5/9
幕間
最近、朝は用務員が起こしに来る。
私は戦士だ。寝起きには自信がある。
本来起こしてもらう必要などないのだ。
しかし、戦士には休息も必要だ。いざという時の為に睡眠はしっかりととっておく必要がある。ぎりぎりまで眠れるならばそれに越した事はないのだ。
ならば、起こさせてやっても良い。
そうだ。起こさせてやっているのだ。
私が寝ぼすけなどということはないのだ。
断じて。
「お前、顔洗って来いよ。ひどいぞ」
「あ、ああ……」
「お、おい、どっちに行くんだよ。そっちは台所だぞ。洗面所はあっちだ。いい加減覚えてるだろ」
……断じて。