近なので不便は無い。



夜は、もちろん静寂で街灯も少なくここを買い取って住むと言った時は、大反対をくらった。治安的なもので



だけど5年ここで暮らしてみたらもう都内には戻れないのかもしれないある意味ここは、自由だから



ちょっと都心を離れただけでこんなに星が見れるところがあったのかと少し驚いた。



「キッチン借りるよー」



「はーい」



取り敢えずキャリーケースを寝室に置きソファーに横になった。



ここは、2階建てになっていて1階がスタジオ兼ガレージで2階が住居スペース2階に関しては、基本ワンフロアでバスルームとトイレとランドリールームだけは見えないようにした。



薫に大反対されたからだ。勿論、私だってトイレとかバスルームとかは、見えないようにするつもりだった…多分



基本的に楽をしたいなんて考えだから余計な壁とかドアとかを付けなくなかった。念のために1階にもトイレとバスルームと客間的なものと簡易的なキッチンだって備えたスタジオに人が来ることがあっても2階に来る人はいないし



と、いうよりも自分のテリトリーであるこの空間に人を入れたく無いのだ。



それこそここ数年は、薫以外…いや叩き起こしにたまにくるマネージャー以外この2階に来た事はない。ちなみに私のマネージャーさんは絶賛有給消化中だ。



マネージャーこと、こうちゃんは私の10歳上でこれまた凄いタイミングで薫の兄達と同じタイミングで子供を出産した。



こうちゃん達の子供の出産予定日が先月だったのを知りながら…個人的な理由で先月海外での仕事を詰め込んだので溜まっていた有給消化をしてもらう為にも単身でアメリカに行ったのだ。



ああ、出産祝いを用意しなきゃ今週末からこうちゃんも戻ってくるし本当こうちゃんご夫妻にはお世話になりまくってるから



てか、給料上げるのが1番有り難いのかな子供も増えたことだし取り敢えずボーナス増やすか…私は、個人で会社を作ったので言わば社長でありこうちゃんは部下な訳で



ちなみにもう1人社員がいるけどその子も今週末までお休みだ。




「ご飯出来たけど難しい顔してどうしたの凛子」



運ばれて来るご飯は、和食でどれも美味しそうだった。女子力高め過ぎない?本当にしかもとても美味しいのが余計にムカつくのだ



「いや、こうちゃんの家も子供産まれたし何かお祝いをって考えたけど家族増えたし給料増やすかって考えてた。」



「まぁ凛子は、康平さんご夫妻には頭上がらないよねまるで康平ご夫妻は凛子の親みたいだもん偏食でご飯食べない凛子のために3食分のお弁当をほぼ毎日理恵さんが作ってくれてて康平さんは、毎日凛子のお世話とこの会社守ってくれてるしあんな出来た人がよく凛子と一緒にいてくれるよね」



「内容にほぼ偽りはないけど喧嘩売ってる?」



「しかも美男美女あの2人の子供なんて将来有望じゃんかしかもこの前会いに行ったみたいでうちの社長狙ってたよ?」



「え、それは怖い」



あの人の目利きが凄いのは、勿論のこと狙った獲物は逃さないからきっと間違えなく芸能界入りしそうだけどあの人が自ら会いに行ってるとは思わなかった。でも、こうちゃんは薫のところの社長のお気に入りでもあるからなぁ



元々薫のところの事務所でマネージャーだったこうちゃんを引き抜きしたんだけど



その時も貸し1つねって凄い顔で脅されたし…



久しぶりの日本食の美味しさとあの時の恐怖を思い出したらなんだか涙が出そう



「そう言えば春馬から連絡きて凛子と連絡取れないって文句言ってたんだけど」



「あー、スマホ忘れて行ったんだった」



「それは、有り得ないでしょ凛子さん」



「基本仕事のメールとかは、パソコンに来るから不便ないんだよねスマホなくても」



「どうりで俺がスマホに連絡しても返ってこない訳だ」



呆れた顔の薫さんでも、本当に不便がなさ過ぎて置いて行ったことさえも今の今まで気づかなかった。だから、仕事用のメールアドレスにこうちゃんから子供無事産まれましたメール来てたのか





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