【終話】吸血君は感謝したい
「吸血君、次は移動教室だけど、もう準備は出来た?」
「...奈々ちゃん、僕今大変不服だよ。」
眼の前にいる奈々ちゃんにそう言うと、眉をきゅっと上げて、「あっそ、で、何でよ?」と怒り口調で言った。怒っている表情も可愛い...と気楽にそう思う。
でも、不服なのにはちゃんと理由があるのだ。というのも...。
「名前呼びしてくれないじゃん...。」
「はあっっっっっっっっ!?」
あー、案の定驚いている。でも、可愛い。
本当に、奈々ちゃんは可愛い。
だから、余計に思うんだけど...。
「いっつも名前呼び、してくれないし、ずっと『吸血君』か『小日向君』だし、名前呼びして欲しいよぉー。」
「い、嫌よそんなの!!大体どう呼んでも変わらないでしょ!」
大きな声で叫ぶ奈々ちゃん、自分では気づいていないかもしれないけれど、顔真っ赤っ赤。可愛い。表情が意外と豊かなんだから、本当にいつ見ても飽きないよね。
ふふふ、ちょっと笑っちゃう。
本当は、この吸血病にかかったとき、本当にこの病気を煩わしく思ったものだけど。
「いやぁ、病気で良かった。」
「なぁに、何か言った?」
「ううん、何も。」
この病気のおかげで、君に引き合わせてくれたのなら、この病気にもちょっとは感謝しなきゃいけないのかも、しれない。
読んで下さり、ありがとうございましたー!
諸事情により、ちょっと短くなっちゃいましたが(汗)
一応、終話兼番外編です。
ありがとうございましたー!




