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ジャスティツナイツ殲滅

「おらあ!」


 俺は近くの騎士団員を斬り伏せる。

 最上位悪魔アークデーモンを倒して一安心と思いきや、このジャスティツナイツ、人員多すぎで殺しても殺しても湧いて出てくる……かなり面倒臭い。

 ちなみに最上位悪魔アークデーモンは天道が能力で倒した。確か魔導陣ウィザードスクエアとか言ったか?

 正直言って天道の能力反則だろ……え?俺のマジックイマジネーションの方が反則?知らんな。

 とにかくあの能力はマズい……俺に出来ない事が出来るようなもんだ、あれは。


「全く多いな……おい、本当に本隊は引き付けてるんだよな!?」

「勿論だ……だが予想より多いな……」


 しかも厄介な事に……。


「顕現せよ!最上悪魔アークデーモン!」


 まさかの二体目召喚である……というか二体で済んでない……。


「おいおい、こいつは……」

「くそ面倒臭いな……」


 俺たちの目の前には、複数体の最上位悪魔アークデーモンが凄まじい殺気を放ちながら睨みつけていた……というか何でそんなにホイホイ出てくるし……最上位なんだから普通一体だけだろ!?


「ガアアアアアアアア!」


 うわあ……本当に面倒臭い……もういっそ天道に任せようか……?


「なんだいその目は?オレに倒してほしいのか?んん?」


 ムカつく、その言い方に腹が立ってくるぞおい。俺も他人の事を言えないがどうしてこいつは挑発染みた言動をするのだろうか。


「まあ仕方ないか……君じゃ足手纏いだしねえ?」

「………あ?」


 こいつめ……流石に怒るぞ……ザコのくせに生意気な!

 それにな……魔法が効かなくても……!


「俺には魔剣があんだよ!」


 俺は最上位悪魔アークデーモンに魔力を込めながら魔剣を大きく振りかぶる。

 すると斬撃波の様なものが飛び出し、奴に直撃する……どうだ?


「ギャアアアアアアアアアア!」


 奴は断末魔の叫びを上げながら真っ二つに斬り裂かれ、消滅する。

 やはりな、魔剣で普通に斬った時、腕を斬り落とせたことからこいつは効くんじゃないかと思っていた。

 結果、俺の予想は当たり、一瞬の内に最上位悪魔アークデーモンを倒す事が出来た。

 そもそもこの魔剣ハーデスは魔法を無効化する結界だろうが斬り裂ける……それどころが空間そのものを斬る事すら可能だと言われている……どういう感じか空間を斬った事が無いから分からんが。


 まあそれよりも………。


「………」

「ふん、誰が足手纏いだ天道」


 天道は俺にした事に驚きを隠せなかった様で、少しの間固まっていた。

 これでさっきの仕返しはできただろう………。


「ふ、ふん……たかが一体じゃじゃないか」


 声震えてるぞ。


「それにオレにはこれがあるっ!魔導陣ウィザードスクエア!」


 天道は能力を発動させ、魔法陣から多数の光線を放つ……それは複数の最上位悪魔アークデーモンの身体を貫いた。


「グギャァアアアア!」

「どうだ!オレの方が効率は良い!」


 ほう、複数をまとめて片付けられるのか……だがな。


「はあっ!」


 俺はさっきと同じ要領で剣を振る。

 その斬撃波は複数の最上位悪魔アークデーモンを斬り裂いていく。


「俺だってまとめて片付けられるが?」

「……オレの方が多く倒して見せるさ」

「ほう、俺に挑む気か?」

「ふん、その余裕ぶった涼しい顔を歪ませてやるよ」

「ふん、なら――――――」


 次の瞬間、俺たちは敵に向かって走り出して行った。

 もちろん、天道より多くの最上位悪魔アークデーモンを屠る為だ……こいつには負けん……絶対にな!


「おいおい、あいつら何やってんだ……」

「わたしたちは周りのザコ退治……」

「あ、ああ、分かってるよ、彩香さん」


 腰巾着が何か呆れて言ってるようだが無視……しかし彩香さんのテンションがだんだん高くなってる気がするんだが……気のせいか?若干ニヤニヤしてるような……?

 もしかして俺と天道の絡みでも面白がってんのか?だったら腐女子だな……いや、彩香さんに限ってそんな事はあるわけ……そう言えば彼女について何も知らないな……何が目的なんだろ? 


 いや、今はそんなことより……天道との勝負だ! 


「さぁて……一気に片付けてやる!」


 俺はそう言うと一気に駆け出し、剣を振る……まずは一体目。


「ギャアァアア!?」

「ガァアアアアアアアア!」


 一体目を倒した直後、背後から俺に向かって魔法弾が飛んで来る……弱いな。


「ガッ!?」


 俺は結界を張って難無くその魔法弾を防いでいた。


「次はお前だ!」


 俺は奴の目の前に転移し、魔剣を眉間に突き刺す。

 確か最上位悪魔アークデーモンの弱点だったはず……。


「―――――――――――!」


 俺の推測通り眉間を貫かれた最上位悪魔アークデーモンは声も上げずに絶命する。


「よしっ!次!」


 俺はこの調子で順調に敵を倒して行った。



「グギャァアアオオオオ!」


 俺は六体目だったかの最上位悪魔アークデーモンを倒し、当たりを見回す……他には……あと一体か!確か十二体召喚してたから……まだ天道は五体……引き分け何かにさせない!

 だが天道もその残りの一体に駆け出す。


「「ウォオオオオオオ!」」


 そしてほぼ同時に俺の魔剣による斬撃波と天道の魔導陣ウィザードスクエアから放たれた光線が最上位悪魔アークデーモンに命中し、消滅した。


「おい天道、こいつは俺が倒したんだからな?」

「いーや、オレだね!」

「あ?」

「何だ、文句あんのか?」


 まあはっきり行ってしまえば同時でもいい……そうなっても結局俺が一体リードで勝つ。

 

「その勝負引き分け」


 そこに彩香さんが割り込んできた。


「それはどっちの意味だ?」


 今の最後の一体が同時で引き分けたのか……この勝負全体が引き分けなのか……それが知りたい。


「だから、引き分け」

「和馬君、どうやらこの勝負自体引き分けの様だぞ?」


 はあ?勝負自体引き分け?てことは………。


「彩香さん、最後の一体は天道が倒したとでも?」


 そういう事のはず……だが彼女は首を横に振る。


「最後の一体は同時」

「なら俺が勝つだろ」

「……一番最初に倒したのは?」


 ………あ。

 そういや十二体召喚してたがその前に一体既に呼び出してたな……まさかあれもカウントしてるのか!?


「最初の奴は数に入れなくても……!」

「おっと和馬君……往生際が悪いぞ?」

「うるさい、そもそも最初の奴入って無かったらお前負けてるんだぞ?」

「あ?」

「何だ?文句でもあんのか?」


 ならここで直接決着を………!


「引き分け」


 だが彩香さんは俺と天道の中に割って入り止めようとする。


「彩香さん、どいてくれないか?」

「ああ、俺は天道を……」


 俺と天道は彩香さんを睨みつけて意義を唱えようとするが………。


「「さ、彩香さん!?」」

「引き分け、これ以上は無し……今はジャスティツナイツを殲滅するのを優先」


 彼女から物凄く怖い目を向けられたので俺と天道は思わず。


「「は……はい……」」


 と、返事をするしかなかった。



 さて、肝心の残りの敵についてだが、俺と天道が最上位悪魔アークデーモンを倒している間に周りのザコを彩香さんたちが倒してくれていたようだ。

 んで、残りの奴らだが。


「もうだめだ……おしまいだぁ……」


 どこぞのヘタレ王子のように情けない事を言っていた……まあ無理も無い。

 何せ切り札の最上位悪魔をアークデーモンを俺たちはゲーム感覚で瞬く間に殲滅してしまったのだから。


「どうするよ天道、もう戦う意思も無いみたいだし……」

「そうだな……」

「あ?何生温い事言ってんだ?」


 何か腰巾着と天道が下らない事を言ってるな。


「おい、まさか……」


 俺は残った騎士団員を持ち上げる。


「なっ……降参する!だから……!」

暴食の魔剣グラットンハーデス


 俺はいつものごとく魔剣に敵を喰わせる。


「ギャアアアアア!」


 残りの奴もまとめてこいつに喰わせとくか。


「……狂ってやがる」

「何がだ?天道」

「てめえ……この惨状を見て何も思わないのか!?」


 まあこいつら暴食の魔剣グラットンハーデスを見た事無いしな。

 いきなりこのグロテスクな光景はあまり良い気分じゃないんだろう。


「俺は慣れたが?」

「何で……戦意も無い奴を……」

「クズは死んだ方がマシだからな」


 これ以上は何言っても無駄だな。


「もう居ないな……俺はそろそろお暇するぞ」

「…っ!……ああ分かったよ、人質はこっちで救出しておく」 


 俺はこいつらとの共闘を終え、ランティスの様子を見に行くことにした。

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