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魔族四天王会議

すみません、遅くなりました。

「………どうするべきか、当初の予定通り……」


 俺はある事で悩んでいた。

 偽勇者と大魔導師アークの事についてである。


「どうかしたの?カズマ」

「ああ………話しにくい事なんだが実は………」


 俺はメイに相談することにした。

 というかこんな事独断でやれるはずが無い。


「全く、アンタの考えにはいつもびっくりさせられるわ」

「だろ?」

「いや、ドヤ顔するとこじゃないから………しかし確かにこれは確かに難しい案件ね……あの捕虜たちを味方に引き入れようとするなんて」


 ああ、だろうな。俺が考えた事だが自分でもバカなんじゃないかと思ってる。

 でもあいつらの実力は喉から手が出るほど欲しい。

 特にハヤテだ。あいつは先代の勇者らしいからな………何で生き返ってかは知らんが。

 だが奴の実力は本物だ………相打ちとは言え、先代魔王を倒しているんだからな。


「で、どうすればいいと思う?」

「そうね、アタシは別に構わないとは思ってるけど……他の魔族たちはね……」


 まあそうだろう。人間を味方に引き入れる、これが普通の魔族軍の兵士たちに受け入れられる訳は無いだろう。


「あ、でも四天王たちが納得すれば兵士たちの反発は起きないわね」

「ん?つまりどういう事だ?」

「まあ、他の四天王に採決とってもらえば良いのよ」


 四天王たちが賛成すれば兵士たちに文句は無い……か。

 ま、ここの奴らは直接の上司をかなり信頼してるからな。

 ありえなくは無い……な。


「分かった、四天王は俺が連れてくる」

「ええ、頼んだわ」


 早速俺は他の四天王を呼びに行く事にした。


「まずはサリエウムからだな」


 俺はサリエウムが管理している砦へと転移する。

 転移は便利だな、うん。


「サリエウム、居るかー?」

「おや、ジョーカー様じゃないデュフか」


 ギークオウルか、まだその言葉使いのまんまなんだな。

 しかし……やっぱりこいつはどこから見てもキモオタにしか見えん。


「今、四天王で集まって会議を開く事になった、サリエウムを迎えに来たんだが……」

「今呼びまデュフ」

「あ、ああ、頼む」


 言いづらくないか?それ………。


 ギークオウルが呼びに行く事僅か五分、彼女がやってきた。


「あらぁ、貴方、何か面白い事でも思い付いたのかしらぁ?」

「それは会議で話す、まずは…」

「もちろん、準備は万端よぉ、早速連れて行ってくれなぁい?」

「ああ、行くぞ」


 俺はサリエウムを連れ、魔王城に転移する。


「会議室で待機だ、俺はジャックを連れてくる」

「駆け足ねぇ、まるでわたしを遠ざけてるみたい」


 苦手だからな、お前は。

 まあ良い、さっさとジャックを呼びに行くか。

 俺はジャックが統治している街へ転移する。


「ジャック、用がある」

「なんすか?」

「これから四天王で会議がある、魔王城に向かうぞ」

「了解っす」


 俺はジャックを連れ、魔王城に転移する。

 よし、これで揃ったな。


「よし、みんな待ってる、早速行くぞジャック」

「分かったっす、ところで何について話すんっすか?」

「会議が始まってからのお楽しみだ」


 そんな事を話しながら俺たちは会議室へと向かった。



「あ、来たわね、もう準備は出来てるわよ」


 会議室に着くとメイたちがもういつでも始められる状態で居た。


「おう、分かった」


 俺とジャックも席に着く。

 さて、これからこいつらがどんな反応をするか……楽しみだ。


「まず本題に入る前にこれまでの魔王城での出来事を説明するわね」


 そういやまだジャックとサリエウムには人間の事何も話してなかったな。


「つい最近、この魔王城に人間が攻めて来たわ」

「そ、それって勇者っすか?」


 ジャックが反応してメイに問いただそうとしている。

 まあ勇者と言えば勇者か……だが。


「正確には偽勇者だけどな」

「偽?」

「ああ、召喚された勇者じゃなく、自称勇者を名乗る奴らだ」


 まあ偽とは言ったがまさか本物が紛れて居たとは思わなかったな。

 それは後で話すとしよう。


「んで、その勇者の後に……」

「大魔導師アークが来たわ」


 俺の言葉を遮ってメイが言う。

 

「な、何だってー!?」


 ジャック……その驚き方は無いと思うぞ。

 というかサリエウムはあんまり動揺してるようには見えないな。

 流石歳を重ねてる事だけはあるな。


「あらぁ?今誰か失礼な事考えて無かったかしらぁ?」

「む、いきなりどうした?サリエウムよ」

「……何でも無いわぁ、メビウス」


 最早驚かん。

 しかし何で心が読めんだ?

 正確にはしっかり読めてるわけでは無さそうだが……こういう時だけ反応してるよな。


「話しを戻すわよ、ここ最近で魔王城に偽勇者パーティーと大魔導師アークが攻めて来たわ」

「何かおれらが居ない内に凄い事が起きてたみたいっすね……」

「でも今こうやって会議で来てるって事はぁ、それについては解決済みって事で良いのよねぇ?」

「そうね……ここからが今回の会議の本題よ」


 そう、ここからだ。

 出来れば賛成多数だと俺の部隊戦力が増えて助かるが……どう来る?


「今回の議題は……捕虜にした人間共の扱いについてよ」

「!」

「な、何だってー!?」


 サリエウム……初めて驚きを顔に出したな。多分捕虜にしたとは思って無かったんだろう。

 というかジャック、お前またそのリアクションか。


「魔王様ぁ?人間共を捕虜にしたってどういう事ぉ?」

「言葉通りの意味よ、今人間たちは地下牢に閉じ込めてるわ」

「理由が気になるっすね」


 やはり二人とも人間は即処刑とか思ってるのか……?

 いや、少なくともジャックはあの街の人間共と上手くやってるのか……まあ敵には容赦し無さそうだけど。

 サリエウムは……人間捕まえて調教してなかったけ?

 まあ今回の様な強敵かもしれない奴らに遊んではダメだろうけども。


 となると二人が驚いているのは人間を捕虜にしたという事よりそんな強敵を生かしてて良いのかという危機感から来る驚愕か?

 まあ魔族は人間共と違って無闇に差別はしないからな……ボーギャンとかクーデター軍を除いてな。


「それについてはカズマから話してもらうわ」

「ああ、分かった」


 まあ考えるのはここまで……あとはこいつらの反応次第だ。


「俺は捕えた人間共を……味方につけようと考えている」

「あらぁ……」

「マジッすか」

「初耳だぞ」


 これはメビウスにも話してないからな。

 大方交渉に使うとかそう思ってたんだろう。


「だが味方につけるに当たっていくつか問題がある……兵士たちの納得だ」


 無理やりにでも味方に引き入れれば兵士たちの俺たちへの不信が募るだろう。


「これについて、四天王を納得させれば部下たちも大人しく従うしかないと思うんだがどうだろう?」

「つまり……魔王様含めた多数決っすね?」

「ああ、その通りだ」


 さて、こいつらは賛成してくれるか……反対するか……。


「まずはメビウス、お前の意見は?」

「……立場上賛成とは言えん……だが」

「ん?」

「人間たちはジョーカー、お前が面倒を見るのだろう?」

「ああ、言いだしっぺの俺が責任を持って面倒を見るつもりだ」

「なら反対する理由は無い」


 つまり……どういう事だ?


「オレからは無回答だ、任せる」


 そう来たか。

 まあ無理も無い……下手に賛成の意思を見せれば部下から離反されかねない。


「分かった……サリエウムは?」

「わたしもメビウスと同じでぇ、貴方達に任せるわぁ」

「お前もか」


 メビウスとサリエウムは慎重だな……まあ反対ではないから良いんだけど。


「ジャック、お前は……」

「おれは賛成っす」


 お、ジャックは賛成か。


「ジョーカーさんが面倒を見るのなら何も心配なんて無いっす、それにおれの部隊にも魔族以外……クインティーが居るっす」


 なるほど、獣人である彼女を部下に持つジャックは魔族以外の人物を仲間に引き入れるのに何も戸惑いは無いのか。


「そうか……俺は勿論賛成だ、メイは?」

「アタシも賛成よ」


 決まり………だな。


「賛成三、反対なし、無回答二で、人間を部下に入れる事が決まった」

「だがまだ問題は残ってるだろう?」


 異を唱えた訳ではないだろうがメビウスが俺の言葉を遮った。

 

 



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