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時空転生なんてスキルはいまだに見たことがなかった

時空転生なんてスキルはいまだに見たことがなかった。

死なないためのスキルは数あれど、死なないと決定するスキルなど誰が想像できようか?

神に近い存在になるスキルともいえる。

しかも、あいつは18で覚醒したことで、死ぬと18の体に戻る。

多くの世界では生まれたときよりスキルを持つので、あのスキルがあっても、よみがえるたびに赤子からやり直さなくてはならない。

しかし、あいつは後天的に手に入れたことによりこのような状況になっている。

面倒なことになった。

しかし、どうしてかなかなか魔物が現世に現れないと思って居ったが、そういう理由であったか。

やつが一人で魔界の魔物を狩り続けていたと。


「ふむ・・・・・・・」


私は二人を天界から見下ろしながら思索した。

このまま殺してしまうのはもったいない。

記憶だけ奪って、転生させてみようか?

スキルも奪おう。

よし、あの男をここによぼう・・・・か・・・え?

男は私に向かって、刀を振りぬいていた。

もちろん距離もあるし、次元が違うのでこちらに攻撃が来るはずがない。

しかし、予想に反し、赤の閃光は私の腕をかすめながら天までも切り裂いた。


「ぐっ・・・まさか、神であるこの私に攻撃を加えられるのか?」


男は女をその胸に抱くと、こちらに向かって飛んだ!


「なっ」


スタッ。


「よう。くそ野郎」


第三話 日本に迫る危機



「よう、くそ野郎」


「な!」


「え?ここなに?うわっ、おじいちゃん血が出てるよ!ちょっとあんたの攻撃の生じゃないの?謝んなさい!」


「だまってろ」


「え?」


ふむ・・・すぐにかかってこないということは対話の意思があるのか?それとも何か目的があるのか?


「おぬし、なぜここに来た?それもこのタイミングで」


「お前のために400年も働いてやったからな。賃金を貰いに来たぜ」


「なんじゃと?」


「この女。凜を現世に送ってやれ」


「は?」


まさか、こやつ・・・・・なるほどな。そういうことか。となれば、私も一応カードを握っているということだな。それなら、ここまで飲んでもらおう!


「それはよいが、条件がある」


「はぁ?!」


「条件があるというておる。現世に再び戻すには莫大なエネルギーが必要でのぉ。そうするといろいろ困ったことが起きるのじゃ」


「な、なんだよ」


「おぬしが今まで止めていた魔物を現世に転移させないためにこれからエネルギーを莫大に使うのじゃ。どうじゃ?おぬしがそいつらを駆逐することが条件というのは?」


「…俺にこれからもこっちに居ろというのか?」


「おぬし次第じゃ」


「ちょっとまってよ!確かに帰りたいけど、あんたがそのために犠牲になることないわ!」


「り、りん」


「私を残していいわよ!二人でやっていきましょう」


「な!お前何言ってんだよ!馬鹿か!」


「なによ!せっかく優しくしてやったらそれ?ふざけないでよ!あほ!」


「な!この」


「まぁ・・・落ち着いてくれ」


この女を好いておるようだな。この男。この女がいれば男をコントロールできるかもしれん。しかし、魔界の過酷な環境にこの女は耐えられんじゃろう。ならば・・・・・・・そうじゃ。


「おぬしら二人を現世に送ろう」


「な!」


「ほんとか!」


「ああ。だが、条件としてお前のスキルを貰おう。それと記憶を消してお前を転生させる」


「はぁ?ふざけんなよ!」


「いや、これで最大限の譲歩だ。もし聞かぬならもうわしは何も言わん。魔界で生きていくといい」


「ちっ」


「それとそこの女」


「な、なによ?」


「お前はこの男をうまく誘導して将来的に魔物を倒させることが条件じゃ」


「ええ?そんなのどうやって」


「できなかった場合はすぐにこちらに戻してやる。いやなら魔界に降りるのだな」


「お前偉そうだな。お前を殺して魔界に帰ってもいいんだぜ?」


「わしは人類の命の循環を管理しておる。わしを殺せばどうなるか想像つくか❓世界中の人間は死ねば消えるのみ、生まれる命はきえ、やがて世界は荒廃し」


「もういいよ。やってくれ!」


「いいの?私自身ないわよ?」


「お前なら大丈夫だろう」


「無責任な!」


「励むのだぞ!転生!」


こうして、二人は無事に天界から消えた。


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